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2 事件?!
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双子の姉リリーは、成人式後お互いの
家族全員の顔合わせをする予定だった。
婚姻証を書くための儀式で、婚姻の証書に
婚姻する2人のサインと血を一滴垂らし
家族を引き連れゾロゾロと、教会に
提出するのが、いわゆる婚姻と
お披露目だった。
新妻はベールを被ったままなので
新郎のエスコートは欠かせない。
また、教会まで距離がある場合
貴族は基本屋根がないタイプの馬車などで
移動したり、たまに契約獣がひいたりする。
貴族以外は、農耕馬や牛に台を付けたり、
代わりばんこに新郎新婦が乗った台車を、
人がひいたりする。
それが政略結婚だと、お披露目なしで
婚姻の証書を代理人が届ける場合も
あるので、夢見る少女…とまではいかないが
双子の妹フィリーは恋愛結婚に多少なりとも
憧れていた。2人を皆に華やかに
祝ってもらえる婚姻の儀式をしたかった……。
姉のリリーはドレスに着替える前、
色々な種類の飲み物や軽食、
様々な言伝を侍女達に指示したりした為に
1人の時間がほんの少し出来てしまったのだった。
普段から優秀なメイドたちも成人の儀式に
続き、婚約から婚姻の儀へのイベント続き、
緊張している双子のフォローなど
完璧であろうとする侍女たちに、
今までわがままな無茶ぶりをしなかった
姉のリリーのいきなりの無茶ぶりの
リクエストにメイドたちは、ついつい
答えてしまったのだった。
そして、ありえないミスをしたのだった。
隙を作ってしまったメイドたちは、
香り高いハーブティー各種、
紅茶各種、果実の飲み物やカットフルーツ
お菓子各種、言われた通りの無茶ぶり
リクエストは完璧に揃えたまま呆然としていた。
我先に気付いた、メイド頭は
テーブルに置かれたメモを見て
さらに騒ぎ出したのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
お父様、お母様、お兄様、お姉様
フィリー、皆様へ
私、やはり冒険者になる夢は捨てれません。
きっと、強くて有名な冒険者に
なって恩返しします。
それまで、皆様お元気で。
フィリーの幸せを願ってます。
リリー
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
姉の婚約者と逢う時刻は、刻々と迫っていた。
父母や兄や姉たちは焦っていた。
「仕方がない。フィリー、リリーとして
婚約者にあってくれ。」
「あ、あなた。何を言い出すの?」
「妹のフィリーは、儀式に疲れたとの事で
何とか誤魔化そう。いない事がバレたら
あの銀狼の騎士団長が……。」
お父様が青ざめながら呟いていた。
正直に言えばわかって貰えそうな方だと
思うのに…なぜ?
お父様は青ざめているの?
お父様は人の話が聞こえてないかのように
頭を抱えていた。
そんなお父様を、お母様や
お兄様たちがなだめていた。
銀狼の騎士団長、そう呼ばれているから
目の色か髪の色が銀色なのかもしれない。
双子の姉リリーの婚約者は、英雄として
国から褒賞をもらったそうだ。
シェルビー伯爵の長男で、隣国からの
一中隊をわずか数名で壊滅させたり、
手に負えないあらくれものや、喧嘩を
ふっかけてきた相手を二度と
立ち上がれないようにしたり、
大変力強くたくましい方らしい。
悪名高い領主を交代させ、新しい領主をも
見守り続け領民を守っているとか
色々、人助けしている素晴らしい人物だそうだ。
リリーお姉様も今は混乱しているだけ
だろうし、冒険者は危険だからお姉様の
事だろうから、すぐ飽きそう……。
数日したら戻ってくるかも……。
「リリーお姉様が見つかるまで、婚姻を
延期してもらえるようにお願いしてみます。」
「フィリー……。」
『ありがとう…フィリー幸せにね…。』
「はい?!」
あれ?幻聴?
家族全員の顔合わせをする予定だった。
婚姻証を書くための儀式で、婚姻の証書に
婚姻する2人のサインと血を一滴垂らし
家族を引き連れゾロゾロと、教会に
提出するのが、いわゆる婚姻と
お披露目だった。
新妻はベールを被ったままなので
新郎のエスコートは欠かせない。
また、教会まで距離がある場合
貴族は基本屋根がないタイプの馬車などで
移動したり、たまに契約獣がひいたりする。
貴族以外は、農耕馬や牛に台を付けたり、
代わりばんこに新郎新婦が乗った台車を、
人がひいたりする。
それが政略結婚だと、お披露目なしで
婚姻の証書を代理人が届ける場合も
あるので、夢見る少女…とまではいかないが
双子の妹フィリーは恋愛結婚に多少なりとも
憧れていた。2人を皆に華やかに
祝ってもらえる婚姻の儀式をしたかった……。
姉のリリーはドレスに着替える前、
色々な種類の飲み物や軽食、
様々な言伝を侍女達に指示したりした為に
1人の時間がほんの少し出来てしまったのだった。
普段から優秀なメイドたちも成人の儀式に
続き、婚約から婚姻の儀へのイベント続き、
緊張している双子のフォローなど
完璧であろうとする侍女たちに、
今までわがままな無茶ぶりをしなかった
姉のリリーのいきなりの無茶ぶりの
リクエストにメイドたちは、ついつい
答えてしまったのだった。
そして、ありえないミスをしたのだった。
隙を作ってしまったメイドたちは、
香り高いハーブティー各種、
紅茶各種、果実の飲み物やカットフルーツ
お菓子各種、言われた通りの無茶ぶり
リクエストは完璧に揃えたまま呆然としていた。
我先に気付いた、メイド頭は
テーブルに置かれたメモを見て
さらに騒ぎ出したのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
お父様、お母様、お兄様、お姉様
フィリー、皆様へ
私、やはり冒険者になる夢は捨てれません。
きっと、強くて有名な冒険者に
なって恩返しします。
それまで、皆様お元気で。
フィリーの幸せを願ってます。
リリー
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
姉の婚約者と逢う時刻は、刻々と迫っていた。
父母や兄や姉たちは焦っていた。
「仕方がない。フィリー、リリーとして
婚約者にあってくれ。」
「あ、あなた。何を言い出すの?」
「妹のフィリーは、儀式に疲れたとの事で
何とか誤魔化そう。いない事がバレたら
あの銀狼の騎士団長が……。」
お父様が青ざめながら呟いていた。
正直に言えばわかって貰えそうな方だと
思うのに…なぜ?
お父様は青ざめているの?
お父様は人の話が聞こえてないかのように
頭を抱えていた。
そんなお父様を、お母様や
お兄様たちがなだめていた。
銀狼の騎士団長、そう呼ばれているから
目の色か髪の色が銀色なのかもしれない。
双子の姉リリーの婚約者は、英雄として
国から褒賞をもらったそうだ。
シェルビー伯爵の長男で、隣国からの
一中隊をわずか数名で壊滅させたり、
手に負えないあらくれものや、喧嘩を
ふっかけてきた相手を二度と
立ち上がれないようにしたり、
大変力強くたくましい方らしい。
悪名高い領主を交代させ、新しい領主をも
見守り続け領民を守っているとか
色々、人助けしている素晴らしい人物だそうだ。
リリーお姉様も今は混乱しているだけ
だろうし、冒険者は危険だからお姉様の
事だろうから、すぐ飽きそう……。
数日したら戻ってくるかも……。
「リリーお姉様が見つかるまで、婚姻を
延期してもらえるようにお願いしてみます。」
「フィリー……。」
『ありがとう…フィリー幸せにね…。』
「はい?!」
あれ?幻聴?
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