373 / 442
細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
今度は、恋人として
しおりを挟む
「うん。また、オレのバイクでシュンちゃんとお出掛けしたいなって」
デートの予定を話し始めた先輩は、最初は普段と変わらないにこやかな様子だった。でも、だんだんとその微笑みが曇っていく。
自信がなさそうな、不安そうな。そんな気持ちが表れたのはしょんぼりとした表情だげでなく、声までもがおずおずと小さくなっていってしまっていた。
「……ほら、初めて二人っきりで出掛けたショッピングモールに……今度は、恋人として、さ……どう?」
「ぜひっ」
星が瞬いたみたいだった。
「ぜひ、行きたいです! 嬉しいです!先輩となら、何処だって……よろしくお願いします!」
手を握って、俺にとっての精一杯の歓迎を伝えた瞬間、見開いたオレンジの瞳がキラキラって。
「フフ、良かった……また、一緒にクレープ食べようね」
「はい!」
先輩に笑顔が戻って、デートの約束もして、いいことづくめ。なのに、まだまだ先輩は俺を喜ばせてくれる。俺に幸せをくれようとする。
「それから、お泊りのこと……なんだけど」
「は、はい……っ」
「オレもさ、出来るだけ長く一緒に居たいからさ……シュンちゃんの迷惑にならないんだったら」
「全っ然! 先輩だったら、毎日でも大歓迎、でっ」
前のめりになっていたのは俺だけじゃなかった。
「ホントに? 本気にしちゃうよ?」
長く引き締まった腕が腰に回される。抱き寄せられて、ますます密着してしまっているのに、額までくっつけてもらえてしまった。
間近に迫っている瞳には、確かな熱が宿っていた。
ただ見つめられるだけで、鼓動が煩くなる。身体中の熱が顔に集中しているみたいに熱くなっていく。伝えたい気持ちが、言葉が、喉につっかかりそうになってしまう。それでも。
「ほ、ホントです……俺、出来ることなら、ずっと先輩と一緒に居たい……」
真っ直ぐな眼差しが、ふわりと微笑んだ。
「じゃあ、お部屋探さないとだね。ルームシェア出来るように」
ルームシェア……先輩と……先輩と!?
えっ、付き合えたばかりなのに、もう同棲? 一緒に暮らしてもらえちゃうの? 毎日先輩におはようって、お休みって言ってもらえちゃうの?
「ああ、でも、部屋借りるのはオレが卒業するまでは難しいか……それまでは、さっきの言葉に甘えて、シュンちゃんの部屋にオレが通うって形にしようか? どう?」
「へ? あ、はいっ! それで、お願いします!」
「ん、決定だね。これからもよろしくね、シュンちゃん」
なんか、つい勢いでオッケーしちゃったけど……とんでもないことが決まっちゃったんじゃ?
ぐるぐると目が回りそうになっている俺をよそに、先輩は満足そう。さらにことを進めようとする。
「じゃあ、話しもついたところで……シャワー浴びようか、一緒に」
「へ……っ」
「ん? 惜しいことしちゃったって後悔してくれてたんじゃないの?」
「そ、それは……まぁ……ただ、ちょっと今は心の準備が、ぁっ!?」
問答無用とばかりに抱き上げられていた。慌てて分厚い胸元へとしがみついた俺の背を、しっかり支えてくれながら、勝手知ったる我が家のように浴室へと向かっていく。
「はいはーい、一名様ご案なーい」
「ちょ、ソレイユ先ぱっ」
「大丈夫、やさしーく洗ってあげるから、ね?」
耳元で囁かれると、背中の辺りがそわそわしてしまう。
「シュンちゃんは、オレと一緒がイイんでしょ?」
その上、背中を優しく撫でてもらいながら、額を重ねて至近距離で見つめられてしまえば。強請るような眼差しを向けられてしまえば、もう。
「うぅ……お手柔らかに、お願いします……」
「ん、まっかせて!」
弾んだ声を上げてから、先輩は辿り着いた洗面所の扉を開けた。でも、まだ俺を下ろしてはくれない。
不思議に思い見上げれば、艷やかに微笑む瞳とかち合った。別にやましいことはない。でも、俺は反射的に目を逸らしてしまっていた。
耳元に馴染みのある熱が近づいてくる。
「……気持ちよくしてあげるね」
「ッっ……先輩っ!!」
「ゴメンってー」
からかわれているのは分かっている。だって、先輩は真面目だ。デートの約束をしたんだから、夜になるまで手を出してくれることはないだろう。
でも、俺の身体は素直に期待してしまっていた。低いトーンの囁きだけで、感じて。
だから、ちょっとくらい良いハズだ。拗ねたフリをして、逞しい雄っぱいに頬を寄せるくらい。それくらいは、許してもらえるだろう。
デートの予定を話し始めた先輩は、最初は普段と変わらないにこやかな様子だった。でも、だんだんとその微笑みが曇っていく。
自信がなさそうな、不安そうな。そんな気持ちが表れたのはしょんぼりとした表情だげでなく、声までもがおずおずと小さくなっていってしまっていた。
「……ほら、初めて二人っきりで出掛けたショッピングモールに……今度は、恋人として、さ……どう?」
「ぜひっ」
星が瞬いたみたいだった。
「ぜひ、行きたいです! 嬉しいです!先輩となら、何処だって……よろしくお願いします!」
手を握って、俺にとっての精一杯の歓迎を伝えた瞬間、見開いたオレンジの瞳がキラキラって。
「フフ、良かった……また、一緒にクレープ食べようね」
「はい!」
先輩に笑顔が戻って、デートの約束もして、いいことづくめ。なのに、まだまだ先輩は俺を喜ばせてくれる。俺に幸せをくれようとする。
「それから、お泊りのこと……なんだけど」
「は、はい……っ」
「オレもさ、出来るだけ長く一緒に居たいからさ……シュンちゃんの迷惑にならないんだったら」
「全っ然! 先輩だったら、毎日でも大歓迎、でっ」
前のめりになっていたのは俺だけじゃなかった。
「ホントに? 本気にしちゃうよ?」
長く引き締まった腕が腰に回される。抱き寄せられて、ますます密着してしまっているのに、額までくっつけてもらえてしまった。
間近に迫っている瞳には、確かな熱が宿っていた。
ただ見つめられるだけで、鼓動が煩くなる。身体中の熱が顔に集中しているみたいに熱くなっていく。伝えたい気持ちが、言葉が、喉につっかかりそうになってしまう。それでも。
「ほ、ホントです……俺、出来ることなら、ずっと先輩と一緒に居たい……」
真っ直ぐな眼差しが、ふわりと微笑んだ。
「じゃあ、お部屋探さないとだね。ルームシェア出来るように」
ルームシェア……先輩と……先輩と!?
えっ、付き合えたばかりなのに、もう同棲? 一緒に暮らしてもらえちゃうの? 毎日先輩におはようって、お休みって言ってもらえちゃうの?
「ああ、でも、部屋借りるのはオレが卒業するまでは難しいか……それまでは、さっきの言葉に甘えて、シュンちゃんの部屋にオレが通うって形にしようか? どう?」
「へ? あ、はいっ! それで、お願いします!」
「ん、決定だね。これからもよろしくね、シュンちゃん」
なんか、つい勢いでオッケーしちゃったけど……とんでもないことが決まっちゃったんじゃ?
ぐるぐると目が回りそうになっている俺をよそに、先輩は満足そう。さらにことを進めようとする。
「じゃあ、話しもついたところで……シャワー浴びようか、一緒に」
「へ……っ」
「ん? 惜しいことしちゃったって後悔してくれてたんじゃないの?」
「そ、それは……まぁ……ただ、ちょっと今は心の準備が、ぁっ!?」
問答無用とばかりに抱き上げられていた。慌てて分厚い胸元へとしがみついた俺の背を、しっかり支えてくれながら、勝手知ったる我が家のように浴室へと向かっていく。
「はいはーい、一名様ご案なーい」
「ちょ、ソレイユ先ぱっ」
「大丈夫、やさしーく洗ってあげるから、ね?」
耳元で囁かれると、背中の辺りがそわそわしてしまう。
「シュンちゃんは、オレと一緒がイイんでしょ?」
その上、背中を優しく撫でてもらいながら、額を重ねて至近距離で見つめられてしまえば。強請るような眼差しを向けられてしまえば、もう。
「うぅ……お手柔らかに、お願いします……」
「ん、まっかせて!」
弾んだ声を上げてから、先輩は辿り着いた洗面所の扉を開けた。でも、まだ俺を下ろしてはくれない。
不思議に思い見上げれば、艷やかに微笑む瞳とかち合った。別にやましいことはない。でも、俺は反射的に目を逸らしてしまっていた。
耳元に馴染みのある熱が近づいてくる。
「……気持ちよくしてあげるね」
「ッっ……先輩っ!!」
「ゴメンってー」
からかわれているのは分かっている。だって、先輩は真面目だ。デートの約束をしたんだから、夜になるまで手を出してくれることはないだろう。
でも、俺の身体は素直に期待してしまっていた。低いトーンの囁きだけで、感じて。
だから、ちょっとくらい良いハズだ。拗ねたフリをして、逞しい雄っぱいに頬を寄せるくらい。それくらいは、許してもらえるだろう。
0
お気に入りに追加
129
あなたにおすすめの小説
受け付けの全裸お兄さんが店主に客の前で公開プレイされる大人の玩具専門店
ミクリ21 (新)
BL
大人の玩具専門店【ラブシモン】を営む執事服の店主レイザーと、受け付けの全裸お兄さんシモンが毎日公開プレイしている話。
おねしょ癖のせいで恋人のお泊まりを避け続けて不信感持たれて喧嘩しちゃう話
こじらせた処女
BL
網谷凛(あみやりん)には付き合って半年の恋人がいるにもかかわらず、一度もお泊まりをしたことがない。それは彼自身の悩み、おねしょをしてしまうことだった。
ある日の会社帰り、急な大雨で網谷の乗る電車が止まり、帰れなくなってしまう。どうしようかと悩んでいたところに、彼氏である市川由希(いちかわゆき)に鉢合わせる。泊まって行くことを強く勧められてしまい…?
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
少年野球で知り合ってやけに懐いてきた後輩のあえぎ声が頭から離れない
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
少年野球で知り合い、やたら懐いてきた後輩がいた。
ある日、彼にちょっとしたイタズラをした。何気なく出したちょっかいだった。
だがそのときに発せられたあえぎ声が頭から離れなくなり、俺の行為はどんどんエスカレートしていく。
童貞が建設会社に就職したらメスにされちゃった
なる
BL
主人公の高梨優(男)は18歳で高校卒業後、小さな建設会社に就職した。しかし、そこはおじさんばかりの職場だった。
ストレスや性欲が溜まったおじさん達は、優にエッチな視線を浴びせ…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる