気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件~恋人ルート~

白井のわ

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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ 灯り始めていた欲に唆されて

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 頭の中では次から次へと自分への警告が浮かんでは消えていく。

 いくら許可をもらえているからって、許容範囲を超えちゃってるだろとか、このままじゃあ、先輩を起こしちゃうとか。

 そのどれもが、独りよがりな衝動を止めることは出来なくて。それどころかスパイスになってしまっていた。いけないことをしちゃってるって、ただでさえ昂っている気持ちがますます盛り上がってしまったんだ。

「ん、ふ、ぁ……先輩……」

 先輩は相変わらず起きる気配がない。頬を撫でるよりも大胆なことを、何度も口を押しつけてしまっているのに。さっきみたいな寝言を漏らすこともなければ、何かしらの反応を起こすこともない。

 頬に添えている俺の手をしっかりと握ったまま、俺からの拙いキスを受け止めてくれている。

 いや、受け止めてくれて、という認識はおかしい。先輩は眠っているのだから、俺に何をされているのかも知らないのだから。

 分かっていたのに、この時の俺は都合よく認識してしまっていた。俺の全てを受け入れてくれてるんじゃないかって、思ってしまっていた。

「……好き……好きで……ん、んっ……」

 無防備な先輩を前に気持ちはますます昂ぶるばかり。抱いていたハズの罪悪感もいつの間にか、あふれる好きで塗り潰されてしまっていた。

 もう止められない。先輩が目を覚ましてしまうまでは、もう。

「んぅっ……あ……?」

 ふと腰に甘い感覚が走った。キスから得られているものじゃない。もっと別の直接的な。

 俺の手を握っているからか、先輩が俺を抱き寄せている力は緩んでいた。今だったら身体を自由に動かすことが出来るだろう。離れられる距離は限られるが。

 ベッドを軋ませてしまわぬよう、そっと密着してしまっていた先輩から離れた。朝の空気に触れた素肌が、まだ大好きな温もりが残っている素肌が寒い。お互いに裸のまま抱き合っていた事実に、今更ながら気恥ずかしくなってしまう。

 気を取り直して、感覚が走ったであろう下の方へとおそるおそる視線を向けた。

「っ……先輩……」

 いつの間に移動していたのだろう。腰にしっかりと回されていたハズの先輩の手が、俺の股の間に入ってしまっている。しかも、丁度都合よく触れてしまっている。温かい手のひらが、反応し始めている俺の先端に触れてしまって。

「あ……あっ、ん……」

 思わず離れなければと身を捩ったのが悪かった。余計に擦りつける形になってしまっていた。先輩の手が固定されたように動かないからだ。

 頬に触れた手を掴まれた時と同じで、眠っているのが不思議なくらい。自由な手で腕を退かそうと引っ張ってみたけれど、俺の力じゃあ全然敵わなかった。ビクともしなかった。

 結構な力で腕を掴んでしまったのに、やっぱり先輩は静かな寝息を立てているだけ。試しに、もう一度口づけてみたけれど、やっぱり起きる気配はない。

 変わることのないその事実が、俺を唆した。

「ん、ふぁ……」

 ちょっとだけ、ちょっとだけだから。

 そう思ったところで、一度自ら腰を揺らしてしまったら、先輩の手に擦りつける快感を知ってしまったら、止めることが出来る訳もなく。

「ごめ、なさ……先ぱ、ごめ……あっ、あっ……」

 謝れながらも俺は腰の動きを早めてしまっていた。股の間に伸びている先輩の腕を掴んで、腰をヘコヘコ振ってしまっていた。

 ダメなのに。こんなの、もう、襲っちゃって……キスだけでもマズかったのに、こんな……なのに……

「は、ぁ……気持ち……んぅ、も、止められな」

「イイよ、止めなくて……」
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