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次のダンジョンへ向けて

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「それより良かったの?あんなの受けて」

俺達はまだ会議をしていた。議題はスコットの言っていたSSランクダンジョンの攻略についてだ。

「今の私達で勝てるです?」

確かに、他のランカーがいると言っても、俺達が戦力にならなければ行く意味もないしな。
レーネはともかく、俺たち3人で戦力になるのかという不安は俺にもあった。

「備えあれば憂いなしだ!少しの間はまた自由時間にするか!」

「その前に周は体を治せ!」

レーネに怒られるとは思ってもなかったぜ。
レーネの言ってることはごもっともだが、俺のディストルツィオーネの弾が無くなったことの方が俺は心配していた。
弾を貰うにしても、カリケットの武具屋まで行くのにこの体だと、どれだけかかることか考えたくもない。
それに、リミッター解除が使えない状況での俺の実力は、Sランクに到達していないだろう。
その差を埋める新たな力が必要だ!

「それじゃあ、これからは別行動だな!各自携帯持ってるから連絡は出来るだろ?」

冒険者連盟で貰った通信機が携帯すぎて、俺達は携帯と呼ぶことにしたのだ。

「それじゃあ、大体1週間くらいにしましょう?まだいつ招集がかかるか分からないならすぐ集まれる方がいいでしょ?」

「そうだな、あまり長期間にしても不安だしな」

まあ別行動っても、宿は一緒だし部屋隣だからすぐ会えるんだがな。
俺はどうにかしてカリケットに向かうつもりだし、それがちょうどいいのかもな。

「それじゃあ、今日の会議は終わりだ!また全員集合するのは1週間後だな!くれぐれも無茶はしないように!」

「それ周が言うことです?」

ごもっともですね。
会議は笑いに包まれ終わり、俺達は各自の部屋へ戻った。
その後レーネと二人きりになる。

「なぁレーネさん?」

「なんじゃ改まって」

「テレポートできるスキルとかあったりしませんか?」

俺はダメ元でレーネに聞く。
そんなチートスキルがあるのかは分からないが、それくらいしか俺が1週間以内にカリケットに戻る手段が見つからなかったからだ。

「あるぞ?どこか行きたいところでもあるのか?」

レーネ様々だ!
やっぱりこいつを仲間にしたのは、間違いじゃなかったんだな。
昔の俺グッジョブ!
1人で盛り上がる。

「カリケットに行きたいんだよ!明日連れてってくれないか?」

「良いぞ?今の周1人では、カリケットまでも行けぬだろうしな」

体が治れば、今の俺なら1日かからずに到着する自信があるのに、なんて不甲斐ないんだ。
俺は1人で悔しがる。
感情の起伏が謎に激しい。

「何をしに行くのじゃ?」

「まあ、野暮用だよ」

「そうかなのか、何故あんな小さい街に?」

「俺の恩人がいるんだよ!」

「周の恩人とあらば、妾の恩人でもある訳じゃな!」

嬉しいこと言ってくれるじゃないか!
武具屋のおっちゃん元気してるかな~?
実家に帰るようなワクワク感を覚える。
実際に実家に帰る時には、こんな気持ちにはならないんだが。

「そうと決まれば、明日に向けて早く寝るぞ!」

そして、俺達は早めに寝床に着いたのだった。
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