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病院から 2
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「す、すみません。えーっと家の事や、
会社の事…色々あって諦めてます。
私、圭さんと出逢えて、今までの人生で、
いまが一番幸せだったから、今日、
私が…違うってバレたし…もう……。」
「りんかちゃん。」
「……。」
私は、暖かい腕に抱きしめられていた。
「りんかちゃん、俺は君自身が好きだし、
りんかちゃんの職場の事情や、家の事を
知っているつもりだ。」
「……。」
「俺はりんかちゃんが好き。愛してるし、
辛いことや、悲しい事、俺に分けてくれ。
かわりに、幸せをたくさんあげるから。」
「……。」
「俺と一緒になって欲しい。」
そう言って、騎士が姫に誓いをたてるように、
けいさんは、私の手の甲に口づけを落とした。
私の頭には、きゃーきゃーって感じの
ハートマークが飛び交っていた。
「んっんん~。ゴホッ。」
「あっ、れん姉まだいたんだ。」
「けいぃー。あんたね、人に協力
させた上に師長さんを使うなんて、
どんだけ私に苦労をかけるのよ。」
「ごめん、ごめん。」
「れんさん…ごめんなさい。」
「あらっ?りんかちゃんは、悪くないわよ。
この圭の日頃の行いが悪いからよ。」
「ひどっ。日頃の行いが悪いのはどっちだ…
だ、だ、だれかなあ、あっ、僕かなあ。あはは。」
れんさんが、けいさんを笑顔で睨んでいた。
笑顔なのに、何故か目に力があるような気がした。
「りんかちゃん。」
「はい。」
れんさんが、真剣な顔で話しかけてきたので
思わず、背筋を伸ばした。
「気負わないで聞いてちょうだいね。圭も。」
「はい…。」
私が寝ていた、ベッドルームに移動し、
私とれんさんはベッド、けいさんは
椅子をベッド横に置いて座った。
「まずは圭、これから一緒に
なろうとしている相手に、隠し事するのは
やめた方がいいわよ。守秘義務とか
細かい事は、話さないでもいいけど、
話せる事は話す。それをしないと、
後々、ひびくわ。」
「…わかった。」
「さて、りんかちゃんは、何から
話そうかな?」
「よ、よろしく…お願いします?」
「だから、気軽に聞いてちょうだいね。」
「は、はい。」
「まずは、私の事として高田総合病院の
小児科の医師をしてるわ。」
「はい。」
「虎ちゃんの事知ってるし、うちの
両親や兄たちも、知ってる。初めは、
花巻っていう、さ苗字で、あれっ?って
思ったの。そしたら、何か隠したがっていたから
ピーンっときたの。お家は、任侠一家
って感じかしら?うちの病院をシマって
言って、必要以上に、真面目に
通院しているわよ。」
「…そ、それはそれで、すみません。」
「リハビリ室が、トレーニングジム並みに、
虎ちゃん頑張っるわよ。色々元気だわ。」
「…す、すみません。」
「あっ、ちがうの、ごめんなさい。
話がズレちゃった。」
「りんかちゃんの会社の事、これどうしよう?
圭、あんたが話する?ついでに、自分のことも
そろそろバラシなさいよ。」
「わかった。」
そう言って、けいさんの両手が、
私の手を包み込まれてしまった。
れんさんは、少しため息をついていた。
会社の事…色々あって諦めてます。
私、圭さんと出逢えて、今までの人生で、
いまが一番幸せだったから、今日、
私が…違うってバレたし…もう……。」
「りんかちゃん。」
「……。」
私は、暖かい腕に抱きしめられていた。
「りんかちゃん、俺は君自身が好きだし、
りんかちゃんの職場の事情や、家の事を
知っているつもりだ。」
「……。」
「俺はりんかちゃんが好き。愛してるし、
辛いことや、悲しい事、俺に分けてくれ。
かわりに、幸せをたくさんあげるから。」
「……。」
「俺と一緒になって欲しい。」
そう言って、騎士が姫に誓いをたてるように、
けいさんは、私の手の甲に口づけを落とした。
私の頭には、きゃーきゃーって感じの
ハートマークが飛び交っていた。
「んっんん~。ゴホッ。」
「あっ、れん姉まだいたんだ。」
「けいぃー。あんたね、人に協力
させた上に師長さんを使うなんて、
どんだけ私に苦労をかけるのよ。」
「ごめん、ごめん。」
「れんさん…ごめんなさい。」
「あらっ?りんかちゃんは、悪くないわよ。
この圭の日頃の行いが悪いからよ。」
「ひどっ。日頃の行いが悪いのはどっちだ…
だ、だ、だれかなあ、あっ、僕かなあ。あはは。」
れんさんが、けいさんを笑顔で睨んでいた。
笑顔なのに、何故か目に力があるような気がした。
「りんかちゃん。」
「はい。」
れんさんが、真剣な顔で話しかけてきたので
思わず、背筋を伸ばした。
「気負わないで聞いてちょうだいね。圭も。」
「はい…。」
私が寝ていた、ベッドルームに移動し、
私とれんさんはベッド、けいさんは
椅子をベッド横に置いて座った。
「まずは圭、これから一緒に
なろうとしている相手に、隠し事するのは
やめた方がいいわよ。守秘義務とか
細かい事は、話さないでもいいけど、
話せる事は話す。それをしないと、
後々、ひびくわ。」
「…わかった。」
「さて、りんかちゃんは、何から
話そうかな?」
「よ、よろしく…お願いします?」
「だから、気軽に聞いてちょうだいね。」
「は、はい。」
「まずは、私の事として高田総合病院の
小児科の医師をしてるわ。」
「はい。」
「虎ちゃんの事知ってるし、うちの
両親や兄たちも、知ってる。初めは、
花巻っていう、さ苗字で、あれっ?って
思ったの。そしたら、何か隠したがっていたから
ピーンっときたの。お家は、任侠一家
って感じかしら?うちの病院をシマって
言って、必要以上に、真面目に
通院しているわよ。」
「…そ、それはそれで、すみません。」
「リハビリ室が、トレーニングジム並みに、
虎ちゃん頑張っるわよ。色々元気だわ。」
「…す、すみません。」
「あっ、ちがうの、ごめんなさい。
話がズレちゃった。」
「りんかちゃんの会社の事、これどうしよう?
圭、あんたが話する?ついでに、自分のことも
そろそろバラシなさいよ。」
「わかった。」
そう言って、けいさんの両手が、
私の手を包み込まれてしまった。
れんさんは、少しため息をついていた。
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