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★ 優しい彼が、俺に欲をぶつけてきてくれるなんて

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 ……こんなの、カッコいいの暴力だ。おまけにスゴくえっちだし……

 薄暗い室内に、ベルトのバックルが鳴らす音と、ジッパーの音が妙に大きく響いている。

 白い手が、俺の前でゆっくりと曝け出していく。ズボン越しでもくっきりと分かる、俺とは比べものにならないくらいに立派な男の象徴を。

 隆起した腹筋の下……斜めに反り上がり、血管が浮き出た彼のものが下ろした下着から現れる。改めて見ても、大きくて太い。それからやっぱりカッコいい。

 少し前の俺って……随分無茶なお願いをしてしまっていたんだな……今更だけど。……先っちょだけとか、その先っちょが一番太いんじゃないか?

 幹の部分から大きな段差を作っている、赤く滲んだ先端をじっくり見つめてしまっていると、深い吐息が耳に届いた。

「……確かに以前、貴方様が仰っしゃっていた通りでございますね……」

「え?」

 いつの間にかバアルさんはズボンと下着を脱ぎ捨てていた。ムダな筋肉が一つもない、しなやかな白い足を晒しながら俺の両足を抱える。

「斯様に熱のこもった瞳で見つめられると……困ってしまいます………」

 大きな手によってくっつけられた俺の太股に、ぬるりと熱く硬いものが触れる。一気に鼓動が騒がしくなっていく。

 意識するなという方が無理な話だ。そのまま焦らすように上下にゆったり動かされてしまえば。

「……バアル、さん……」

「アオイ……」

 ……ダメだった。こじ開けるように勢いよく間に挿れられて、大きな亀頭に根本から先端までを一気に擦り上げられて。

「ひぅっ……あ、あぁっ……あ、あ……」

 身体の奥底から込み上げる熱い感覚に堪えられなくて、思いっきり放ってしまっていたんだ。

 ドクドクと全身に響き続けている余韻と一緒に、足が勝手にぴくぴく震えてしまう。

「貴方様は……誠に愛らしい御方ですね……」

 噛み締めるように呟かれた言葉と見下ろす眼差しの熱さに下半身がきゅっと疼く。

 さっきイっちゃったばかりなのに……また気持ちよくなっちゃいそうだ。

「は……ぁ……出ちゃ……ごめんなさい……俺……」

「いえ、気持ちよくなって頂き大変嬉しく存じます……それに、謝るのは私の方でございますので……」

「へ? 何で……あっ、んっ……あ、ひぁ……」

 太く硬い熱が股の間を行き交い始める。しとどに濡れた俺のものと触れ合う度に、粘つくいやらしい音が鳴って……ドキドキしてしまう。

 気持ちよくなっちゃいそう、じゃない……もうなってる。頭の天辺まで駆け上ってくる甘い刺激に、くらくらしてしまう。

 恥ずかしいのに……あまり、見られたくないのに……止められない。彼の動きに合わせて、もっと、もっと……と強請るように腰を揺らしてしまっていた。

「申し訳、ございません……もう、止められそうにありません……」

 情熱が剥き出しになったような眼差しに射抜かれ、また疼きが強くなる。

 あぁ、こんな顔も見せてくれるんだな……

 一際大きく胸が高鳴って、特別感に少し目の奥が熱くなった。

「っあ……いい、ですよ……バアルさ……もっと、んん……きてください……」

 ……嬉しくて仕方がない。いつもなら、俺を気遣い待ってばかりの優しい彼が、遠慮しないで自分の欲を俺にぶつけてきてくれているなんて。

 なんだか、さっきよりも大きくなっているみたいだ。バアルさんも、気持ちよくなってくれているのかな……

「……アオイ」

 思わず伸ばしていた手に大きな手が重なる。一定のリズムで肌と肌とがぶつかり合う音が、徐々に激しくなっていった。

「んんっ、あっ、バアルさぁ……っ……あ……もっ、また……イっちゃ……」

 擦れ合う部分が熱い……全身も、足の裏や指の先までジンジンして……どうにか、なってしまったんだろう。

 じわりと滲んだ汗が、背中や首を伝うだけでぞくぞくしてしまう。どんな些細な刺激でも、全部が全部気持ちよさに変換されていくんだから。

「っ……私も、そろそろ限界です……一緒に、参りましょう……」

「はい……一緒に……あぁっ」

 荒い吐息を漏らしながら、バアルさんが力強く腰を打ち付ける。繋いだ手に思わず力を込めてしまっていると優しく握り返してくれた。

 気持ちのいい波が訪れる間隔が、徐々に短く激しくなっていく。

 不意に一際強い刺激が、頭の芯を貫くように弾けて……全身が燃えるように熱くなった。

「っ……く……ぅ……」

「ひぅ……あ、んっ……ぅ……あ、ぁ……」

 脈打つ俺達のものが同時に跳ねて、ガクガク震える俺の腹回りに熱い飛沫が飛び散った。
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