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15、そんなはず……。

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「すまないな。匂いもマッシになってきたから
……嫌な思いさせて、すまないな。」
出来ればずっとそばにいたかった……。
ギランにされても、嫌じゃない。
ただ、少し痛かったが、割と気持ちいいし
ただ…未知な事に怖かっただけ。
患者の気持ちに気づかされたり、
新しくなった様な俺に驚いたが…
…今更遅いのか?
俺は嫌われた、嫌われたんだ。
              ・
              ・

*ケンタウロスのギラン目線*

レイヤを初めて見た時から、
あまりの美しさと可愛さ、
儚さ?…うまく言葉に出来ない
感情とともに守りたいのにぐちゃぐちゃに
犯したい気持ちが芽生えた……。
ノガミ騎士団、ノガミと名乗った瞬間
そんなバカな?ありえない。
おとぎ話に出てくるノガミの女神様の
色を纏った黒髪と黒い瞳だ。
整った顔、女と見間違えるような顔立ちや
華奢な身体。
レイヤへの想いは日に日に強くなり、
なぜか甘い香りも強くなっていた。
まさか……。
この香りは……。
レイヤを邪な目で見る奴や、股間を
おっ勃てる奴らが続出した。
俺が一番にレイヤに逢いに行き、
結界を張るが、レイヤが眠っていた部屋からは
甘ったるい香りがダダ漏れだった。
他の奴らにも匂いを感じてるのかは、
聞く気にもならないが、もし、
匂いじゃないとしたら……。
俺の……レイヤ…。
部屋全体に結界を張ればいいが、
レイヤ自身と部屋、両方結界を張ると
もともと苦手だった魔法だったし、
俺の魔力がもたない。
俺が離れて寝る時だけ部屋に結界を張るが、
基本レイヤ自身にかけていた。
もっと強くならねば……。
ここ、"ブレンミック"という国のほとんどが
男ばかりの国で、女は気が強くわがまま、
男の尻を蹴りながら叱り飛ばすのは当たり前、
子どもを産む場合、女の方が死亡率は低い。
痛みに強いらしいが、数年ぶりに聞いた
出産時の叫び声は、男顔負けなくらいの
強烈なものだった。
子を産み、誰もが4番目の子は死んだと
諦めたのに。…レイヤは本当に神なのか?
子を口に入れたと思ったら、子は息を
ふきかえした。命を宿らせたんだ。
奇跡が起きたとしか思えなかった。
皆んなは騒いでいたが、レイヤ自身は
いつものように澄ました顔?
いや?命を与えたからか少し青ざめていた。
神とはいえ、神力を使えば減る?!
何かで補う事は出来ないだろうか?
食事を勧めたが、ブレンミックの食事を
食べているのをあまり見たことはない。
おれが無理矢理押し付けた物しか
食べていない気がする。
ますます食事管理をしなげれば、
レイヤは倒れてしまう。
昼も食べなかったレイヤを、夜のメシの
誘いをかけようとしたら、部屋に入った
瞬間、俺の股間がイキそうになった。
な、なんだ?発情期どころじゃない。
結界をかけようとしたが、弾かれた。
発情している事を指摘したが、違うと言う風に
潤んだ瞳で上目遣いに訴えてきた。
思わず手を出しそうなのを我慢し、
意趣返ししようと言葉を返した。

「マーヴィの女が出産したから、興奮したのか?」
「ち、違う…。」
「じゃあ、なんでこんなとこ、おっ勃ててるんだ?
他の奴らに襲われるぞ。女が少ないからって、
独占したい気持ちはわかるが、マーヴィたちは
珍しく熱愛中で入る隙ねぇぞ。」
「ち、違う…気の強い…お、女性は…苦手だ。」
マジ、神か天使かよ!!
ありがとう神よ!!思わず神に礼をいった。
ノガミ神?ノ神かよ!!
さらに可愛い口からは、家族構成や
女が苦手だとヒシヒシと訴えてくる姿に、
俺は男だし手を出してもいいって事だよな、
犯していいよなっ、て思ってしまった。
あちこちにキスとマーキングしながら
声かけしながら、体制を入れ替えようと
少し離れただけで、離れたくないのか
力強くしがみついてきた。

「ギ、ギラン……ご、ごめん。キライに
ならないで…お願い。まだ、(色々、
怖いし、した事ないけど)1人はイヤ、
ギランがいないと(何も出来ないし、
この世界で安心して)寝れない。
そばに、いて。」

なんだ!!クソっ!!
可愛い過ぎるどころじゃねぇ!!
今日から、俺は死んでしまうのか?!
俺がいないと寝れない?!
しかもそばにいて!って、うおぉぉぉ、
この、殺し文句にやられた!!
レイヤ、後悔させない。
離さないぞ!!ずっと、そばにいてやる!!
指でレイヤの神聖な蕾をほぐして、
やっとの思いで探し出したあのツボ。
ペニスが勃ち上がり、さらに刺激を
加えたら甘い香りが強くなりながら
白い蜜が噴き出した。
勿体ない。
蜜を掬い取り、もったいないから
ちまちま舐めていたが、指を抜き
俺のモノを挿れた時のあの達成感。
味わったことのない幸福感に包まれた。
あとは、無我夢中で若い頃のように
ズコズコしてしまった。
イきそうになって、やっと異変に気づいた。
甘い香りもなくなり、レイヤが
泣いていた?!
「レイヤ?」
ジュポ。
「んんっ……。」
俺のモノは泣いているレイヤを見たのに
抜いた瞬間、大量の白濁をレイヤの
柔らかなお尻にぶっかけてしまった。

「すまない、泣くほど、嫌だったのか?」
痛かったのか?
男が好きって事言ってたが、俺みたいな奴に
やられるのは嫌だったのか?
「……(えっ?)?」
レイヤをソーッとベッドに寝かし、
落ちたシーツとレイヤに洗浄魔法を使った。
「……すまない。」
キレイになった身体に、シーツをかけ
部屋を出ようとした。
「ギラン……。」
悪かった……。
最後にレイヤの頭をなで、部屋を出た。
声をかけようとしたが、みっともなく
許しを乞い泣き叫んでしまうだろう。
明日、違う奴にレイヤの世話を頼もう。
しばらく距離を置かなければ、
また酷い事をしてしまう。
「レイヤ……好きなのに、すまなかった。」
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