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第55話 書類

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なぜ、こうなった?

アラン目線

やたらと、ニヤニヤした、ポーツ、チャムは、いつも通りの無表情。
ストルグ王子と、リマーユ王子は、国葬の手続きやら、リマーユ王子の国王としての、勉強とかで、俺が一番苦手としている、書類の整理など、押し付けてきた。

困っていると、優しいチマリは、手伝いますっと言って、今現在、2人で作業中だった。

チマリには、大まかな地域別や、部署別、急ぎの書類に、仕分けをしてもらっていた。

なぜ、こんなに書類がたまっているのか、不思議なくらいだったが、城に来る手紙も、含まれており、今日は、書類わけ
をしていた。
黙々と作業を続けていた。
「あっ。」
ん?チマリ?
「チマリ、どうかしたのか?」
「い、いえ、何も、ないです。」
「あぁ。」
注意深く見ると、チマリは指を書類で、切ってしまったようだった。
「だ、大丈夫ですから、それに、インクとかで、わ、私、手が汚いですし、あっ、あの、ア、アラン隊長?」

俺は、チマリのか弱い手を握り、人差し指を口に含んで、舐めていた。
上目遣いで、恥ずかしそうにしていた。


チマリ目線

「あっ。」あーやってしまった。
地味に痛いわ。
「チマリ、どうかしたのか?」
「い、いえ、何も、ないです。」
「あぁ。」
アラン隊長は、立ち上がって、私の指を口に入れました。
舐められてる。
消毒の為なんだろうけど、指を舐められてる行為が、なんだか、変な気持ちに、なってしまうわ。
書類で、インクとか付いた手。汚れてしまっているしダメだわ。
「だ、大丈夫ですから、それに、インクとかで、わ、私、手が汚いですし、あ、あの、ア、アラン隊長?」

ダメだわ。なんだか、さっきより強く吸われてる?
指なのに、変になりそう。ダメ…。

「ダメだ、可愛い。可愛い過ぎて、我慢できない。」
えっ?
「俺の可愛いチマリを怪我させた、書類なんか、どうでもいい。」
いえいえ。書類は、私より大事です。
「チマリ、好きだ。愛してるって言いたいが、君は、困るだろうか?」
えっ?アラン隊長?
「チマリに口づけしたいが、チマリはビックリするだろうなぁ。」
えっ?アラン隊長、無意識のうちに心の中、そのまま言葉に出てる?
なんだか恥ずかしくて、目開けてれない。
私は、なぜか、ぎゅーっと、目を瞑ってしまいました。


アラン目線

「チマリに口づけしたいが、チマリはビックリするだろうなぁ。」
すると、通じたのか、チマリは、目をとじて、顔をあからめていた。
「いただいて、いいってことか?俺の願望、夢か?夢だよな、ヨシ。」
気づいたら、チマリを抱きしめて、口付けをしていた。
夢中になりすぎ、長い口づけをしたら、チマリは、息切れしていた。
「だめだ、チマリ可愛すぎる。好きだ、愛してる。チマリを食べたい。くれ。」

チマリを抱きしめ、気づいた時には、半裸になった、チマリが、涙目になっていた。
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