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救出 ルグエン目線

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ルグエン目線

崖に追い詰められ震えている子どもと
目があった。
子ども?!しかも泣いている。
俺に助けを求めている。

念の為、レフィンに声をかけて助けを
求める子どもの元に行った。

水色のドレス、女の子、妖精か?
数百年前に大人になりかけの子供、
男の子の鬼神は見た事あるが、
こんなに小さな女の子は、初めてだった。

傷つけないように抱き上げた。
ふんわり柔らかいし、軽すぎる。
やはり妖精か?
花の匂いや甘い匂いがする。
抱きしめたい。

俺の肩口に軽く顔をつけさせ、
その間にザコを追い払った。

あいつらも初めてみたのか、直前の会話は
"女の子だ。""怪我してるのか?""立てるか?"
気遣いの言葉だった。

敵をも魅了する子ども、
子どもは大切に見守られないと
生きていけないから、無意識に庇護欲を
くすぐる表情や身体つきをしてるって、
あいつが言ってたな。

少し呆けていたら、少女と目が合った。

「大丈夫?」
なるべく優しい声を出したつもりだった。
『……。』
無言…。
「ダメか、恐れなくていい。」
『…言葉わからないけど、ありがとうございます。』

なんて言ってるんだ?
何語だ、初めて聞く言語だ。
妖精とも違う。
黒目に黒髪。
吸い込まれそうな安らぎの黒。
魔力も高いのに、安定している。

子鬼じゃないよな?
頭を触ると小ぶりな花飾りが付いていた。
なんの花かわからないが、似合っている。

可愛い。目が合うと心拍数が跳ね上がった。
まさかな、こんな子どもに…。
誤魔化すように笑ってみた。

とりあえず城に戻ろう。
この少女は、何者でどこから来たんだ?
危険物を持ってるようには感じないが、
見慣れない服装、かばん?靴は凶器か?

目視した感じは、危険じゃなさそうだが…
あとで調べよう。

「行くぞ。」
『ん?』
言葉が通じないなら、行く方向だけでもと
思い城を指差してから、飛んだ。

少女の頭がカクッとなったから、
ビックリしてしまったが、なぜか
気を失っただけだった。

急いで帰ろう。


足が腫れているから骨折はしてなさそうだが
軍医に見せた方がいいのだが…。
なんとなく、会いたくなかったし、この少女を
見せたり触らせたくなかった。

治癒魔法は一応使えるが、魔力コントロールが
最近出来ないから…こんな細い足にもしもの
事があればと思うと、怖かった。

「アルモを呼べ。」
アルモ大佐は治癒と回復魔法を使えると
聞いたことがある。
サニー中将も使えるが、しばらく放置したかった。
男性に言い寄られたくない。
口に指を入れたのが間違いだった。

とりあえず俺のベッドに寝かせた。
靴を脱がせると、靴づれと足先も赤く
爪が割れていた。

なんだこの靴。柔らかそうに見えたが
底は滑りやすそうで、しかもヒール部分が
やたらと先細りで高かった。
もしや拷問靴?
女は貴重だから、逃げないように鎖がわりに
はかされていたのか?

ひどい事をする。
誰にやられた。俺が返り討ちにしてやる。
魔力が一気に上がり、部屋の中がピシッと
音なりがした。

『んんっ?』
コンコン。

少女が目が覚めたか?
まだアルモは来ないのか?
足の痛みに耐えれるのか?
舐めたら治ると聞いたことあるし、
治癒をかなり弱めて、舐めたら
足先や靴擦れくらいなら大丈夫だろう。

少女の小さな足を口に含んだ。
魔力が流れていくのを感じた。

『あぁー、んっ…。』
ピチャ、ピチャ
『ふぁ…。あぁぁ。』
「……。」
ピチャ、ピチャ、ちゅっ。

魔力が吸い取らるのを感じ、いつのまにか、
少女のふくらはぎや太ももまで舐めたり、
吸い付いてしまった。
気持ちいい。触り心地もいい。
やめられないな。
ぺろっ。
『あんっ。』
バタンっ。
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