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運命の二人
1-4 喰魔
しおりを挟む支部長室を出た四人は扉から少し離れた所で立ち止まり、支部内のどこから回るかの相談を始めた。
「さてと、まずはどこから―――」
「待って春君。その前に耀と少し話がしたいの」
春がどこから案内するかを聞こうとした時、篝が話を遮る。
顔は笑顔なのだが、篝から感じる圧が強くなったのを他の三人は感じていた。
耀は篝からの圧に動じることなく笑顔を浮かべ、言葉の真意を知るために聞き返した。
「うん、何かな?」
「ずっと聞きたかったのだけれど、耀はどうして春君を好きになったのかしら? 一目惚れ、というわけでもなさそうだし」
「そいつは俺も気になるな。ぜひ聞かせてくれ」
篝に便乗し、十六夜も耀に春を好きになった理由を尋ねる。
告白して付き合ったというのに、二人はそれまで一切面識がない。
出会い方も耀が春の気配を感じて支部長室から飛び出して来たという、あまりにも不自然な出会い方だ。
十六夜と篝が耀の告白について、その理由を知りたがるのは当然だろう。
耀も二人の思いは分かっており、その質問に目を閉じて考えるような仕草を見せた。
「何でって言われると難しいかな。春の気配を感じて飛び出したのは本当だし、それに―――」
耀は目を開けて答えると春を一瞥する。
そして、再び篝と十六夜の二人へと視線を向けると満面の笑顔を浮かべる。
「好きだ! って、思ったのも本当だから」
迷いが一切ない、屈託のない笑顔。
そんな笑顔で好きだと言う耀に、篝は頬を少し赤く染める。
「そう、もういいわ。あまり野暮なことは聞かない方がよさそうね」
「そうだな。ごちそうさま」
十六夜もこれ以上は聞けなさそうだと判断し、茶化すように質問を取り下げた。
今の話を黙って聞いていた春は、顔どころか耳まで真っ赤にする。
その事に気づいた耀は春の顔を見ようと首を動かすが、春は恥ずかしさに顔をそらし、顔を見られないようにする。
そんな春の姿が可愛らしく思えた耀は、小さく笑みをこぼすのだった。
※
一通り星導市支部の案内を終え、四人はそのままの足取りで支部の外へと出る。
空高く昇った太陽が四人と支部を明るく照らしていた。
「さて、これからどうしましょうか? もうすぐ十二時だし、どこかに食事でも行く?」
篝はスマホを右手に持ち、画面を一瞥すると三人へと話しかける。
その問いに対しいち早く反応したのは十六夜であった。
待ってました、と言わんばかりに緑色の目が輝かせ、不敵な笑みを浮かべると春と耀の方へと視線を向ける。
「せっかくだから春。お前、白銀とデートして来いよ」
「はぁっ!?」
まさかの提案に春は顔を真っ赤にして動揺する。
そして、動揺をそのままに春は十六夜へと詰め寄った。
「十六夜! 何言って―――」
「いいじゃない! 耀もここら辺の地理にはまだ詳しくないでしょうし、案内も兼ねて………ね?」
「篝まで………」
春の言葉を遮り、十六夜の提案に賛成する篝。
その援護射撃に春はより一層頭を悩ませる。
確かに二人の言う通りではあるだろうが、いきなりデートとなると春の戸惑いも当然である。
それを見かねた十六夜は戸惑う春を引き寄せると肩を組み、小さな声で話しかけた。
「それに、二人っきりの方が聞ける事もあるんじゃないか?」
その言葉に春は目を見開いて驚く。
十六夜が言う聞ける事とは、白銀の髪の女性が出てくる夢についてだと春が察するのは容易であった。
「………気づいてたのか」
「ま、なんとなくな。篝もそれとなく気づいてると思うぞ」
十六夜の言葉に篝の言動を思い返す春。
そう言われると、確かにそう思えるような発言はあったように思えた。
そして、十六夜は自分達が察するに至った経緯を小言で話し始めた。
「白銀に会う前のお前、なんか変だったしな。そんな理由でもなけりゃ、お前が初めて会う女子の告白をオーケーしたりしないだろうしな」
そう言うと十六夜は春から離れる。
そして、春は再びデートについて頭を悩ませ始めた。
確かに聞きたいことはあるが、それでもいきなりのデートは春にとってハードルが高いものである。
踏み切るのにどうしても躊躇してしまう。
そんなとき、耀は悩む春を肩を叩いて自身の方へと振り向かせる。
そして、不安そうな目で春を見つめ、悩む春の心を一瞬で決める言葉を放った。
「私とデートするのは、嫌?」
「全っ然、嫌じゃない。メチャクチャ行きたい」
即答である。
不安そうに言う耀の姿が春の目にはキラキラとしたエフェクト付きで見えており、あざとくも可愛いその仕草に春の心は一瞬で行く方へと傾いた。
その光景を見ていた十六夜は春の反応がツボに刺さったらしく、愉快そうに笑っていた。
「ハハハハハハッ!」
「笑うな!」
大声で笑う十六夜に春はキレ気味にツッコむ。
若干顔が赤いのは、本人も今のは笑われても仕方ないという自覚があるからだろう。
「悪い悪い。じゃ、楽しんで来いよ」
「今度は私とどこか行きましょうね、耀」
「うん。二人とも今日はありがとう」
「ったく、………またな」
春の言葉を最後にその場から離れていく十六夜と篝。
二人の背中が小さく見え始めると春は耀へと体を向ける。
「それじゃあ、まずはどこかでご飯にしようか。何か、これが良いっていうのはある?」
「なら、かつ丼が食べたいかな」
春の質問に間を置くことなく答える耀。回答の早さに春はその話を深く掘り下げる。
「かつ丼が好きなの?」
「うん、小さい頃からずっとね」
「へー」
小さい頃からとはよほどの好物なのだろうと思う春。
耀の好物はかつ丼である、という事をしっかりと頭の中に刻み込んだ。
「じゃあ、昼はかつ丼で決まりだな」
目的地が決まった事により、春は十六夜達の歩いて行った方向とは反対方向へと歩き始める。
耀も春の隣に並ぶために歩き始めた。
※
二人が歩き始めて十分以上経った頃。
住宅街を歩く春はふと左隣を歩く耀の顔を見る。
その顔が、夢に現れる白銀の髪の女性と重なった。
(やっぱり、似てるよな)
春は改めて夢に現れる女性と耀が似ていることを認識する。
その時、十六夜が別れ際に残した言葉が脳裏によぎった。
(………今なら聞けるか?)
周りに誰もいない今なら良いタイミングではないだろうか、と思う春。
そうこう春が考えていると見られている事に気づいた耀はその顔を春へと向ける。
「どうかした?」
優しく笑顔を浮かべながら春を見つめる耀。
彼女の問いかけに覚悟を決めた春は足を止める。
両手に拳を作り、夢について話すために口を開こうとした瞬間―――
「あの―――」
「きゃああああああ!!!」
春の声を遮るように女性の悲鳴が響く。
突然の悲鳴に二人は目を見開き、声が聞こえた方角を見る。
そして、互いに何も言わずにその方角へと走り出した。
重々しい空気を放ちながら真剣な表情で住宅街を駆ける二人。
聞こえる悲鳴の声は男女を問わず増えていき、その声も鮮明になっていく事から悲鳴の上がる場所へと近づいている事が分かる。
住宅街を抜け、人通りの多い広い道へと二人は出る。
そこには平和な日常とはかけ離れた光景が広がっていた。
「うわあああぁぁぁ!!!」
「逃げろ! 逃げろっ!!」
「誰か防衛隊を呼んでっ!!!」
その場にいる全員が恐怖に顔を歪め、悲鳴と叫び声を上げながら逃げ惑う。
そんな人々を襲う“怪物”達を春は鋭い眼光で睨みつけ、怒りと憎しみの籠った声でその名を呟いた。
「“喰魔”………!」
喰魔―――異界より現れ、人々を襲う怪物。
二人の前に居る喰魔達は狼や大型犬のような大きさと形をしているにも関わらず、毛皮のようなものは一切ない。
紫がかった黒い肌に人間でいう白目の部分が黒く染まり、金色に輝く瞳が彼らの存在をより不気味に見せた。
「グルゥアアァァ!!!」
牙を剥き出しにし、獣のような雄叫びを上げて人々に襲い掛かる喰魔。
十体は居る喰魔の内の一体が背を向けて逃げる女性に牙を剥き出しにして飛びかかる。
その女性は幼稚園児くらいの男の子を抱えて走っていた。
「ガアアァァ!」
「きゃあぁぁあああ!!!」
後ろに目を向け、自分達へ襲い掛かろうとする喰魔に女性は悲鳴を上げる。
迫る死の恐怖に目を閉じ、せめて息子だけはと幼い我が子を両腕で強く抱き締めて自分の体を盾にする。
それを見ていた耀は即座に親子に向かって駆けだした。
「ダメ!」
目の前で襲われそうになる親子を助けようと耀は右手を翳し、自身の魔法で助けようとする。
しかし、途中でこのままでは間に合わないことを悟ってしまう。
(ダメ! 間に合わない!)
助けたい。
でも間に合わない。
何とかしたい。
そんな焦燥感が募る。
しかし、現実は思いに合わせて体が動いてくれることは無く、親子に今にも牙が突き立てられそうになっていた。
そんな時、喰魔のすぐ側にまで春が迫っていた。
(早い!)
さっきまで自分の隣に居たはずなのに、もう喰魔に肉迫している。
春の行動に移るまでの早さ、そして喰魔に迫るその速度に耀は驚愕した。
喰魔に迫る春の全身を魔力の淡い光が包み込む。
そして、強く握りしめた右拳を黒い霧のようなものが包み込んだ。
その右拳を、我が子を守る母親の背中へ牙を突き立てようとする喰魔の横っ腹に思いっきり叩き込んだ。
「っらあ!」
「ガッ―――!」
小さく苦痛の声を上げる喰魔。
そして、その体は春の右拳によって砕かれる。
それを見ていた別の喰魔がチャンスと思ったのか、再度親子へと飛びかかる。
しかし、そのすぐ側には既に耀が迫っていた。
竹刀袋から取り出した剣を左手に持ち、剣の柄を右手で握った状態で喰魔へと飛び掛かった。
「はあっ!」
剣を白い鞘から勢いよく抜き出し、襲い掛かろうとする喰魔の首を抜刀と同時に切り裂く。
振り抜かれた剣の刀身はやや細く、白い光を放つことで鮮やかな軌跡を描いた。
倒された二体の喰魔の体は崩れていき、霧のように霧散し消えて無くなった。
そして、二人は喰魔の消滅を確認すると親子へと振り返る。
「「逃げてください!」」
「は、はい! ありがとうございます!」
母親は二人に礼を言うとその場から走って逃げていく。
二人はそれを確認すると、彼女たちと逃げる他の人々を守るために再び喰魔達へと向き直った。
「グルウゥゥ」
春と耀の二人を鋭い目つきで睨む喰魔達。
突如として現れた自分達への脅威に、各々で人を襲っていた喰魔達は春と耀の二人に狙いを絞る。
そして、その存在を排除すべく己が魔法を使用する。
二人の正面にいる六体の喰魔の半分が口から野球の球ほどの火球を吐き出し、残りの半分は空中に二つほど岩石を作り出し二人へと放つ。
喰魔の魔法を対処しようと拳を構える春。
しかし、耀は春のことを守るように飛来する魔法と春の間に立つ。
前に立たれたことに驚く春だが、何か対処する術があっての行動だと理解しそのまま耀の後ろで身構える。
そして、耀は右手に持った剣を剣の切っ先を喰魔達の魔法へと向けた。
「白の障壁」
耀の声と共に白い光の壁が二人の前に出現する。
そして、その壁は喰魔たちの放った魔法を全て防いだ。
岩石は光に弾かれて崩れ去り、火球は爆発を起こすも壁には一切のダメージが見受けられなかった。
「凄い………!」
見事な魔法の壁に春は感嘆の声を漏らす。
しかし、そのすぐ側で魔法を放たなかった喰魔が二人へと迫る。
「「ガアア!」」
壁のない右側と左側から襲い掛かる喰魔。
右側から迫る喰魔は額からナイフを生やし、耀へと突き立てようとする。
左側から迫る喰魔は春へと火炎を吐き出した。
その事に気づいた二人は迫る喰魔に各々で対処する。
「せやあっ!」
耀は光を纏った剣を振り下ろし、右側から迫る喰魔の頭を額のナイフごと斬る。
頭を二つに斬られた喰魔は頭部から体が崩壊し、消滅していった。
春は火炎を吐き出す喰魔に向かって走り出し、黒い霧を纏った左拳を突き出す。
その左拳は喰魔から吐き出された炎を触れた側から掻き消していく。
春は左拳を突き出したまま走り抜け、喰魔の正面に辿り着くと左拳を下げる。
そして、新たに右拳に黒い霧を纏い、その頭蓋へ振り下ろした。
頭を地面と春の右拳に挟み込まれる喰魔。
春の力によって地面が小さく割れ、亀裂が入る。
そんな力強い春の拳に喰魔は頭を叩き潰されると同時に消滅した。
そして、その光景を見ていた耀は眉を顰める。
(今の炎の消え方って………)
春が左拳で掻き消した炎の消え方に違和感を覚える。
力に押し負けて消えたというより、触れた瞬間に炎自体が消滅しているように耀には見えた。
その炎の消え方と春が拳に纏う謎の黒い霧に、耀は疑問を抱いた。
(………ううん、今はそんなことを気にしてる場合じゃない!)
耀は頭の中の疑問を振り払い、正面へと意識を向ける。
残る喰魔は正面に残る六体のみ。
その喰魔達を一気に仕留めるために、耀は自身の周囲に小さな光の刃を六個形成した。
「白の飛刃」
耀の声と共に放たれた光の刃が喰魔達を襲う。
飛来する光の刃を喰魔達は防ぐことも避けることも出来ずにその体を貫かれ、消滅していった。
喰魔の消滅を確認した耀は左腰に括り付けていた白い鞘に剣を納めると、小さく息を吐いて戦闘の緊張を解く。
春は耀に向かって歩きながら、一気に六体の喰魔を討伐した事に感嘆の声を上げた。
「一気に六体も倒すなんて凄いな。いや、さっきの光の壁も凄かったけど」
「えへへ。春も凄かったよ」
「そうか? ありがとう」
耀に褒められたことが嬉しくて春は笑顔を見せる。
そして、ぐるりと辺りを見渡して状況を確認した。
喰魔に襲われていた人々は全員無事に逃げれたらしく、その場にいたのは春と耀の二人だけになっていた。
「みんな無事に逃げられたみたいだな」
「怪我人も出なかったし、よかったね」
「そうだな。とりあえず、他の隊員が来るまで―――」
待とう、そう春が言おうとした瞬間、二人の立っているすぐ側で空中に小さな穴が開いた。
「「―――っ!」」
二人ともすぐに後ろへと跳んでその穴から離れる。
そして、耀は再び剣を右手に構え、春も両手に拳を作ると左拳を胸の前に、右拳を腰の辺りに構えて戦闘に入れるよう態勢を整える。
その表情は先程までの安堵の表情から一転し、喰魔と対峙していた時と同じく険しいものとなっていた。
開いた穴はその大きさを増し、その高さは二メートルを超える。
そして、穴から感じる魔力と威圧感に二人は身を強張らせた。
「グルルゥゥゥ………」
獣の唸るような低い声が響く。
その直後に穴の中から声の主がゆっくりと姿を現した。
先程の喰魔と同じような狼に近い姿と黒目の中に光る金色の瞳。
五メートルはあるだろう体長に前脚と後ろ脚と背中から生えた二本の脚、合計六本の脚で体を支えていた。
その体の大きさに見合った巨大な爪と、口の中から見える鋭い牙もまた見る人の恐怖を煽ることだろう。
そして、二人はこの喰魔から感じる魔力に驚愕した。
(この魔力は………!)
(Cランクの喰魔か!)
二人は目の前に現れた喰魔から感じる強い魔力に先程の喰魔よりも強いことをすぐに理解する。
春は先程の喰魔よりも禍々しい姿をした喰魔を鋭い目つきで見据え、忌々しげに呟いた。
「何ですぐに別の喰魔が………?」
「もしかしてさっきの喰魔達、こいつに追われてたのかも」
春の疑問に対して耀は自分の推測を口にする。
喰魔は人を異界へと引きずり込み、それから人を殺害することが多い。
異界から現れてそのまま人を殺すことは少ない方であった。
さらに、喰魔が喰魔を殺しても魔力は手に入るので喰魔同士での殺し合いもよく起こる。
そのため、喰魔が群れのように複数体で行動することは滅多にない。
複数体で行動するのは襲う獲物が被ったときと共通の敵が現れたとき、というのが防衛隊の認識であった。
先程の喰魔達が十体という珍しい群れのような形で現れたこと。
立て続けに喰魔が春たちの居る現世へと現れたこと。
これらの事から先程の喰魔達は襲われて現世へと逃れ、現れた喰魔はそれを追ってきたという推測を立てられる。
あり得ないことではないし、実際にそういう事例はいくつもあった。
「なるほど。だからあんな数でこっちに現れたのか」
耀の推測に疑問が解消され、春は呟くように声を漏らす。
春はそのまま喰魔を警戒しつつ耀へと問いかける。
「耀、Cランクの喰魔の討伐経験は?」
「残念だけど無いかな。春は?」
「残念だけど俺も無い」
「あはは、じゃあこの状況はマズイかもね」
二人は苦笑しながら答える。
しかし、二人とも苦笑とはいえ相手が笑顔を浮かべるだけの余裕があることに心の中で安堵する。
絶望や諦めのような感情を抱かれては、現状を打破するのが難しくなることを理解しているからだった。
二人の防衛隊のランクはDランク。
防衛隊のランク上からS、A、B、C、Dの五段階あり、そのまま相手にできる喰魔のランクに置き換えることが出来る。
つまり、二人ともDランクの喰魔は倒せると魔法防衛隊という組織から判断されているということであった。
先程の群れで現れた喰魔はDランクにあたるため、一対一ならまず倒せるということになる。
しかし、Cランクとは二人のランクの一つ上になるため春と耀の一人一人の強さよりも上ということになる。
ランクは一つ変わるだけで強さも桁違いに上がる。
それ故に、二人は現状が良くないことを理解していた。
二人の前に現れた喰魔は辺りを少し見回すと、自分が追ってきた獲物の姿がないことを知る。
逃げられたか、もしくは別の誰かにやられたことを即座に理解した。
喰魔は逃した獲物のことはすぐに忘れ、次の獲物として今自身の目の前にいる春と耀の二人を選んだ。
喰魔の金色の瞳が二人の姿を捉える。
そして、息を吸い込むと大きく口を開いて咆哮を轟かせた。
「グルア゛ア゛ァァァァァァァァ!!!」
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皆様ありがとうございます😘
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