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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
ん? そうだよ? だからしてるじゃん
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「そっかぁ……んふ、ふふふ……」
先輩の口からは、いまだに大満足な笑みがこぼれっぱなし。そのご機嫌っぷりはニッコニコな笑顔だけでなく手つきにも表れている。両手でわしゃわしゃと髪をかき混ぜるように俺の頭を撫で続けている。嬉しいんだけれども背中の辺りが擽ったくて仕方がない。
「先輩はっ? 先輩は、どっちなんですか?」
犬猫を可愛がるように動いていた手が、ぴたりと止まる。クスクスとこぼれ落ち続けていた笑みも。
少しだけ、俺はホッとしていた。尋ねたことでやっとこさ、この擽ったさから逃れられたんだと思っていた。けれども、俺の考えは甘かったらしい。
「ん……オレはねぇ」
なんせ、先輩は。
「とことん甘やかしたい派かな? シュンちゃんを」
俺の想像なんて、いつも容易く超えてきてしまうんだから。
「なっ……す、好きなものの話じゃ……っ」
柔らかく微笑んだままの眼差しは、なんの曇りもなく俺を見つめている。
「ん? そうだよ? だからしてるじゃん。オレの大好きなシュンちゃんの話」
「あ、ぅ……」
頭に添えられていた手が、徐々に下りてくる。左右から頬を挟むように触れられて、伝わってきた温もりに自分の顔の熱さを思い知らされた。
「…………ズルい、です……」
「そうかもねぇ」
「……ていうか、屁理屈みたいなもんじゃ? もとはといえば、好きなものは……先に食べるのかどうかって話だったんじゃ……」
「そうだったねぇ」
ゆるゆると、宥めるように大きな手が動いている。頭を撫でて、頬に触れて、目元をなぞって、俺を甘やかしてくれている。
「……でも、嬉しかったです……スゴく……」
「そっか……」
またクスクスと小さな笑い声が降ってきた。相変わらず背中が擽ったくなってしまったけれども、ずっとその笑顔を見ていたいと思った。
遠回りしつつも素直に喜びを伝えられたからか、はたまた開き直ったからか、両方か。顔の熱が多少引いてきた頃には、俺はすっかり寛げてしまっていた。先輩のモデル顔負けなスタイルのいい長身に、ラッコの子供のごとくしがみついたまま。
温かな手のひらと、柔らかくも程よい抵抗感のある枕。もとい、先輩の逞しい雄っぱい。俺にとっては最高の癒やしでしかないそれらが、ずっと頬に触れてくれているのだ、擦り寄っていられるのだ。そんな現状を堪能してしまっているのだから、全身から力が抜けてしまうのも、表情筋がふにゃふにゃに蕩けてしまうのも仕方がないっていうか、必然な訳で。
「フフ、シュンちゃん、可愛いね……気持ちいい? おめめがとろんとしてきてるよ?」
気恥ずかしい気持ちも蕩けてしまっているのかもしれない。まぁ、そうだろうな、としか。それどころか。
「ん、気持ち……もっと……もっと、撫でて欲し……」
嬉しそうに、楽しそうに指摘してくる声に対して、心の内で認めるだけじゃなく、強請ることが出来たのだから。
「いーよ、いっぱいよしよししてあげる。だから、もっとオレに見せて? オレだけにしか見せない、可愛い可愛い甘えたシュンを……」
仰向けでもしっかりと盛り上がっている、分厚い胸板に顔を埋めるように頷けば、またクスリと楽しげな笑みがこぼれた。
ずっと俺を甘やかしてくれていた、しなやかな指。しっとりと柔い指先が、今まで触れてこなかったところへと伸びてくる。
「あ……ソレイユ……」
先輩の口からは、いまだに大満足な笑みがこぼれっぱなし。そのご機嫌っぷりはニッコニコな笑顔だけでなく手つきにも表れている。両手でわしゃわしゃと髪をかき混ぜるように俺の頭を撫で続けている。嬉しいんだけれども背中の辺りが擽ったくて仕方がない。
「先輩はっ? 先輩は、どっちなんですか?」
犬猫を可愛がるように動いていた手が、ぴたりと止まる。クスクスとこぼれ落ち続けていた笑みも。
少しだけ、俺はホッとしていた。尋ねたことでやっとこさ、この擽ったさから逃れられたんだと思っていた。けれども、俺の考えは甘かったらしい。
「ん……オレはねぇ」
なんせ、先輩は。
「とことん甘やかしたい派かな? シュンちゃんを」
俺の想像なんて、いつも容易く超えてきてしまうんだから。
「なっ……す、好きなものの話じゃ……っ」
柔らかく微笑んだままの眼差しは、なんの曇りもなく俺を見つめている。
「ん? そうだよ? だからしてるじゃん。オレの大好きなシュンちゃんの話」
「あ、ぅ……」
頭に添えられていた手が、徐々に下りてくる。左右から頬を挟むように触れられて、伝わってきた温もりに自分の顔の熱さを思い知らされた。
「…………ズルい、です……」
「そうかもねぇ」
「……ていうか、屁理屈みたいなもんじゃ? もとはといえば、好きなものは……先に食べるのかどうかって話だったんじゃ……」
「そうだったねぇ」
ゆるゆると、宥めるように大きな手が動いている。頭を撫でて、頬に触れて、目元をなぞって、俺を甘やかしてくれている。
「……でも、嬉しかったです……スゴく……」
「そっか……」
またクスクスと小さな笑い声が降ってきた。相変わらず背中が擽ったくなってしまったけれども、ずっとその笑顔を見ていたいと思った。
遠回りしつつも素直に喜びを伝えられたからか、はたまた開き直ったからか、両方か。顔の熱が多少引いてきた頃には、俺はすっかり寛げてしまっていた。先輩のモデル顔負けなスタイルのいい長身に、ラッコの子供のごとくしがみついたまま。
温かな手のひらと、柔らかくも程よい抵抗感のある枕。もとい、先輩の逞しい雄っぱい。俺にとっては最高の癒やしでしかないそれらが、ずっと頬に触れてくれているのだ、擦り寄っていられるのだ。そんな現状を堪能してしまっているのだから、全身から力が抜けてしまうのも、表情筋がふにゃふにゃに蕩けてしまうのも仕方がないっていうか、必然な訳で。
「フフ、シュンちゃん、可愛いね……気持ちいい? おめめがとろんとしてきてるよ?」
気恥ずかしい気持ちも蕩けてしまっているのかもしれない。まぁ、そうだろうな、としか。それどころか。
「ん、気持ち……もっと……もっと、撫でて欲し……」
嬉しそうに、楽しそうに指摘してくる声に対して、心の内で認めるだけじゃなく、強請ることが出来たのだから。
「いーよ、いっぱいよしよししてあげる。だから、もっとオレに見せて? オレだけにしか見せない、可愛い可愛い甘えたシュンを……」
仰向けでもしっかりと盛り上がっている、分厚い胸板に顔を埋めるように頷けば、またクスリと楽しげな笑みがこぼれた。
ずっと俺を甘やかしてくれていた、しなやかな指。しっとりと柔い指先が、今まで触れてこなかったところへと伸びてくる。
「あ……ソレイユ……」
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