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★ バアルさんが喜んでくれるんだったら、いくらだって頑張れる

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 まだ、頭がぽやぽやとした熱に浮かされたままの俺は最強だ。

 なんせ、いつもなら恥ずかしがって躊躇しちゃう質問だって、簡単に出来るんだからな。

「……あの、お尻に挿れた後って、どうするつもりだったんですか?」

 気配り上手なバアルさんの手によって、盛大に汚してしまったシーツも、俺達自身もすでに綺麗サッパリだ。ぱっと見ても、じっくり見ても……あんなにたっぷり致してもらった後だなんて、気づかれないだろう。

 彼の長い腕を枕代わりにして、ふかふかのベッドの上に身体を投げ出している俺の背中を、大きな手が労るようにゆったり撫でてくれている。頭の片隅に引っかかっていた疑問を口にすると、鼻先にある宝石みたいな緑の瞳がぱちぱち瞬いた。

「勿論、貴方様の状態次第ですが……受け入れる感覚に慣れて頂く為に挿れたまま動かさず、陰茎への刺激で何度か達して頂く所存でした。もし余裕がありましたら指を動かさせて頂き、前立腺の位置を把握致したく存じておりましたが……」

「……前立腺?」

 いつも以上に思考が鈍ってしまっている俺は動じない。

 我慢出来なくなるくらいにバアルさんが、俺にムラムラしてくれていなかったら……あのまま扱かれて、限界まで何度もイかされるハズだったって分かっても。

 そんなことより、知らない単語の説明をしてもらう方が大事だと、横に置いておくことが出来たんだ。

「男性のみが持つ性感帯でございます。慣れさえすれば、射精を伴わない絶頂を何度もお迎えになれますから……根気よく開発して参りましょうね」

「へ? ……あ……ぅ、は、はい……頑張ります」

 さすがに今度は動じた。ゆるりと目を細めた彼の口から、何の気なしに発せられていった刺激の強すぎる言葉の数々に。

 でも、不安はなかったんだ。単純な俺は……バアルさんが、好きな人がしてくれることならなんでも嬉しいって思えるし。彼が喜んでくれるんだったら、いくらだって頑張れるんだからさ。
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