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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
★ どうしても諦めきれなかった、納得がいかなかったんだ
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何だかしこりのような部分にソレイユの指が掠めたような。
そんな気はしたけれども、ただそれだけで? こんな、まるで触ってもらえていないあそこをソレイユに触ってもらえているみたいになるなんて。
「ああ、さっきのか……シュン、大丈夫?」
ソレイユは声色に少し喜びを滲ませたものの、すぐさま俺の状態に気づいてくれたのだろう。心配そうに尋ねてきてくれた。
「う、ん……大丈夫、だと思う……」
今の俺にはそうとしか答えられなかった。なんせ、いまだに良く分かっていないのだ。
いや、受け止めきれていないんだと思う。おそらく見つけてもらえたんであろう前立腺、そこをただ一瞬、それも偶然触っただけなのに。なのに、確かに気持ちよくなりかけていた。その事実を、俺は。
「そっか……じゃあ、止めようか。今日はここまでに」
「ま、待って、何で?」
慌てる俺に対して、ソレイユは冷静だ。どうしようもないのにゴネてしまっている子供を宥めるような口調で、的確に俺の状態を言い当てて見せた。
「だって、シュン、今びっくりしちゃってるでしょ? それに不安がってもいるよね?」
「っ、それは……でも……」
「言ったよね、オレ。少しでもシュンがイヤだなって思うようなことはしたくないって」
「うん……それは、そう、だけど……」
ソレイユの言っていることは正しい。それから嬉しい。俺のことを一番に考えてくれた上での提案だから。
「……だけど、分からないから……まだ、その、さっきのがイヤかどうかも分からないから……だから……」
でも、俺はどうしても諦めきれなかった。納得がいかなかったのだ。
明日に回せばいい。今日がこんな残念な結果でもソレイユは明日も練習をしてくれるんだから、そんなことは頭ではちゃんと分かっている。分かった上で、こんなモヤモヤした状態で今日の練習を終えてしまうのがイヤだったのだ。
「お願い、ソレイユ……確認するだけだから……確認してみて、ちょっとでもイヤだったら、その時は……」
「分かったよ……確認するだけだからね?」
ソレイユはホントに優しい。
「うんっ、ありがとう、ソレイユ」
「ホントにシュンは……今回だけだからね?」
拗ねたように唇を尖らせながらも、俺の我儘に付き合ってくれるのだから。
すぐにあの感覚がくるのが、痺れるような快感に襲われてしまうのが分かっているからだろう。指を挿れてもらった時以上に緊張してしまう。高鳴っている心音と同じくらいに勝手に呼吸が早くなってきて。
「シュン、ちょっと深呼吸しよっか」
「へ?」
「ほら、一緒に……はい、吸ってー」
「は、はいっ」
有無を言わせず大きく息を吸い始めたソレイユに促されて俺は大きく息を吸っていた。そんな俺を見てソレイユは、はい吐いてー、とスポーツのインストラクターさんみたく次の指示を出してくる。
すーはー……すーはー……ソレイユと一緒に何度か繰り返している内に、気持ちが落ち着いていた。
「ほい、オッケー。いい感じに緊張が解れてきたね」
「はい……」
見計らったように告げてきた声は、俺をまた緊張させないよう気遣ってくれているのか、何でもないような明るい調子だった。けれども。
「じゃあ、触るね?」
最終確認をしてきた声には、やっぱり真剣さが隠し切れてはいなかったんだ。
息を呑んで頷けば、ソレイユは微笑んで触れるだけのキスをしてくれた。気持ちがふわりと和んだところで、俺の中に入ったままの指がまた探るように動き始める。
「確か……この辺り、だったよね……」
また独り言のように呟いてからすぐだった。
そんな気はしたけれども、ただそれだけで? こんな、まるで触ってもらえていないあそこをソレイユに触ってもらえているみたいになるなんて。
「ああ、さっきのか……シュン、大丈夫?」
ソレイユは声色に少し喜びを滲ませたものの、すぐさま俺の状態に気づいてくれたのだろう。心配そうに尋ねてきてくれた。
「う、ん……大丈夫、だと思う……」
今の俺にはそうとしか答えられなかった。なんせ、いまだに良く分かっていないのだ。
いや、受け止めきれていないんだと思う。おそらく見つけてもらえたんであろう前立腺、そこをただ一瞬、それも偶然触っただけなのに。なのに、確かに気持ちよくなりかけていた。その事実を、俺は。
「そっか……じゃあ、止めようか。今日はここまでに」
「ま、待って、何で?」
慌てる俺に対して、ソレイユは冷静だ。どうしようもないのにゴネてしまっている子供を宥めるような口調で、的確に俺の状態を言い当てて見せた。
「だって、シュン、今びっくりしちゃってるでしょ? それに不安がってもいるよね?」
「っ、それは……でも……」
「言ったよね、オレ。少しでもシュンがイヤだなって思うようなことはしたくないって」
「うん……それは、そう、だけど……」
ソレイユの言っていることは正しい。それから嬉しい。俺のことを一番に考えてくれた上での提案だから。
「……だけど、分からないから……まだ、その、さっきのがイヤかどうかも分からないから……だから……」
でも、俺はどうしても諦めきれなかった。納得がいかなかったのだ。
明日に回せばいい。今日がこんな残念な結果でもソレイユは明日も練習をしてくれるんだから、そんなことは頭ではちゃんと分かっている。分かった上で、こんなモヤモヤした状態で今日の練習を終えてしまうのがイヤだったのだ。
「お願い、ソレイユ……確認するだけだから……確認してみて、ちょっとでもイヤだったら、その時は……」
「分かったよ……確認するだけだからね?」
ソレイユはホントに優しい。
「うんっ、ありがとう、ソレイユ」
「ホントにシュンは……今回だけだからね?」
拗ねたように唇を尖らせながらも、俺の我儘に付き合ってくれるのだから。
すぐにあの感覚がくるのが、痺れるような快感に襲われてしまうのが分かっているからだろう。指を挿れてもらった時以上に緊張してしまう。高鳴っている心音と同じくらいに勝手に呼吸が早くなってきて。
「シュン、ちょっと深呼吸しよっか」
「へ?」
「ほら、一緒に……はい、吸ってー」
「は、はいっ」
有無を言わせず大きく息を吸い始めたソレイユに促されて俺は大きく息を吸っていた。そんな俺を見てソレイユは、はい吐いてー、とスポーツのインストラクターさんみたく次の指示を出してくる。
すーはー……すーはー……ソレイユと一緒に何度か繰り返している内に、気持ちが落ち着いていた。
「ほい、オッケー。いい感じに緊張が解れてきたね」
「はい……」
見計らったように告げてきた声は、俺をまた緊張させないよう気遣ってくれているのか、何でもないような明るい調子だった。けれども。
「じゃあ、触るね?」
最終確認をしてきた声には、やっぱり真剣さが隠し切れてはいなかったんだ。
息を呑んで頷けば、ソレイユは微笑んで触れるだけのキスをしてくれた。気持ちがふわりと和んだところで、俺の中に入ったままの指がまた探るように動き始める。
「確か……この辺り、だったよね……」
また独り言のように呟いてからすぐだった。
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