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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ つい口では反対のことを言ってしまっていても

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 先輩も気持ちよくなってくれているんだろうか。そんな疑問を抱いて間もなく、艶のある声が俺に魅力的だけれども、酷な宣言をしてきた。

「は、ぁ……頑張、ろうね……二人で一緒にイけるまで」

「……っ」

 咄嗟に俺は返せなかった。

 一緒に出来るまでソレイユとずっと。胸の内で繰り返しただけで、目眩がしそうなくらいの喜びが込み上げてきて、息も上手く出来なくなっていたんだ。

 けれども、先輩は無言の返事を肯定と取ったようだった。いつものように俺の表情からそう汲み取ってくれたのか、それとも元々決定事項だったのかは俺には知る由もないけれども。

「ほら、おいで……」

 だらりと投げ出したままだった腕を優しく持ち上げられる。男らしい太さはあれど、きゅっとくびれた彼の首へと回すように促された。反対の腕も同様に。このまま掴まっておけってことなんだろう。全部を先輩に任せて。

「……ありがと」

「……どういたしまして」

 柔らかい笑みを浮かべた唇が、そっと額に触れてくれる。そっちだけじゃなくて別の場所にもして欲しくて、んっ、と口を突き出せば、小さな笑みをこぼしながらも口づけてもらえた。

「は、ん……あ、あっ……」

 ゆらゆらと全身が揺れている。ベッドが軋む音に合わせてリズミカルに。俺のものと先輩のものとが擦れ合う音も混じっている。お互いの腹の間をヌメついたもので濡らしてしまうほどに、昂らせてしまっている。

 先輩の膝の上から落ちてしまわないように、彼の逞しい首に縋りつく。うなじの辺りで手のひらを重ねておけば、抱き支えてもらえなくともくっついていることが出来ていた。俺が頑張っているのを良いことに、先輩は自由な両手で俺の身体を好きなように撫で回していく。

 頭や背中はまだいい。むしろ嬉しい。でも、先輩の温かな手はそれだけでは満足してくれない。

 一緒に、タイミングを合わせる為には不必要な。それどころか、ちょっかいを出されてしまっては余計に目的達成から遠退いてしまうところまで、嬉々として触ってくれてしまうのだ。

「あ、んっ、それ、ダメ……」

「ダメ? でも……シュン、気持ちよさそうだよ? ほら……」

 寂しそうな、甘えるような。可愛らしい声で尋ねる彼の指使いは可愛くない。気持ち良すぎるからダメだって言ってんのに、変わらず乳首を弄ってくる。それどころか、絶妙な力加減でさらなる快感を引き出してくる。

 乳首でも気持ちよくなれるのだと、すっかり教え込まれてしまった俺には効果覿面だった。

「んぁっ、だからっ……ダメ、だってばぁ……それ、くりくり、するの……あ、ぅ……ソレイユ、んんっ」

 腕も足も、全身を使って先輩にしがみつきながら、腰の辺りから頭の天辺へと突き抜けていくような快感に身体を震わせる。今回は、濡らしてしまわなかったんだけれども。

 あからさまな反応をしてしまったのだ。額を寄せて、一番近くで見つめてくれていた彼が気が付かない訳がなかった。

「ん……また、イっちゃったね? 乳首、気持ち良かった?」

 まだ俺は、何度目かの絶頂を迎えてしまったばかり。だというのに、嬉しそうな笑みをこぼしている先輩は、止めることなく乳首を摘んでいる。

 ダメだって、つい口では反対のことを言ってしまっていてもバレバレなんだろう。こうされるのが気持ちいいんでしょう? と言わんばかりにジンと疼いたままの乳首を、指の腹の間で転がしている。

 硬く芯を持ってしまっているそこを左右一緒に揉まれてしまうと、また込み上げてきてしまう。重たく渦巻いていた熱を、さっき解放してしまったばかりだっていうのに。

「は、はっ……ふ、ごめ、んむ……っ」

 謝らないでと、言われたみたいだった。口づけられて、すぐさま深いキスへと移行していく。気持ちも頭ん中も蕩けさせるように、熱い舌で口内をかき混ぜられていく。

「ん、んぅ……ん、んっ、は……ぁ」

 また、重たい快感が全身を駆け抜けかけた時だった。すんでのところでソレイユが離れていってしまう。口づけを、乳首を触ってくれるのを、逞しい腰を振ってくれるのを止めてしまう。

「ね、シュン……気持ちよかった?」
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