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気分転換
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準備をして外に出ると既にカリナンが待っていた。
「ごめんなさい。待たせました」
「いや、大丈夫だよ。それじゃ、行こっか」
2人で町に出ると今日が日曜日だからか、人混みができていた。商売人の声や子供達の笑い声があちこちで聞こえる。
「取り敢えずなんか食べる?最近忙しくて全然食べてないようだし」
「そうですね。丁度いい時間ですしいいと思います」
お昼過ぎだからか混んでいるところが多かったが、なんとか空いているところを見つけ店に入る。そこはパスタをメインにしているようで、オススメのところに大きくイカスミパスタの写真が載っていた。
席に座り、注文する。悩んだ結果、私は海老がのってるパスタを。カリナンはイカスミパスタを頼むことにした。
「なんか庶民的でいいね」
「そうですね。落ち着いた雰囲気で結構いいです」
「この後はどうする?なんか行きたいところある?」
「いえ。特には無いですね。カリナンに合わせますよ」
「うーん。じゃあ服見に行きたいんだけどいい?」
「勿論です」
「お待たせしました。ご注文のお品物です」
この後について話していると注文が来た。若い女の人だ。お洒落な格好しているなと思っていると、爆弾を投下してきた。
「もしかして付き合ってたりするんですか?同性カップルっていいですね!」
「ゴフッ……ゴホッゲホッ」
カリナンが飲んでいた水を吹き出し、噎せる。目を輝かせる女の人に、一言。
「……この人は男です。ついでに言うと私も彼もお互いのこと恋愛対象ではなく、仕事の相棒という立場上なんで決して付き合ってはないです」
そう彼、カリナンは髪が腰まであるのを紐でくくり、容姿も美麗であるため、よく女に間違えられるのだそう。それをカリナンは嫌がっているようだが。
「も、申し訳ありません!それではごゆっくりどうぞ!」
焦りながら謝ると、女の人は厨房へと戻っていった。
私は今だ噎せているカリナンに目を向ける。カリナンは噎せながら顔を青くするという芸当をしていた。
「大丈夫ですか?」
「ああ。ゴホッ。まさか付き合っているのかと聞かれるとはな。しかも同性って……」
「お疲れ様です」
その後食べ終わり、店を出るときもう一度女の人に謝られ、逆に申し訳ないと嘆いていた。
「あんまり謝られてもね。こっちが悪いことした気分になるんだよね」
「そうですね」
「というか彼女はどこを見てカップルだと思ったんだ?ライは敬語だし、カップル要素なくないか?」
「確かにそうですね。お互いの距離も近からず遠からずですし。本人のみが知ることなのでしょうね」
「だね。……というかライはいつになったら敬語外してくれるの?いくら私が20で年が離れてるって行っても相方なんだしいいじゃないか」
「これでも妥協してますよ。名前の呼び捨てなどかなり大変でしたよ」
「これで妥協ね~まあ、いつでも敬語外してくれていいからね」
「気持ちだけ受け取っときます」
なんて、のんびりしながら服屋さんに向かう。とその時、聞き覚えのある声が聞こえた。
「あれ。ライじゃん」
「……ウィンさん」
なんと。私の名前を呼んだのは、合格発表の日以来会っていない王都を離れている筈のウィンさんだった。
「ごめんなさい。待たせました」
「いや、大丈夫だよ。それじゃ、行こっか」
2人で町に出ると今日が日曜日だからか、人混みができていた。商売人の声や子供達の笑い声があちこちで聞こえる。
「取り敢えずなんか食べる?最近忙しくて全然食べてないようだし」
「そうですね。丁度いい時間ですしいいと思います」
お昼過ぎだからか混んでいるところが多かったが、なんとか空いているところを見つけ店に入る。そこはパスタをメインにしているようで、オススメのところに大きくイカスミパスタの写真が載っていた。
席に座り、注文する。悩んだ結果、私は海老がのってるパスタを。カリナンはイカスミパスタを頼むことにした。
「なんか庶民的でいいね」
「そうですね。落ち着いた雰囲気で結構いいです」
「この後はどうする?なんか行きたいところある?」
「いえ。特には無いですね。カリナンに合わせますよ」
「うーん。じゃあ服見に行きたいんだけどいい?」
「勿論です」
「お待たせしました。ご注文のお品物です」
この後について話していると注文が来た。若い女の人だ。お洒落な格好しているなと思っていると、爆弾を投下してきた。
「もしかして付き合ってたりするんですか?同性カップルっていいですね!」
「ゴフッ……ゴホッゲホッ」
カリナンが飲んでいた水を吹き出し、噎せる。目を輝かせる女の人に、一言。
「……この人は男です。ついでに言うと私も彼もお互いのこと恋愛対象ではなく、仕事の相棒という立場上なんで決して付き合ってはないです」
そう彼、カリナンは髪が腰まであるのを紐でくくり、容姿も美麗であるため、よく女に間違えられるのだそう。それをカリナンは嫌がっているようだが。
「も、申し訳ありません!それではごゆっくりどうぞ!」
焦りながら謝ると、女の人は厨房へと戻っていった。
私は今だ噎せているカリナンに目を向ける。カリナンは噎せながら顔を青くするという芸当をしていた。
「大丈夫ですか?」
「ああ。ゴホッ。まさか付き合っているのかと聞かれるとはな。しかも同性って……」
「お疲れ様です」
その後食べ終わり、店を出るときもう一度女の人に謝られ、逆に申し訳ないと嘆いていた。
「あんまり謝られてもね。こっちが悪いことした気分になるんだよね」
「そうですね」
「というか彼女はどこを見てカップルだと思ったんだ?ライは敬語だし、カップル要素なくないか?」
「確かにそうですね。お互いの距離も近からず遠からずですし。本人のみが知ることなのでしょうね」
「だね。……というかライはいつになったら敬語外してくれるの?いくら私が20で年が離れてるって行っても相方なんだしいいじゃないか」
「これでも妥協してますよ。名前の呼び捨てなどかなり大変でしたよ」
「これで妥協ね~まあ、いつでも敬語外してくれていいからね」
「気持ちだけ受け取っときます」
なんて、のんびりしながら服屋さんに向かう。とその時、聞き覚えのある声が聞こえた。
「あれ。ライじゃん」
「……ウィンさん」
なんと。私の名前を呼んだのは、合格発表の日以来会っていない王都を離れている筈のウィンさんだった。
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