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訓練②
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最初に狩ったのは兎型の魔物。すばしっこいが弱いため、一般人でも勝てる。どんな魔物でも魔石はあるため魔石狙いで狩る人がかなりいる。特に魔石を買うお金がない人などには人気の魔物だ。
さくさく進みたいので空間魔術で収納して森の奥へと進む。
数十分後。まあまあ奥へと来たが、運良く上級魔物には会わず、初級魔物と中級魔物にしか会っていない。そのお陰か体力もかなり残っていて、このまま進めば野宿する体力も残る筈だ。
騎士団を出発したのが昼近くだったこともあり、そろそろ昼食にしたいところ。でも、私が今まで狩ってきたのは食用にできないものや、味が美味しくないものばかり。味は別にいいのだが、2回目の野営訓練の時に味関係なしに食べて、それを聞いた人の殆どが私のことを異常にしてきたので今回は味も少し気にすることにする。私としては食べれればそれでいいのだが。
美味しく食べれる魔物は基本的に群れる事が多い。自分達が人から狙われやすいのを知ってか、集団で敵対してくる。まあドラゴン等は別だが。そんなわけで集団で動いている魔物を探していると、とある集団が引っ掛かった。ただかなり距離があるため、行ってみないと食べれるかは分からない。必ずしも集団で行動する魔物全てが美味しく食べれる訳ではない。これで違ったらかなり労力の無駄になるが、いい予感がするのでその予感を信じてみる。
暫く歩きその集団が見える所まで来た。その集団は鹿の魔物だった。食用に向いていて、レストラン等でもかなり人気の類いだ。普段は五匹から七匹程の群れなのだか、丁度二つの群れが同じ場所にいるのか、十二匹いる。この魔物はかなり同種に対し温厚な魔物なので、群れがぶつかっても争いにはならない。むしろそのまま合体することもあるそうだ。一匹の強さもそこそこあるので、このまま短剣で突っ込みたくはないな、と思っていると群れの一匹と目が合った。気配は消していた筈だが、気配に敏感だったのか。気付かれるとは思っていなかった。そいつが鳴き声を発した途端、全員がこちらを向き、襲いかかっていく。慌てて距離を取るが、追いかけてくる。正直一気に相手をするのは難しい。魔術は余り使いたくないため、できるところまではやってみるか。
私は群れの中に飛び込み、戦闘を開始した。手っ取り早く倒すには急所を一刺しが一番なのだか、向こうからの攻撃が止むことを知らないため、上手く懐に潜り込めない。首をザグリでもいいのだが、そうすると肉の品質が落ちるし、血の匂いで他の魔物がやってきても面倒だ。どう戦うか。頭をフルに働かせながら、戦闘を続けた。
さくさく進みたいので空間魔術で収納して森の奥へと進む。
数十分後。まあまあ奥へと来たが、運良く上級魔物には会わず、初級魔物と中級魔物にしか会っていない。そのお陰か体力もかなり残っていて、このまま進めば野宿する体力も残る筈だ。
騎士団を出発したのが昼近くだったこともあり、そろそろ昼食にしたいところ。でも、私が今まで狩ってきたのは食用にできないものや、味が美味しくないものばかり。味は別にいいのだが、2回目の野営訓練の時に味関係なしに食べて、それを聞いた人の殆どが私のことを異常にしてきたので今回は味も少し気にすることにする。私としては食べれればそれでいいのだが。
美味しく食べれる魔物は基本的に群れる事が多い。自分達が人から狙われやすいのを知ってか、集団で敵対してくる。まあドラゴン等は別だが。そんなわけで集団で動いている魔物を探していると、とある集団が引っ掛かった。ただかなり距離があるため、行ってみないと食べれるかは分からない。必ずしも集団で行動する魔物全てが美味しく食べれる訳ではない。これで違ったらかなり労力の無駄になるが、いい予感がするのでその予感を信じてみる。
暫く歩きその集団が見える所まで来た。その集団は鹿の魔物だった。食用に向いていて、レストラン等でもかなり人気の類いだ。普段は五匹から七匹程の群れなのだか、丁度二つの群れが同じ場所にいるのか、十二匹いる。この魔物はかなり同種に対し温厚な魔物なので、群れがぶつかっても争いにはならない。むしろそのまま合体することもあるそうだ。一匹の強さもそこそこあるので、このまま短剣で突っ込みたくはないな、と思っていると群れの一匹と目が合った。気配は消していた筈だが、気配に敏感だったのか。気付かれるとは思っていなかった。そいつが鳴き声を発した途端、全員がこちらを向き、襲いかかっていく。慌てて距離を取るが、追いかけてくる。正直一気に相手をするのは難しい。魔術は余り使いたくないため、できるところまではやってみるか。
私は群れの中に飛び込み、戦闘を開始した。手っ取り早く倒すには急所を一刺しが一番なのだか、向こうからの攻撃が止むことを知らないため、上手く懐に潜り込めない。首をザグリでもいいのだが、そうすると肉の品質が落ちるし、血の匂いで他の魔物がやってきても面倒だ。どう戦うか。頭をフルに働かせながら、戦闘を続けた。
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