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★【新婚旅行編】六日目:ただでさえ、全てにおいて俺を優先してしまうんだからさ
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「へ、あっ、いやっ、ホントのことで……煽った訳じゃ……おわっ」
不意に全身を包んだ、柔らかくて程よい弾力のある温もり。慌ててしていた弁明の最中で、俺は長く引き締まった腕に捕まっていた。抱き締められていた。
込められている腕の力がいつもより少し強い。でも、ちっとも痛くも息苦しくもない。それよりも、嬉しいくらいだ。大好きな温もりと隙間なくくっつけて、それだけ彼から求められている気がして。
……怒っている、訳ではなかったんだよね。こうして、ぎゅってしてくれているくらいだし。
「……えっと……バアル……?」
恐る恐る尋ねてみたけれど、いつもの穏やかな低音は返ってはこない。代わりにちょっとだけ、腰の辺りで重ねられている手に力がこもったような。
「……バアル? バアルさーん? ……俺のカッコいい旦那様?」
呼びかけながら、彼の手つきを真似てその広い背中をぽん、ぽん、ぽんっと撫でてみる。何かしらヒットしたんだろうか。急に甘えてくれるようになった。滑らかな頬を擦り寄せてきてくれた。
すりすりと触れ合っていると、時々頬にふわふわのお髭が掠めていく。柔らかな唇も。
「ふは、んふふ……擽ったいよ」
耳元で鳴った、何度目かの軽やかなリップ音。その後に、ようやくぽつりと返ってきた。
「……アオイ」
「ふふっ……なーに?」
「……好きです」
バアルは、いまだに顔を見せてはくれない。でも、十分過ぎるほど伝わってきた。ちょっぴり照れくさそうな声からも、くっついている頬の熱さからも、俺の高鳴りと同じくらいに駆け足な鼓動からも。
「へへ……俺もっ、大好き」
「……愛しております」
「ん……俺も……愛してるよ、バアル」
仕切り直しと言わんばかりだった。
「では、御許可を頂けましたので、私めの好き勝手にさせて頂きますね? 貴方様が気持ちよくなられているところも、余すことなく拝見させて頂きます」
「は、はいっ……どうぞ……」
ほんのさっきまで、可愛く甘えてくれていた彼はどこへやら。改めて、ベッドが軋むほどの勢いで俺を押し倒した彼は、雄の顔をしていた。言葉遣いも、声色も、普段通りに物腰柔らかなのに、有無を言わせない圧を感じる。
いや、まぁ、俺の望み通りなんだけれども。なんなら、もっとバアルの好きを出してきて欲しいんだけれども。ただでさえ、全てにおいて俺を優先してしまうんだからさ。
「アオイ……」
「はひっ」
拗ねたような声がしたのは下の方からだった。またしても、俺がぼんやりしてしまっている内に、バアルはもう俺の足を開かせにかかっていた。
「あ、ごめ」
「また、お可愛らしいことを考えていらっしゃったのですか?」
「へ? ぁっ……う、ん……バアルのこと、考えてた……もっと、バアルの好きにして欲しいなって……」
「っ……言われなくとも」
抱き合いながらのんびりと、心温まるひと時を過ごしていたからだろう。俺のあそこはすっかり落ち着いていた。落ち着いていたのに。
「あ、ひぁ……っ」
フリルで飾られたウェストゴムを軽く下げられながら、竿だけを取り出される。大きな手のひらに根元を優しく握られて、躊躇なく先端を口に含まれてすぐだった。
あっさりと昂ってしまっていた。彼の熱い口内に包まれて、長い舌から纏わりつかれるように舐められただけ。それだけで、俺のものは瞬く間に硬く芯を取り戻してしまっていた。
不意に全身を包んだ、柔らかくて程よい弾力のある温もり。慌ててしていた弁明の最中で、俺は長く引き締まった腕に捕まっていた。抱き締められていた。
込められている腕の力がいつもより少し強い。でも、ちっとも痛くも息苦しくもない。それよりも、嬉しいくらいだ。大好きな温もりと隙間なくくっつけて、それだけ彼から求められている気がして。
……怒っている、訳ではなかったんだよね。こうして、ぎゅってしてくれているくらいだし。
「……えっと……バアル……?」
恐る恐る尋ねてみたけれど、いつもの穏やかな低音は返ってはこない。代わりにちょっとだけ、腰の辺りで重ねられている手に力がこもったような。
「……バアル? バアルさーん? ……俺のカッコいい旦那様?」
呼びかけながら、彼の手つきを真似てその広い背中をぽん、ぽん、ぽんっと撫でてみる。何かしらヒットしたんだろうか。急に甘えてくれるようになった。滑らかな頬を擦り寄せてきてくれた。
すりすりと触れ合っていると、時々頬にふわふわのお髭が掠めていく。柔らかな唇も。
「ふは、んふふ……擽ったいよ」
耳元で鳴った、何度目かの軽やかなリップ音。その後に、ようやくぽつりと返ってきた。
「……アオイ」
「ふふっ……なーに?」
「……好きです」
バアルは、いまだに顔を見せてはくれない。でも、十分過ぎるほど伝わってきた。ちょっぴり照れくさそうな声からも、くっついている頬の熱さからも、俺の高鳴りと同じくらいに駆け足な鼓動からも。
「へへ……俺もっ、大好き」
「……愛しております」
「ん……俺も……愛してるよ、バアル」
仕切り直しと言わんばかりだった。
「では、御許可を頂けましたので、私めの好き勝手にさせて頂きますね? 貴方様が気持ちよくなられているところも、余すことなく拝見させて頂きます」
「は、はいっ……どうぞ……」
ほんのさっきまで、可愛く甘えてくれていた彼はどこへやら。改めて、ベッドが軋むほどの勢いで俺を押し倒した彼は、雄の顔をしていた。言葉遣いも、声色も、普段通りに物腰柔らかなのに、有無を言わせない圧を感じる。
いや、まぁ、俺の望み通りなんだけれども。なんなら、もっとバアルの好きを出してきて欲しいんだけれども。ただでさえ、全てにおいて俺を優先してしまうんだからさ。
「アオイ……」
「はひっ」
拗ねたような声がしたのは下の方からだった。またしても、俺がぼんやりしてしまっている内に、バアルはもう俺の足を開かせにかかっていた。
「あ、ごめ」
「また、お可愛らしいことを考えていらっしゃったのですか?」
「へ? ぁっ……う、ん……バアルのこと、考えてた……もっと、バアルの好きにして欲しいなって……」
「っ……言われなくとも」
抱き合いながらのんびりと、心温まるひと時を過ごしていたからだろう。俺のあそこはすっかり落ち着いていた。落ち着いていたのに。
「あ、ひぁ……っ」
フリルで飾られたウェストゴムを軽く下げられながら、竿だけを取り出される。大きな手のひらに根元を優しく握られて、躊躇なく先端を口に含まれてすぐだった。
あっさりと昂ってしまっていた。彼の熱い口内に包まれて、長い舌から纏わりつかれるように舐められただけ。それだけで、俺のものは瞬く間に硬く芯を取り戻してしまっていた。
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