上 下
61 / 64

第60話 式前日

しおりを挟む
「今更、どうしよう。」

ついつい、毎日のご飯が美味しくて、食べ過ぎてばかりいました。
念の為、最終確認の為、ウエディングドレスを着ろうとしました、が、結果、入りませんでした。

毎日が、慌ただしく、なかなかウエディングドレスの試着が出来ずに、今日まで、着なかった自分を、叱りたい。
背中やおなかに、しっかりとついたもののせいで、ただ今、お針子さんと一緒に、ウエディングドレスの製作、作業中です。

お針子さんは、私が不在の時でも、ウェディングドレスを作ってくれていました。
ウエディングドレスを作り始めた頃は、食べてなかったのが原因で、病的な痩せ方をしていたので、そのサイズで作っていたので、今では、毎食食べてしまうので、かなり、キツキツなドレスになりました。

明日、式なのに、どうしましょう。
作り直しはきかないし……。
ドレスのサイドを開き、当て布をし、抜いあわせる。
そこに細いレース紐で、編み上げのようにな感じにすると、ごまかせるかも。
お針子さんに伝え、数人で手直し。

チクチクチクチク……。
「お茶しようか。」
「喉乾いていないので、今、いらないです。すみませ、ありがとうございます。」

チクチクチクチクチクチク…。
「お昼だよー。」
「簡単に済ませましたので、すみません。ありがとうございます。」

チクチクチクチクチクチクチク…。
「おやつだよー。一緒に、食べよう。」
「要らないです。すみません。ありがとうございます。」

チクチクチクチクチクチクチクチク…。
「休憩しないと、体もたないよ。」
「すみません。ありがとうございます。」

チクチク。
アラン隊長が、行ったあと、しばらく休み、他のお針子さんも、順番に休んで行きました。
晩御飯も、簡単につまめれる物を、準備してもらい、休みながら、食べていました。
あと少しで完成ですが、これでは、明日、何も食べれない。

「背中を大胆に開ける、ドレスにしましょう。」
「ベールが長いから、チラ見効果あるし、背中綺麗ですし、背中見せましょう。」
夜遅く、急遽決まった、大胆な変更をしたウエディングドレスは、私が、式前の、お肌のマッサージや、色々しているうちに、決定してしまいました。

深夜になり、軽食を挟みながら、代わりがわり休みながら、
ウエディングドレスは、朝方、仕上がりました。

「ありがとうございます。皆さまの、おかげです。」
私は、ウエディングドレスを、着ていたのに、大胆な背中空きに気付きませんでした。
レースのリボンで、編み上げ状態に、なっている、セクシーな後ろ姿だったそうです。

仮眠を皆んなで、とりました。
しおりを挟む

処理中です...