663 / 1,047
★【新婚旅行編】一日目:優越感とは違う、愛されているっていう幸福感とも
しおりを挟む
好きにしてとは言ったものの、そこは紳士なバアルさん。そのつど俺の顔色を窺ってくれながら、そっと唇を寄せている。
遠慮がちなそれは、スマートないつもとは全然違ってキレイなリップ音もしない。かといって、甘やかすように食んでくれる訳でも。
「ん……あ、ふ……」
でも、俺はしっかり気持ちよくなれていた。むしろ、指で触れてもらっている時よりも感じちゃってるかもしれない。
なんせ、視覚効果がスゴいのだ。体勢的に上目遣いになっちゃってるとことか。俺が擽ったくならないように、ふわふわのお髭が触れてしまわないように、軽く口を突き出しているとことか。
彼を見ているだけで、胸の辺りが疼いてしまう。もっと頭を撫で回したくなってしまう。
何なんだろう? この気持ちは……俺だけしか知らないバアルさんっていう優越感とは違うし。愛されてるなっていう幸福感とも、少し違うような……
「……いかがでしょうか?」
ついつい、じっと見つめてしまっていたからだろう。尋ねてきた声色も、眼差しも不安そうだった。
「……大丈夫……気持ちいいよ……」
頭を撫でながらそう返せば、納得してくれたらしかった。柔らかく微笑んで、再び唇を慎重に寄せてきた。
この不思議な感覚は、一旦置いておこう。目の前のバアルさんの方が大切だからな。
指通りのいい髪を梳きながら、何度もキスを送ってもらいながら、胸元から広がっていく淡い感覚に浸る。ちょっぴりもどかしさはあれど、俺はこのひと時を楽しんでいた。
新たな段階へと進んだのは、リップ音が鳴り始めてから。乳輪の近くばかりを触れていた唇が、積極的に先端に触れ始めてからだった。
「んっ……あ、あっ……そこ……もっと……」
「……畏まりました」
すっかり俺は自分から求めるようになっていた。掠めただけで、全身で驚きを示してしまっていたさっきとは打って変わって。
もう、キスされるのには慣れたと思われたんだろう。薄く開いた唇からちろりと出てきた赤い舌。熱く濡れた舌先が、おずおずと乳首を舐めてきた。
「は、ぁ……んっ……」
「……此方は?」
「……いい、よ……気持ちいい……」
唇でしてもらえていた時は微かだった。でも、こっちは強い。ちょっと触れてもらえただけなのに、痺れているみたいにピリピリして。
「……その……さっきより、好き……かも……」
少し強引な彼へと、スイッチが切り替わったみたいだった。
伝えてすぐに吸い付かれたのだ。食べるみたいに含まれて、飴でも味わっているみたいに舌で満遍なく舐められていく。
「あっ、ふぁ……そ、それ、駄目……っ」
「ん……は、何故? 悦んで……んっ、頂けて、いるようですが?」
「や、喋っちゃ……は、うぁ……あっ、あ……っ」
触れた吐息にすら感じてしまったのだ。口では抵抗しながらも、求めるように彼の頭を抱き寄せてしまっているのだ。バレバレにも程がある。
だから止まってくれる訳がなかった。それどころか、俺のホントの望みを叶えてくれようと、ますます強く吸い付いてきた。
長くて大きな彼の舌は温かくて、乳首を包み込むようにねっとりと纏わりついてきて。それだけでも十分に、頭がくらくらするくらいに気持ちがいいのに、何度も吸われてしまうと。
「んん……んっ、あ、も、きちゃ……バアル……」
ボヤけた視界の中で、俺を見上げていた瞳が微笑むのが見えた。それはそれは嬉しそうに。
陽だまりのように温かい笑みとは違う、色気が漂う妖しい微笑み。珍しく悪魔じみたそれに心を鷲掴みにされてしまった。一気にあふれてしまっていた。
遠慮がちなそれは、スマートないつもとは全然違ってキレイなリップ音もしない。かといって、甘やかすように食んでくれる訳でも。
「ん……あ、ふ……」
でも、俺はしっかり気持ちよくなれていた。むしろ、指で触れてもらっている時よりも感じちゃってるかもしれない。
なんせ、視覚効果がスゴいのだ。体勢的に上目遣いになっちゃってるとことか。俺が擽ったくならないように、ふわふわのお髭が触れてしまわないように、軽く口を突き出しているとことか。
彼を見ているだけで、胸の辺りが疼いてしまう。もっと頭を撫で回したくなってしまう。
何なんだろう? この気持ちは……俺だけしか知らないバアルさんっていう優越感とは違うし。愛されてるなっていう幸福感とも、少し違うような……
「……いかがでしょうか?」
ついつい、じっと見つめてしまっていたからだろう。尋ねてきた声色も、眼差しも不安そうだった。
「……大丈夫……気持ちいいよ……」
頭を撫でながらそう返せば、納得してくれたらしかった。柔らかく微笑んで、再び唇を慎重に寄せてきた。
この不思議な感覚は、一旦置いておこう。目の前のバアルさんの方が大切だからな。
指通りのいい髪を梳きながら、何度もキスを送ってもらいながら、胸元から広がっていく淡い感覚に浸る。ちょっぴりもどかしさはあれど、俺はこのひと時を楽しんでいた。
新たな段階へと進んだのは、リップ音が鳴り始めてから。乳輪の近くばかりを触れていた唇が、積極的に先端に触れ始めてからだった。
「んっ……あ、あっ……そこ……もっと……」
「……畏まりました」
すっかり俺は自分から求めるようになっていた。掠めただけで、全身で驚きを示してしまっていたさっきとは打って変わって。
もう、キスされるのには慣れたと思われたんだろう。薄く開いた唇からちろりと出てきた赤い舌。熱く濡れた舌先が、おずおずと乳首を舐めてきた。
「は、ぁ……んっ……」
「……此方は?」
「……いい、よ……気持ちいい……」
唇でしてもらえていた時は微かだった。でも、こっちは強い。ちょっと触れてもらえただけなのに、痺れているみたいにピリピリして。
「……その……さっきより、好き……かも……」
少し強引な彼へと、スイッチが切り替わったみたいだった。
伝えてすぐに吸い付かれたのだ。食べるみたいに含まれて、飴でも味わっているみたいに舌で満遍なく舐められていく。
「あっ、ふぁ……そ、それ、駄目……っ」
「ん……は、何故? 悦んで……んっ、頂けて、いるようですが?」
「や、喋っちゃ……は、うぁ……あっ、あ……っ」
触れた吐息にすら感じてしまったのだ。口では抵抗しながらも、求めるように彼の頭を抱き寄せてしまっているのだ。バレバレにも程がある。
だから止まってくれる訳がなかった。それどころか、俺のホントの望みを叶えてくれようと、ますます強く吸い付いてきた。
長くて大きな彼の舌は温かくて、乳首を包み込むようにねっとりと纏わりついてきて。それだけでも十分に、頭がくらくらするくらいに気持ちがいいのに、何度も吸われてしまうと。
「んん……んっ、あ、も、きちゃ……バアル……」
ボヤけた視界の中で、俺を見上げていた瞳が微笑むのが見えた。それはそれは嬉しそうに。
陽だまりのように温かい笑みとは違う、色気が漂う妖しい微笑み。珍しく悪魔じみたそれに心を鷲掴みにされてしまった。一気にあふれてしまっていた。
34
お気に入りに追加
521
あなたにおすすめの小説

飼われる側って案外良いらしい。
なつ
BL
20XX年。人間と人外は共存することとなった。そう、僕は朝のニュースで見て知った。
なんでも、向こうが地球の平和と引き換えに、僕達の中から選んで1匹につき1人、人間を飼うとかいう巫山戯た法を提案したようだけれど。
「まあ何も変わらない、はず…」
ちょっと視界に映る生き物の種類が増えるだけ。そう思ってた。
ほんとに。ほんとうに。
紫ヶ崎 那津(しがさき なつ)(22)
ブラック企業で働く最下層の男。悪くない顔立ちをしているが、不摂生で見る影もない。
変化を嫌い、現状維持を好む。
タルア=ミース(347)
職業不詳の人外、Swis(スウィズ)。お金持ち。
最初は可愛いペットとしか見ていなかったものの…?
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
国を救った英雄と一つ屋根の下とか聞いてない!
古森きり
BL
第8回BL小説大賞、奨励賞ありがとうございます!
7/15よりレンタル切り替えとなります。
紙書籍版もよろしくお願いします!
妾の子であり、『Ω型』として生まれてきて風当たりが強く、居心地の悪い思いをして生きてきた第五王子のシオン。
成人年齢である十八歳の誕生日に王位継承権を破棄して、王都で念願の冒険者酒場宿を開店させた!
これからはお城に呼び出されていびられる事もない、幸せな生活が待っている……はずだった。
「なんで国の英雄と一緒に酒場宿をやらなきゃいけないの!」
「それはもちろん『Ω型』のシオン様お一人で生活出来るはずもない、と国王陛下よりお世話を仰せつかったからです」
「んもおおおっ!」
どうなる、俺の一人暮らし!
いや、従業員もいるから元々一人暮らしじゃないけど!
※読み直しナッシング書き溜め。
※飛び飛びで書いてるから矛盾点とか出ても見逃して欲しい。

親友と同時に死んで異世界転生したけど立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話
gina
BL
親友と同時に死んで異世界転生したけど、
立場が違いすぎてお嫁さんにされちゃった話です。
タイトルそのままですみません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる