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お告げ
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チャンスはいつなんだ?
ただの夢だったのか?
白いもやっとした、清浄な空気に包まれたと
思ったたら、"チャンスを与える。準備せよ?"
男とも女とも取れる不思議な声が
俺の頭の中に響いた。
気づいたら朝になっていた。
天上界、上下関係では確かに上なんだが…。
与えてやるからありがたく思え、ってな
かんじにも聞こえるし、複雑な気持ちだった。
姿、形もない、あった事もない天上界のモノから、
上から目線で言われてもなんだか、
有り難みがないというか、
はっきり言って気分は良くはない。
準備?物質的じゃないよな?
心の準備か?
わからないままに、数日が過ぎた。
報告書をいつものように目を通していた。
隣接した地域で小競り合いは、いつもの
ことだが、ここ数日そういった報告書が
急激に多くなってきた。
その中でも侵略国家と言ってもいいくらい
ゾルゲ国の者との小競り合いが増えた。
鬼神が多く住む 我が国チグルスの
五分の一にも満たない国、多種族の国ゾルゲ。
力のあるものが国のトップで下克上国家。
統制は取れておらず、国は荒れ放題。
作物をつくるどころか殺りくを繰り返し
奪い合いは当たり前の国だった。
数年前に代替わりして、徐々に収まっていた
はずだがまた、変わったのか?
魔力暴走を起こし破滅寸前の者や
気狂いした者たちが集まる国。
朝から爆発音が数回なっていた。
いつもなら総軍副総司令官のレフィンに
任せておくのだが、お告げもあったし、
自ら飛んで行った。
自分で飛んだ方が魔力を消費出来るから、
都合が良かった。
行くとレフィンに
「威厳も大事ですのでそれなりのモノに
乗って来てください。」と小言を言われた。
それなりのモノって…。
あいつが聞いたら、うるさく吠えそうだ。
事情を知っているはずなのに、威厳?
それならこのイカツイ強面の顔と、
一番図体のデカさで充分だ。
さあ、片付けよう。
周りを傷つけないようにとわざわざ
ピンポイントで狙い定めてから
敵をやっつけていた。めんどくさい。
味方を引き上げさせ、ドカンと魔力を
思いっきりぶつけたいと何度も思った。
だが、それをするとすべて更地にしてしまう
恐れがあった。いや確実に更地だ。
使えば使うほど溢れ出る魔力、昔の俺なら
喉から手が出るほど欲しかった魔力。
今なら自分の魔力にいつ、のまれてしまうのか
不安な毎日だ。
あーもうどうでもよくなってきた。
ようやく半分以下になった敵、俺の
魔力は最高潮に溢れていた時、
空気が変わった。
崖に追い詰められ震えている子どもと
目があった。
子ども?!しかも泣いている。
「レフィン後は任せた。」
「了解。」
俺の視線をたどったレフィンも驚いた顔を
していたが、すぐに快諾の返事があった。
俺は一直線に飛び、子どもを片手で抱き上げ、
いかにも悪役というか頭の悪そうなザコを
蹴散らした。
子どもの前では、血を見せたくなかった。
追い払っただけだった。
威力が強すぎたのか、一部気絶はしたが
そのうち、他のものがやってくれるだろう。
「大丈夫か?怪我は?」
ただの夢だったのか?
白いもやっとした、清浄な空気に包まれたと
思ったたら、"チャンスを与える。準備せよ?"
男とも女とも取れる不思議な声が
俺の頭の中に響いた。
気づいたら朝になっていた。
天上界、上下関係では確かに上なんだが…。
与えてやるからありがたく思え、ってな
かんじにも聞こえるし、複雑な気持ちだった。
姿、形もない、あった事もない天上界のモノから、
上から目線で言われてもなんだか、
有り難みがないというか、
はっきり言って気分は良くはない。
準備?物質的じゃないよな?
心の準備か?
わからないままに、数日が過ぎた。
報告書をいつものように目を通していた。
隣接した地域で小競り合いは、いつもの
ことだが、ここ数日そういった報告書が
急激に多くなってきた。
その中でも侵略国家と言ってもいいくらい
ゾルゲ国の者との小競り合いが増えた。
鬼神が多く住む 我が国チグルスの
五分の一にも満たない国、多種族の国ゾルゲ。
力のあるものが国のトップで下克上国家。
統制は取れておらず、国は荒れ放題。
作物をつくるどころか殺りくを繰り返し
奪い合いは当たり前の国だった。
数年前に代替わりして、徐々に収まっていた
はずだがまた、変わったのか?
魔力暴走を起こし破滅寸前の者や
気狂いした者たちが集まる国。
朝から爆発音が数回なっていた。
いつもなら総軍副総司令官のレフィンに
任せておくのだが、お告げもあったし、
自ら飛んで行った。
自分で飛んだ方が魔力を消費出来るから、
都合が良かった。
行くとレフィンに
「威厳も大事ですのでそれなりのモノに
乗って来てください。」と小言を言われた。
それなりのモノって…。
あいつが聞いたら、うるさく吠えそうだ。
事情を知っているはずなのに、威厳?
それならこのイカツイ強面の顔と、
一番図体のデカさで充分だ。
さあ、片付けよう。
周りを傷つけないようにとわざわざ
ピンポイントで狙い定めてから
敵をやっつけていた。めんどくさい。
味方を引き上げさせ、ドカンと魔力を
思いっきりぶつけたいと何度も思った。
だが、それをするとすべて更地にしてしまう
恐れがあった。いや確実に更地だ。
使えば使うほど溢れ出る魔力、昔の俺なら
喉から手が出るほど欲しかった魔力。
今なら自分の魔力にいつ、のまれてしまうのか
不安な毎日だ。
あーもうどうでもよくなってきた。
ようやく半分以下になった敵、俺の
魔力は最高潮に溢れていた時、
空気が変わった。
崖に追い詰められ震えている子どもと
目があった。
子ども?!しかも泣いている。
「レフィン後は任せた。」
「了解。」
俺の視線をたどったレフィンも驚いた顔を
していたが、すぐに快諾の返事があった。
俺は一直線に飛び、子どもを片手で抱き上げ、
いかにも悪役というか頭の悪そうなザコを
蹴散らした。
子どもの前では、血を見せたくなかった。
追い払っただけだった。
威力が強すぎたのか、一部気絶はしたが
そのうち、他のものがやってくれるだろう。
「大丈夫か?怪我は?」
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