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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
いざ、膝枕
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俯く瞳に、離れていってしまう大きな手に、慌てて俺は答えていた。その手を取り、握っていた。
「い、いえ、確かにちょっとはびっくりしましたけど、でも」
さっきの先輩の表情は、俺じゃあ見る機会なんて訪れることはなかっただろうから。
「カッコよかったですから……嬉しかったですから……俺の知らない先輩の顔を見ることが出来て」
先輩への好きが伝わってくれたんだろうか。握っていた手が、僅かに震えてから握り返される。前向きな反応に、滲みかけていた不安が安堵へと変わろうとしていた時だった。
「おわっ」
急に背中に回された片腕に、長くて筋肉質な腕に抱き寄せられていた。
スラリと伸びた均整の取れた身体と密着してしまったところで、腕に込められた力が強くなる。握り返してもらえた手の方も。絶対に離さないって言わんばかりだ。
「せ、先輩?」
嬉しいんだけれども素直に喜べなかった。だって、なんか様子がおかしい。ずっと黙ったままだし。
様子を窺おうにも、俺からじゃあ。胸元にすぽりと収まってしまっているもんだから、どれだけ見たくても顔が見えやしない。
「先輩?」
とにかく呼びかけてみる。それしか出来ないから。何かしらの反応が返ってきてくれないと、話にならないから。
「せーんぱい? ソレイユ先輩?」
何度目かの呼びかけに、ようやく先輩は反応を示してくれた。俺にとっては、予想の斜め上をいく返答が。
「今すぐイチャイチャしたい……シュンちゃんと」
「へ……?」
もう、今してません? すでに。
ぽつりとこぼされた胸が煩くなるお願いに、思わずぽろりと口から出そうになった。が、慌ててつぐんだ。そういうことじゃあない気がしたから。
「えっと……じゃあ、帰っちゃいます?」
「……いいの?」
抱き寄せる腕の力が緩んで、おずおずと俺の顔を覗き込むように軽く背を屈めてくる。見つめてくる瞳には、分かりやすく期待の色が見て取れた。
「デートは部屋でも出来ますからね、気にしないで下さい。帰ったら、いっぱい先輩のリクエスト聞いてあげます。だから」
「ホント? ホントに? 何でも?」
何でもって、一体どんなお願いをされてしまうんだろう?
「は、はい……どんと来い、です」
想像していた以上の食いつきっぷりに、過ぎりかけた不安はすぐさま消えていった。応えたいっていう気持ちの方が勝ったんだ。
すっかり明るさを取り戻した先輩が弾んだ声を上げる。ホントに嬉しそうな微笑みを俺に向けてくれる。
「じゃあ帰ろう! 今すぐ帰ろう! シュンちゃんの膝枕が待ってるからね!」
ボスを倒したことで、俺達の前にずっと表示されていたメニュー画面。このまま続けるか否かを問うている画面に、先輩は迷うことなくNOを拳で叩きつける。
途端に周囲の光景は、ただの何もない室内へと戻り、俺達の格好も元の服に戻っていた。
「はは、俺の膝でいいんですか? 硬いですよ? 多分」
「シュンちゃんのが、好きな人のがいいの! シュンちゃんだって、そうでしょ? そう……だよね?」
「そりゃあ……じゃあ、先輩もしてくれるんです? 俺に、膝枕」
「うんっ! 膝だけじゃなくて、雄っぱい枕もしてあげよっか? 好きなんでしょ? オレの」
不敵に片方の口端だけを持ち上げながら、小首を傾げながら、先輩が筋肉質な腕を大胸筋の前で組んだ。それも、いわゆるグラビアでよくあるような。その御立派で、ほどよく盛り上がった雄っぱいを強調して見せるように。
少し空いている無防備な襟元から、ムッチリとした谷間の上部分がチラリと見えてしまっている。
ホントにそちらに顔を寄せてしまっても? ずっと抱き締めて寛いでしまっても? 天国なんだが?
「最高ですね……是非、お願いします! 急いで帰りましょうっ」
「フフ……じゃあ、行こうか」
擽ったそうに笑いながら、先輩が俺の手を引く。
薄暗い小部屋を出てからゲームセンターを後にした俺達は、先輩のバイクが停めてあるモールの地下を目指して歩き始めた。
「い、いえ、確かにちょっとはびっくりしましたけど、でも」
さっきの先輩の表情は、俺じゃあ見る機会なんて訪れることはなかっただろうから。
「カッコよかったですから……嬉しかったですから……俺の知らない先輩の顔を見ることが出来て」
先輩への好きが伝わってくれたんだろうか。握っていた手が、僅かに震えてから握り返される。前向きな反応に、滲みかけていた不安が安堵へと変わろうとしていた時だった。
「おわっ」
急に背中に回された片腕に、長くて筋肉質な腕に抱き寄せられていた。
スラリと伸びた均整の取れた身体と密着してしまったところで、腕に込められた力が強くなる。握り返してもらえた手の方も。絶対に離さないって言わんばかりだ。
「せ、先輩?」
嬉しいんだけれども素直に喜べなかった。だって、なんか様子がおかしい。ずっと黙ったままだし。
様子を窺おうにも、俺からじゃあ。胸元にすぽりと収まってしまっているもんだから、どれだけ見たくても顔が見えやしない。
「先輩?」
とにかく呼びかけてみる。それしか出来ないから。何かしらの反応が返ってきてくれないと、話にならないから。
「せーんぱい? ソレイユ先輩?」
何度目かの呼びかけに、ようやく先輩は反応を示してくれた。俺にとっては、予想の斜め上をいく返答が。
「今すぐイチャイチャしたい……シュンちゃんと」
「へ……?」
もう、今してません? すでに。
ぽつりとこぼされた胸が煩くなるお願いに、思わずぽろりと口から出そうになった。が、慌ててつぐんだ。そういうことじゃあない気がしたから。
「えっと……じゃあ、帰っちゃいます?」
「……いいの?」
抱き寄せる腕の力が緩んで、おずおずと俺の顔を覗き込むように軽く背を屈めてくる。見つめてくる瞳には、分かりやすく期待の色が見て取れた。
「デートは部屋でも出来ますからね、気にしないで下さい。帰ったら、いっぱい先輩のリクエスト聞いてあげます。だから」
「ホント? ホントに? 何でも?」
何でもって、一体どんなお願いをされてしまうんだろう?
「は、はい……どんと来い、です」
想像していた以上の食いつきっぷりに、過ぎりかけた不安はすぐさま消えていった。応えたいっていう気持ちの方が勝ったんだ。
すっかり明るさを取り戻した先輩が弾んだ声を上げる。ホントに嬉しそうな微笑みを俺に向けてくれる。
「じゃあ帰ろう! 今すぐ帰ろう! シュンちゃんの膝枕が待ってるからね!」
ボスを倒したことで、俺達の前にずっと表示されていたメニュー画面。このまま続けるか否かを問うている画面に、先輩は迷うことなくNOを拳で叩きつける。
途端に周囲の光景は、ただの何もない室内へと戻り、俺達の格好も元の服に戻っていた。
「はは、俺の膝でいいんですか? 硬いですよ? 多分」
「シュンちゃんのが、好きな人のがいいの! シュンちゃんだって、そうでしょ? そう……だよね?」
「そりゃあ……じゃあ、先輩もしてくれるんです? 俺に、膝枕」
「うんっ! 膝だけじゃなくて、雄っぱい枕もしてあげよっか? 好きなんでしょ? オレの」
不敵に片方の口端だけを持ち上げながら、小首を傾げながら、先輩が筋肉質な腕を大胸筋の前で組んだ。それも、いわゆるグラビアでよくあるような。その御立派で、ほどよく盛り上がった雄っぱいを強調して見せるように。
少し空いている無防備な襟元から、ムッチリとした谷間の上部分がチラリと見えてしまっている。
ホントにそちらに顔を寄せてしまっても? ずっと抱き締めて寛いでしまっても? 天国なんだが?
「最高ですね……是非、お願いします! 急いで帰りましょうっ」
「フフ……じゃあ、行こうか」
擽ったそうに笑いながら、先輩が俺の手を引く。
薄暗い小部屋を出てからゲームセンターを後にした俺達は、先輩のバイクが停めてあるモールの地下を目指して歩き始めた。
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