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★【新婚旅行編】五日目:見つめられているだけで、大丈夫だよって言ってもらえているだけで
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「は、ぁ……ん、あっ、あっ……」
どこまでもバアルにはお見通しなんだろう。俺が期待していた通りに触ってくれている。
しっとりとした指の腹に挟まれたまま、強弱をつけながら乳首を揉まれると、手のひらに包まれたあそこがジンと熱くなってしまう。
それに加えて直接触ってもらえているのだ。ゆったりと上下に扱かれながら、時々裏筋を親指の腹で優しく撫でてもらえているのだ。
「ああ……また濡れてきましたね……可愛いですよ」
「んぅっ、ひ、あっ……」
身に沁みて分かっていることを、気持ちよくなっちゃってることを、喜びを隠す気のない声で指摘されちゃうと、背中がぞくぞく震えてしまう。
バアルに喜んでもらえると嬉しい。踊るように胸が高鳴って、ふわふわとした温かさで胸が満たされていく。
また……気持ちよく、なっちゃう。
「……ごめっ……あ、うぁ……また、イっちゃ……も、俺……おれ……っ」
嬉しいのに泣きたくなってしまっていると、そっと口づけてもらえた。
「大丈夫ですよ、我慢なさらないで……」
柔らかな低音が紡ぐ言葉はとびきり優しくて、腰の辺りが熱く疼いてしまう。手の動きはどちらも緩めてくれているのに。ほとんど止まっちゃっているのに。
「沢山気持ちよくなられて下さい……達してしまわれても貴方様のお望みのままに、いっぱいよしよしして差し上げますから」
……俺、気持ちよくなって。
……バアルに見つめられているだけで、大丈夫だよって言ってもらえているだけで、俺。
「さあ、どうぞ……」
同時にそっと撫でられただけ。どちらも指の腹で、先端を撫でてもらっただけ。
「ッ…………ひ、う、あ、あッ……ん、ぅ……っ」
けれども、俺は縋るように彼の胸元を、白いカッターシャツを握り締めながら放っていた。首まで大きくのけぞらせて、腰をカクカク震わせながら勢いよく撒き散らしていた。
まっさらだった彼のシャツにシミをつけてしまった。
息をするようにキスを送ってもらっている。やっとこさ、俺の息が整い始めるまで、ずっと。
撫でてもらってもいる。さっきみたいな甘い疼きを覚えさせるような手つきじゃなくて、普段のように。うっかり、うとうとしてしまいそうな優しい手のひらが、俺の頭や頬を撫でてくれている。
「……いかがなさいますか?」
どう俺が答えるかなんて、今から俺がどうしたいかなんて、バアルが一番よく分かってくれているだろうに。
でも、彼は尋ねてくる。間違えていやしないかと、答え合わせをするみたいに。だから、俺はお願いするのだ。優しく微笑む彼の瞳から逃げないで、ちゃんと見つめて。
「……お願い……バアルが欲しい……俺のこと、いっぱいぎゅってして……?」
「畏まりました……愛しい妻のお望みのままに……」
どちらともなく唇を寄せて、抱き締め合いながらベッドに身を預けた。背中に触れたシーツが、ひんやりしていて気持ちがいい。
乱れていた俺の髪を慈しむように整えてくれてから、バアルが身を起こす。
急くように胸元まで開いていたボタンを外していく様は、物腰柔らかな彼にしてはちょっぴり乱暴だ。ドキドキしてしまう。少しでも早く俺のことを、だなんて。
ぽやぽやしている内に、バアルは俺の前に全部をさらけ出していた。きめ細やかな白い肌も、年齢を感じさせない彫刻のような肉体美も。
何度見させてもらっても、どこもかしこもカッコいい。そんでもって色っぽい。分厚い胸板も、濃い陰影がつくほどにキレイに割れた腹筋も、キュッとくびれた腰のラインも……挙げだすとキリがない。
見惚れちゃってるってバアルも気づいているんだろう。嬉しそうに、少し照れたように睫毛を伏せた。細く長い触角が、片方だけへにょんと下がっていく。
「……失礼致しますね」
「は、はぃ……どうぞ、いつでも……」
どこまでもバアルにはお見通しなんだろう。俺が期待していた通りに触ってくれている。
しっとりとした指の腹に挟まれたまま、強弱をつけながら乳首を揉まれると、手のひらに包まれたあそこがジンと熱くなってしまう。
それに加えて直接触ってもらえているのだ。ゆったりと上下に扱かれながら、時々裏筋を親指の腹で優しく撫でてもらえているのだ。
「ああ……また濡れてきましたね……可愛いですよ」
「んぅっ、ひ、あっ……」
身に沁みて分かっていることを、気持ちよくなっちゃってることを、喜びを隠す気のない声で指摘されちゃうと、背中がぞくぞく震えてしまう。
バアルに喜んでもらえると嬉しい。踊るように胸が高鳴って、ふわふわとした温かさで胸が満たされていく。
また……気持ちよく、なっちゃう。
「……ごめっ……あ、うぁ……また、イっちゃ……も、俺……おれ……っ」
嬉しいのに泣きたくなってしまっていると、そっと口づけてもらえた。
「大丈夫ですよ、我慢なさらないで……」
柔らかな低音が紡ぐ言葉はとびきり優しくて、腰の辺りが熱く疼いてしまう。手の動きはどちらも緩めてくれているのに。ほとんど止まっちゃっているのに。
「沢山気持ちよくなられて下さい……達してしまわれても貴方様のお望みのままに、いっぱいよしよしして差し上げますから」
……俺、気持ちよくなって。
……バアルに見つめられているだけで、大丈夫だよって言ってもらえているだけで、俺。
「さあ、どうぞ……」
同時にそっと撫でられただけ。どちらも指の腹で、先端を撫でてもらっただけ。
「ッ…………ひ、う、あ、あッ……ん、ぅ……っ」
けれども、俺は縋るように彼の胸元を、白いカッターシャツを握り締めながら放っていた。首まで大きくのけぞらせて、腰をカクカク震わせながら勢いよく撒き散らしていた。
まっさらだった彼のシャツにシミをつけてしまった。
息をするようにキスを送ってもらっている。やっとこさ、俺の息が整い始めるまで、ずっと。
撫でてもらってもいる。さっきみたいな甘い疼きを覚えさせるような手つきじゃなくて、普段のように。うっかり、うとうとしてしまいそうな優しい手のひらが、俺の頭や頬を撫でてくれている。
「……いかがなさいますか?」
どう俺が答えるかなんて、今から俺がどうしたいかなんて、バアルが一番よく分かってくれているだろうに。
でも、彼は尋ねてくる。間違えていやしないかと、答え合わせをするみたいに。だから、俺はお願いするのだ。優しく微笑む彼の瞳から逃げないで、ちゃんと見つめて。
「……お願い……バアルが欲しい……俺のこと、いっぱいぎゅってして……?」
「畏まりました……愛しい妻のお望みのままに……」
どちらともなく唇を寄せて、抱き締め合いながらベッドに身を預けた。背中に触れたシーツが、ひんやりしていて気持ちがいい。
乱れていた俺の髪を慈しむように整えてくれてから、バアルが身を起こす。
急くように胸元まで開いていたボタンを外していく様は、物腰柔らかな彼にしてはちょっぴり乱暴だ。ドキドキしてしまう。少しでも早く俺のことを、だなんて。
ぽやぽやしている内に、バアルは俺の前に全部をさらけ出していた。きめ細やかな白い肌も、年齢を感じさせない彫刻のような肉体美も。
何度見させてもらっても、どこもかしこもカッコいい。そんでもって色っぽい。分厚い胸板も、濃い陰影がつくほどにキレイに割れた腹筋も、キュッとくびれた腰のラインも……挙げだすとキリがない。
見惚れちゃってるってバアルも気づいているんだろう。嬉しそうに、少し照れたように睫毛を伏せた。細く長い触角が、片方だけへにょんと下がっていく。
「……失礼致しますね」
「は、はぃ……どうぞ、いつでも……」
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