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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
★ 喜びが、残念だった気分を一気に塗り変えていく
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「あ、あ……っ」
すぐに見つけられてしまったしこりのようなもの、もとい前立腺に再び彼の指が触れただけ。まだ撫でられてもいないのに、俺は上擦った声を上げてしまっていた。そればかりか、広げた足をガクガクと震わせてしまっていたんだ。
「ん……ココだね……今からちょっとだけ、撫でてみるね?」
優しい声なのに、何だか妖しい響きを含んでいるような。そんなことを考えていられたのもこの時までだった。
「う、ぁ……」
ソレイユの撫で方は、言っていた通りにまるで赤ちゃんにでも触れているかのような慎重さと丁寧さを併せ持っていた。
けれども、俺が感じていたのは、とてもとても。そんな優し過ぎる手つきから与えてもらえているとは到底思えないほどに強かった。刺激があり過ぎた。
まるで、激しく竿を扱かれているかのような。亀頭を撫で回されているかのような。勿論、そんなことはないってことは分かっている。
だって、ソレイユの手は今は俺の尻穴へと挿れてくれているだけ。股の間には、間違っても伸びていやしない。でも、確かに俺は感じていた。あそこを直接触られているような快感を感じていたんだ。
理屈の分からないことに対しては、どうしても怖さを覚えてしまうものなんだろう。たとえ、スゴく気持ちよかったとしても。それに関しては俺も例外ではなかったようだった。だから、つい口走ってしまっていたんだ。
「や、ぁ……ソレイ、ユ……なに、これ……あ、あっ……やだぁ……」
ソレイユに助けを求めてしまっていたんだ。
「ん……じゃあ、止めようね。約束したもんね」
「っあ……」
優しい声で告げられたのに、俺は一気に身体の熱が引くような感覚に襲われていた。それくらいに焦っていたんだと思う。この時間が終わるのがイヤだったんだと思う。
「違っ……や、やだっ……止めないで、ごめんなさ……ちゃんと、気持ちいいから……」
ソレイユは俺の為に言ってくれているのに、俺はみっともなく縋ってしまっていた。そんな俺に対してもソレイユは困ったように微笑んでくれる。
「大丈夫、謝らないで……落ち着いて、シュン……意地悪してる訳じゃないから、ね……」
「ソレイユ……」
宥めるような柔らかい声に俺は、少しばかり冷静さを取り戻していた。
温かな手のひらが俺の手に重ねられる。指を絡めて握ってもらえると、不思議なくらいに胸の辺りが温かくなっていくのを感じた。
「シュン、正直に教えて欲しい」
「うん……」
「気持ちよくても、怖いんじゃない?」
やっぱり、ソレイユには何でもお見通しのようだ。ウソをついたところで、すぐにばれてしまうだろう。なのに、俺はまだ悪足掻きをしてしまっていた。
「それは……でも、ちょっとだけで」
「怖いんだね?」
俺の言葉を遮って、ソレイユが尋ねてくる。その声色は、確かな確信を持っていた。
素直に答えなければ、伝えなければ。思ってはいるのだけれども言葉がつっかえってしまっている。気持ちの方が、まだ納得しきれていないみたい。
「シュン……」
見つめてくる眼差しは、優しいけれども寂しそうだった。こんな目をさせたかった訳じゃ。
「うん、怖い……」
自然と言葉が出ていた。伝えないといけない事実を、ちゃんと言葉にすることが出来ていた。
「ソレイユに触ってもらえているのに、ちゃんと気持ちいいって思えてるのに、俺……」
「大丈夫……そう思うのはおかしくない、普通のことなんだよ……」
「ホントに……?」
「うん……シュンも、オレも初めてなんだから」
込み上げてきた喜びが、残念だった気分を一気に明るく塗り変えていく。
「ソレイユも? ソレイユも、俺が初めてなの?」
思いも寄らない事実を知れた俺は、ソレイユがまだ何か言ってくれそうだったというのに食い気味に尋ねてしまっていた。
はたと目を瞬かせてからソレイユの頬がほんのりと赤く色づいていく。形のいい唇が、また拗ねたように尖ってしまっていた。
すぐに見つけられてしまったしこりのようなもの、もとい前立腺に再び彼の指が触れただけ。まだ撫でられてもいないのに、俺は上擦った声を上げてしまっていた。そればかりか、広げた足をガクガクと震わせてしまっていたんだ。
「ん……ココだね……今からちょっとだけ、撫でてみるね?」
優しい声なのに、何だか妖しい響きを含んでいるような。そんなことを考えていられたのもこの時までだった。
「う、ぁ……」
ソレイユの撫で方は、言っていた通りにまるで赤ちゃんにでも触れているかのような慎重さと丁寧さを併せ持っていた。
けれども、俺が感じていたのは、とてもとても。そんな優し過ぎる手つきから与えてもらえているとは到底思えないほどに強かった。刺激があり過ぎた。
まるで、激しく竿を扱かれているかのような。亀頭を撫で回されているかのような。勿論、そんなことはないってことは分かっている。
だって、ソレイユの手は今は俺の尻穴へと挿れてくれているだけ。股の間には、間違っても伸びていやしない。でも、確かに俺は感じていた。あそこを直接触られているような快感を感じていたんだ。
理屈の分からないことに対しては、どうしても怖さを覚えてしまうものなんだろう。たとえ、スゴく気持ちよかったとしても。それに関しては俺も例外ではなかったようだった。だから、つい口走ってしまっていたんだ。
「や、ぁ……ソレイ、ユ……なに、これ……あ、あっ……やだぁ……」
ソレイユに助けを求めてしまっていたんだ。
「ん……じゃあ、止めようね。約束したもんね」
「っあ……」
優しい声で告げられたのに、俺は一気に身体の熱が引くような感覚に襲われていた。それくらいに焦っていたんだと思う。この時間が終わるのがイヤだったんだと思う。
「違っ……や、やだっ……止めないで、ごめんなさ……ちゃんと、気持ちいいから……」
ソレイユは俺の為に言ってくれているのに、俺はみっともなく縋ってしまっていた。そんな俺に対してもソレイユは困ったように微笑んでくれる。
「大丈夫、謝らないで……落ち着いて、シュン……意地悪してる訳じゃないから、ね……」
「ソレイユ……」
宥めるような柔らかい声に俺は、少しばかり冷静さを取り戻していた。
温かな手のひらが俺の手に重ねられる。指を絡めて握ってもらえると、不思議なくらいに胸の辺りが温かくなっていくのを感じた。
「シュン、正直に教えて欲しい」
「うん……」
「気持ちよくても、怖いんじゃない?」
やっぱり、ソレイユには何でもお見通しのようだ。ウソをついたところで、すぐにばれてしまうだろう。なのに、俺はまだ悪足掻きをしてしまっていた。
「それは……でも、ちょっとだけで」
「怖いんだね?」
俺の言葉を遮って、ソレイユが尋ねてくる。その声色は、確かな確信を持っていた。
素直に答えなければ、伝えなければ。思ってはいるのだけれども言葉がつっかえってしまっている。気持ちの方が、まだ納得しきれていないみたい。
「シュン……」
見つめてくる眼差しは、優しいけれども寂しそうだった。こんな目をさせたかった訳じゃ。
「うん、怖い……」
自然と言葉が出ていた。伝えないといけない事実を、ちゃんと言葉にすることが出来ていた。
「ソレイユに触ってもらえているのに、ちゃんと気持ちいいって思えてるのに、俺……」
「大丈夫……そう思うのはおかしくない、普通のことなんだよ……」
「ホントに……?」
「うん……シュンも、オレも初めてなんだから」
込み上げてきた喜びが、残念だった気分を一気に明るく塗り変えていく。
「ソレイユも? ソレイユも、俺が初めてなの?」
思いも寄らない事実を知れた俺は、ソレイユがまだ何か言ってくれそうだったというのに食い気味に尋ねてしまっていた。
はたと目を瞬かせてからソレイユの頬がほんのりと赤く色づいていく。形のいい唇が、また拗ねたように尖ってしまっていた。
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