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★【新婚旅行編】一日目:せめて、もっとバアルさんを
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バアルさんは、やっぱり紳士だ。
「あ、うぁ……も、もう、いいんじゃない……?」
まだ慎重に、準備を重ねようとしてくれているんだからさ。たっぷり馴染ませられた潤滑油と彼の長い指によって、十分なくらいに俺の尻の穴は解れているってのに。
「申し訳ございません……どうか、今暫くお待ち下さい……愛しい貴方様を傷つけたくないのです……」
「う……」
そう言われてしまうと何も言えなくなってしまう。経験豊富な彼に任せるより他はない。この生殺し状態な気持ちよさを堪えるしか。
頑張って持ち上げていた上半身を再びベッドへと沈め、すでに皺くちゃなシーツを握り締める。こうでもしないとやってられないのだ。ああ、ほらまた、潤んだ内壁を彼の指が撫でて。
「あっ、んぁ……バアル……」
「はい……ここに居りますよ……大丈夫ですからね……」
交わしてくれる口づけは優しいけれど、中に収められた指の動きは容赦がない。根元まで入っている三本が、俺の中をかき混ぜるように動いている。時には抜き差しをしながら、奥に入れたままの指を広げたり閉じたりしながら、俺の中を広げようとしている。
……仕方がないんだけどさ。この後に挿れてくれるのは、もっと長くて太いんだから。これくらいで音を上げていたら、話にならないんだから。
とはいえ、いつもだったら、もう先っぽくらいは挿れてもらっている頃。なのに、おあずけが続いているのだ。もどかしくて仕方がない。
せめて、もっとバアルさんを……
少しでも彼を感じていたくて、後頭部に手を添えて引き寄せた。形の良い唇を食んでやった。驚いたのか小さな震えが伝わってきたけれど、すぐに喉の奥で笑っているような声が聞こえてきた。
「ん……ふぅ、ん…」
バアルさんは俺の好きにさせてくれていた。何度も口を押しつけようが、軽く食んだまま吸ってみようが、擽ったそうな笑みをこぼすだけ。マイペースに俺の準備を続けてくれていた。
そうこうしている内に、足りなくなってしまった。もっと、もっと、と欲が込み上げてきてしまっていた。
「ふ、はぁ……バアル……」
深く重ね合わせたくて、柔らかな彼の唇に舌を伸ばそうとした時だった。
「んぅっ……」
頭の芯が痺れるような快感に、思わず俺は広げていた足を宙へと伸ばしていた。内にある彼の指を感じながら、レースの生地をますます濡らしてしまっていた。肌触りのよかったランジェリーなそれは、俺のせいでもう下着としての意味をなさなくなってしまっている。
軽くイってしまっていたもんだから、気がついたのはもう一度してもらえてから、トドメとなった先程と同じように舌先を軽く吸われてからだった。
「んんっ……ぁ、は……」
うっかり続けてイってしまいそうだった。新鮮な空気を求めている口が、打ち上げられた魚みたいにはくはくと動いている。
ゆっくりと三本の指が引き抜かれていく。頬を撫でてくれていた整えられた爪先が、額にしっとりと張り付いていた髪を優しく払ってくれた。
「……アオイ……宜しいでしょうか?」
ようやく待ちかねていた時がきたってのに答えられない。だらしなく開いた口からは、全力疾走した後かのような荒い呼吸が出てくるだけだ。
ならば行動でと、俺の頬に触れてくれている大きな手のひらに擦り寄った。長い指に口づけてみた。ただ押しつけただけで、彼がしてくれるようなスマートさの欠片もなかったが。
でも、意外なことに好評だったらしい。
「……貴方様には敵いませんね……ふとした仕草一つで、骨抜きにされてしまう……もう、この老骨めは、身も心も貴方様の虜ですのに……ますます深みへと誘われてしまうのですから……」
俺の方こそ、とも言えなかった。言おうとしたけれど、高鳴っている胸と一緒に喉が締めつけられてしまったんだ。
「あ、うぁ……も、もう、いいんじゃない……?」
まだ慎重に、準備を重ねようとしてくれているんだからさ。たっぷり馴染ませられた潤滑油と彼の長い指によって、十分なくらいに俺の尻の穴は解れているってのに。
「申し訳ございません……どうか、今暫くお待ち下さい……愛しい貴方様を傷つけたくないのです……」
「う……」
そう言われてしまうと何も言えなくなってしまう。経験豊富な彼に任せるより他はない。この生殺し状態な気持ちよさを堪えるしか。
頑張って持ち上げていた上半身を再びベッドへと沈め、すでに皺くちゃなシーツを握り締める。こうでもしないとやってられないのだ。ああ、ほらまた、潤んだ内壁を彼の指が撫でて。
「あっ、んぁ……バアル……」
「はい……ここに居りますよ……大丈夫ですからね……」
交わしてくれる口づけは優しいけれど、中に収められた指の動きは容赦がない。根元まで入っている三本が、俺の中をかき混ぜるように動いている。時には抜き差しをしながら、奥に入れたままの指を広げたり閉じたりしながら、俺の中を広げようとしている。
……仕方がないんだけどさ。この後に挿れてくれるのは、もっと長くて太いんだから。これくらいで音を上げていたら、話にならないんだから。
とはいえ、いつもだったら、もう先っぽくらいは挿れてもらっている頃。なのに、おあずけが続いているのだ。もどかしくて仕方がない。
せめて、もっとバアルさんを……
少しでも彼を感じていたくて、後頭部に手を添えて引き寄せた。形の良い唇を食んでやった。驚いたのか小さな震えが伝わってきたけれど、すぐに喉の奥で笑っているような声が聞こえてきた。
「ん……ふぅ、ん…」
バアルさんは俺の好きにさせてくれていた。何度も口を押しつけようが、軽く食んだまま吸ってみようが、擽ったそうな笑みをこぼすだけ。マイペースに俺の準備を続けてくれていた。
そうこうしている内に、足りなくなってしまった。もっと、もっと、と欲が込み上げてきてしまっていた。
「ふ、はぁ……バアル……」
深く重ね合わせたくて、柔らかな彼の唇に舌を伸ばそうとした時だった。
「んぅっ……」
頭の芯が痺れるような快感に、思わず俺は広げていた足を宙へと伸ばしていた。内にある彼の指を感じながら、レースの生地をますます濡らしてしまっていた。肌触りのよかったランジェリーなそれは、俺のせいでもう下着としての意味をなさなくなってしまっている。
軽くイってしまっていたもんだから、気がついたのはもう一度してもらえてから、トドメとなった先程と同じように舌先を軽く吸われてからだった。
「んんっ……ぁ、は……」
うっかり続けてイってしまいそうだった。新鮮な空気を求めている口が、打ち上げられた魚みたいにはくはくと動いている。
ゆっくりと三本の指が引き抜かれていく。頬を撫でてくれていた整えられた爪先が、額にしっとりと張り付いていた髪を優しく払ってくれた。
「……アオイ……宜しいでしょうか?」
ようやく待ちかねていた時がきたってのに答えられない。だらしなく開いた口からは、全力疾走した後かのような荒い呼吸が出てくるだけだ。
ならば行動でと、俺の頬に触れてくれている大きな手のひらに擦り寄った。長い指に口づけてみた。ただ押しつけただけで、彼がしてくれるようなスマートさの欠片もなかったが。
でも、意外なことに好評だったらしい。
「……貴方様には敵いませんね……ふとした仕草一つで、骨抜きにされてしまう……もう、この老骨めは、身も心も貴方様の虜ですのに……ますます深みへと誘われてしまうのですから……」
俺の方こそ、とも言えなかった。言おうとしたけれど、高鳴っている胸と一緒に喉が締めつけられてしまったんだ。
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