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【新婚旅行編】六日目:意味深なチラ見せ
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「へぇ、そうなんですねっ。それって、どんなアトラクションなんですか?」
「うむ、そのアトラクションはのう、そなたらにも深く関係が」
「父上!」
目尻を下げたサタン様が意気揚々と話してくれようとしていたところで大きな声が、慌てた様子のヨミ様がぴしゃりと遮った。
サタン様も何かご存知なんだろうか。はっとしたように目を見開いてから、ニコニコだった口を大きな手のひらで覆い隠した。
それにしても、俺の聞き間違いじゃあなければ滅茶苦茶気になることを、俺とバアルさんに関係があるみたいなことを言いかけていたような?
「あの、今、俺達に関係あるって」
「あ、あっ、えっとですね! すっごく、すっごく素敵なアトラクションなんですよ!」
あんな言い方をされてしまえば、どうしても続きが気になってしまう。どうにか教えてもらえないかと好奇心のままに尋ねてみれば、今度はグリムさんが、はい、はいっと手を上げながら参戦してきた。やっぱり慌てた様子で。
「実は、僕とクロウもちょっとだけご協力させてもら、ふぎゅっ」
またしても、いいところで。新たな情報を聞き出せそうだったところで、お口を塞がれてしまっていた。眉間にシワを寄せて、なんとも言えない顔をしているクロウさんの手によって。
空気がシンと静まり返る。どう説明すべきか迷っていらっしゃるんだろうか。意を決したように口を開いては、いややっぱりと閉じてしまうを繰り返しているヨミ様。ゴツゴツとした指で顎髭を撫でながら、申し訳なさそうに線の太い眉を下げて微笑んでいるサタン様。
今更ながら言ってはいけないことに気がついたのだろう。自分の手で口を覆いながら、心配そうにヨミ様を見つめているグリムさん。そんな彼の頭を撫でながら苦笑しているクロウさん。
いやいや、一体どういうことで。
「まぁまぁ、アオイ様。こういうものは、行ってみてからのお楽しみと、昔から決まっているでしょう? ただ、私めと致しましては此方の公式サイトにて、事前に情報収集をなされることをオススメ致しますが」
助け舟を出してくれたのは、レタリーさんだった。俺が疑問の言葉を投げかける前に、ご自身の投影石を手に立ち上がっていた。
早速、その公式サイトを見せてくれるらしい。石に魔力を込めてから俺達にも見えるようにテーブルの上の方へと画像を表示してくれる。
光の中に浮かんでいるのはテーマパークの画像。以前バアルさんに見せてもらったものと一緒で、現世でもお馴染みなジェットコースターらしきものや、観覧車などが映っていたのだが。
「おっとぉ!」
わざとらしい声と一緒に、一瞬だけ映ったのはお城の画像。真っ青で美しい建物の外見には見覚えしかない。だって、そのお城はヨミ様とサタン様達が。俺もバアルさんと一緒に過ごさせてもらっている、俺達の帰る場所で。
「……失礼。少々、手が滑りました」
「……何か、今、すっごく気になるものが一瞬だけ見えたような気がするんですけど?」
「おや、何のことでしょうか?」
すでに戻されてしまった、ジェットコースターの画像をチラリと横目で見てから、レタリーさんが意味深な笑みを浮かべる。
「えっと……?」
明らかに、何か隠してますよね? しかも、皆さんご存知っぽいですよね?
「うむ、そのアトラクションはのう、そなたらにも深く関係が」
「父上!」
目尻を下げたサタン様が意気揚々と話してくれようとしていたところで大きな声が、慌てた様子のヨミ様がぴしゃりと遮った。
サタン様も何かご存知なんだろうか。はっとしたように目を見開いてから、ニコニコだった口を大きな手のひらで覆い隠した。
それにしても、俺の聞き間違いじゃあなければ滅茶苦茶気になることを、俺とバアルさんに関係があるみたいなことを言いかけていたような?
「あの、今、俺達に関係あるって」
「あ、あっ、えっとですね! すっごく、すっごく素敵なアトラクションなんですよ!」
あんな言い方をされてしまえば、どうしても続きが気になってしまう。どうにか教えてもらえないかと好奇心のままに尋ねてみれば、今度はグリムさんが、はい、はいっと手を上げながら参戦してきた。やっぱり慌てた様子で。
「実は、僕とクロウもちょっとだけご協力させてもら、ふぎゅっ」
またしても、いいところで。新たな情報を聞き出せそうだったところで、お口を塞がれてしまっていた。眉間にシワを寄せて、なんとも言えない顔をしているクロウさんの手によって。
空気がシンと静まり返る。どう説明すべきか迷っていらっしゃるんだろうか。意を決したように口を開いては、いややっぱりと閉じてしまうを繰り返しているヨミ様。ゴツゴツとした指で顎髭を撫でながら、申し訳なさそうに線の太い眉を下げて微笑んでいるサタン様。
今更ながら言ってはいけないことに気がついたのだろう。自分の手で口を覆いながら、心配そうにヨミ様を見つめているグリムさん。そんな彼の頭を撫でながら苦笑しているクロウさん。
いやいや、一体どういうことで。
「まぁまぁ、アオイ様。こういうものは、行ってみてからのお楽しみと、昔から決まっているでしょう? ただ、私めと致しましては此方の公式サイトにて、事前に情報収集をなされることをオススメ致しますが」
助け舟を出してくれたのは、レタリーさんだった。俺が疑問の言葉を投げかける前に、ご自身の投影石を手に立ち上がっていた。
早速、その公式サイトを見せてくれるらしい。石に魔力を込めてから俺達にも見えるようにテーブルの上の方へと画像を表示してくれる。
光の中に浮かんでいるのはテーマパークの画像。以前バアルさんに見せてもらったものと一緒で、現世でもお馴染みなジェットコースターらしきものや、観覧車などが映っていたのだが。
「おっとぉ!」
わざとらしい声と一緒に、一瞬だけ映ったのはお城の画像。真っ青で美しい建物の外見には見覚えしかない。だって、そのお城はヨミ様とサタン様達が。俺もバアルさんと一緒に過ごさせてもらっている、俺達の帰る場所で。
「……失礼。少々、手が滑りました」
「……何か、今、すっごく気になるものが一瞬だけ見えたような気がするんですけど?」
「おや、何のことでしょうか?」
すでに戻されてしまった、ジェットコースターの画像をチラリと横目で見てから、レタリーさんが意味深な笑みを浮かべる。
「えっと……?」
明らかに、何か隠してますよね? しかも、皆さんご存知っぽいですよね?
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