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新たな人生の幕開け

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俺は驚きを隠せずにいた。なぜなら、上を見あげればドラゴンや翼竜が飛び交い、辺りにはたくさんの見た事がない植物で覆われていたからだ。
何より1番驚いたのは、俺が目覚めた目の前には律儀にも、ゲームのチュートリアルのような看板がたっていた。

「まじかよ」

その看板にはこう書いてあった。

いぇーい
神様でーす。
この世界は、君たちで言うところのゲームみたいな世界です。ですが現実です。
もちろん死んだら死んじゃうのでそこは注意してね!
神からのワンポイントアドバイス!
心の中で、ゲームのオプション画面を思い浮かべてね!
自分の、ステータスや詳細情報が見れるよ!

俺は、神を殺そうと決意したのは言うまでもないだろう。
だが、俺はあいつの気まぐれに付き合わなければならないのだろうと、自分を納得させた。

「ファンタジー世界に転生とか、ありかよ」

俺は1人つぶやく。そしてまず、看板に書いてある自分のステータスを見ることにした。
自分のステータスというのは、意外と手こずらずに見ることが出来た。

「なるほどな」

俺は自分のステータスを見てある程度の情報を得ることが出来た。
目の前に、モニターのようなものが出てきてそこにはこう書いてあった。

夜ト神 周

職業ジョブ  使役者

Lv1

スキル  
天眼  Lv1
全ての動きがスローに見える
発動時間10秒
チャージタイム10秒

筋力10
防御24
体力32
俊敏18
知力30
魔力12

自分のステータスを見た限り、これが高いのか高くないかはまだ分からない。
だが、これまでに様々なジャンルのゲームはしてきたのでセオリーはわかっているつもりだ。

「これでまずやることがハッキリしたな」

1つ、自分の力量を図る。2つ、街や住民を探しながらレベル上げ。

「適当に歩いてみるか」

こうして俺は、歩みだした。
歩き出して10分は経とうとしているが、依然として動物らしきものを見かけない。辺りは、見たことも無い木ばかりなので、同じところをぐるぐる回っているのではないかと思い出していた。
しかし、その時。

「きゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーだれかたすけてーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

建物をひとつ倒したかのような、女性の騒音ひめいが聞こえた。

「これは、RPGあるあるのヒロインとの出会いか?」

少し期待しつつ、悲鳴の聞こえた方へ俺は駆け出した。
悲鳴の距離は、そんなに遠くはなく騒音の正体は意外と近くにいた。

「ちょっと、そこの方私の事助けてくださいよ!お願いします!何でもします!」

見る限り、ゴブリンのようなモンスターに囲まれた小柄な少女という情報しか入ってこない。
なんでこんなちっちゃい子が、森にいるのか。気になることは山ほどあるが、モンスターを片付ける方が先なのは火を見るより明らかだった。

「今の俺であいつは倒せるのか?」

聞く相手はいないが、俺は1人つぶやく。敵の数は3体、それに対し俺は1人。戦闘経験も無く、武器もない。
だが、裏腹に何故か負ける気がしなかった。

「うぎゃー」

ゴブリンのようなモンスターは、3体とも俺へと突っ込んできた。
俺もそれに合わせて、間合いを詰める。
そして、ゴブリン3体は俺に飛びかかってくる。
その時、俺の天眼が発動した。ゴブリンの動きがとてもスローに感じる。スキルのおかげで、ゴブリンの急所に1突き入れるには、とても容易だった。
そして10秒が経ち、そこには既に屍になったゴブリンが横たわっていた。

「弱すぎる.......」

敵が弱すぎた事と、このレベルの敵に勝てないこの女の子2つに対しての言葉だった。

「とてもお強いんですね!どこかのギルドの方ですか?」

強いと言われたのに全く嬉しくない。
がここは主人公のように返すことにした。

「怪我はないかいお嬢さん?」

キマった
ただただ心の中でそう思う。

「あなたのおかげで、なんとか無事です!それより、あなたお名前は?」

軽く受け流された
かなり心にダメージをおったぞ.......
だが、めげてはダメだ

「あなたPP持ってないの?」

PP?早速俺のわからない単語が出てきたぞ。

「PPってなんだ?」

あっと驚いた表情をした彼女は、自分のカバンをまさぐりだし、1枚のカードのようなものを取り出した。

「これがPPプレイヤープレートです 自分の全ての情報が詰まった物です 持ってないんですか?」

そういえば俺は、なにか持ち物はないのか?服装は、トラックに轢かれた時と同じ高校の制服だが
そして俺は、おもむろに制服のポケットをまさぐってみた。
すると手になにか当たった感覚があったので取り出してみる。

「あなたも持ってるじゃないですかー 見せてくださいよー」

そう言って、俺の手からPPを奪い取る。
その子が見ているのを横から覗き見する。
そこには、さっき見たばかりの俺のステータスやスキルなどが載っていた。
さっきの見る必要あったのか?
疑問を抱いたが、さっきのことは忘れることにした。

「使役者って珍しい職業ですね てかLv1だしお金も持ってないじゃないですかー!」

俺の職業そんなに珍しいのか?これからも聞きたいことが沢山あるな.......。

「もし宜しければ近くの街までご一緒しましょうか?」

まさかの願ったり叶ったりの展開だ。
まだまだ俺には、知識が必要だ。

「是非お願いするよ」

「かしこまりました!」

こうして俺達は、一緒に街まで向かうことにした。
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