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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ 俺だけじゃなかった、先輩も一緒に

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 たちまち、甘く痺れるような快感がこみ上げてくる。とてもじゃないが、普通の状態では受け止めきれない。だから、意味もなく情けのない声を上げ続けてしまっているんだろうか。

「っあ、あ、ひぅ……あっ、あっ、んぁ……」

 熱もないのにくらくらするくらいに頭が熱くて、心臓が忙しなく喚いていて。身体の至るところがおかしくなっているからだろう。だんだんと自分の手だけが切り離されているような、別の何かに支配されているような感覚に陥っていく。だって、止まらない。

 俺自身は、気持ちいいけれど逃げたくなるような、追い立てられているような焦燥感を感じている。なのに、この手は、俺のものと先輩のものとを扱き続けているこの手だけは、ただただ貪り続けてしまっている。気持ちよくなることだけしか考えていないのだ。

 その為ならば、気持ちよくさえなれれば、後はどうでもいいらしい。どれだけみっともない顔を先輩に見られてしまおうが、はしたなく股を開いて快楽に溺れる様を見せつけようが。

 激しく高鳴る鼓動が遠のいてきた。ああ、もうすぐそこまで迫っているんだろう。下腹部で渦巻き続けている熱が、もう。

「くっ、ぁ……シュン……」

 てっきり、このまま一人っきりだと。今までのように一人だけで溺れるばかりだと思っていた。

「は、ぁ……も、可愛い……シュン……シュン……っ」

 ずっとボヤけていた視界に先輩が映る。目元を拭ってくれたようだ。目が合うと、嬉しそうに瞳を細めて口づけてくれる。擦り寄るように触れてくる柔い体温に、胸が擽ったくなった。

 深くはない、じゃれ合うような触れ合い。だというのに、酷く満たされていく。直接的な、貪り続けていた気持ちよさよりも心地がいい。

「んむ、ふ、ん……」

 ただでさえジンと痺れてしまっているのに。下唇を軽く食まれて目の奥が熱くなる。俺の状態なんて、先輩は知る由もない。でなければ、追い打ちをかけてはこないだろう。離れたと見せかけてもう一度、唇を食んでから更に吸ってはこないだろう。

「ん、んっ、んは……ソレ、イユ……」

「ふは……シュン、気持ちいい? もう、んっ……イきそう?」

 眉をひそめながら、肩で息をしながら、大きな手のひらが俺の頬を撫でた。

 熱かった。全部が熱くて仕方がない。頬に感じる体温も、俺だけを見つめてくれている眼差しも、一緒に握った手の中で脈打っている竿も、全部。

「あ、うぁ……あんっ、いい……気持ち、いいよ……イきたい……ソレイユと、一緒に……ん、ひぅ……一緒、がいい……っ」

「ん……一緒に、イこうね……」

 微笑んで、口づけてくれて、抱き締められた。腰と背に添えられた手が、俺をしっかと抱き寄せて離さない。

 自然と俺も、もっともっととくっついていた。括れた腰に両足を絡めて、頼もしい背に腕を回して、身体全部をめいいっぱい使って先輩に抱きついていた。

 激しく高鳴る鼓動が、時々漏れ聞こえる乱れた息遣いが重なって聞こえる。先輩の腰が大きく動き始めた。

 触れ合っている俺のものと先輩のものとが擦れ合う。擦り上げられてしまう。大きく張り出したカリ首に、竿も、裏筋も、亀頭も、全部まとめて気持ちよくされてしまう。

「んうっ……む、んふ、ん…………ッ……んん……」

 多分、俺の方が先走ってしまったと思う。ほんの数回で、目の前が白く明滅してしまったんだ。けれども幸いなことに、先輩もすぐに気持ちよくなってくれた。

「っ……んぐ……ん、ッ………は、っぁ………はっ、は……ぁ……」

 俺が全身を震わせてしまっている間に、先輩も大きく腰を震わせたんだ。抱き締める腕の力を強めながら、交わし合っていた唇から切羽詰まった声を漏らしながら。

 腹と腹との間が燃えるように熱くなる。今すぐに眠ってしまいたいほどに気怠いけれど、スゴく心地が良い。抱き締め合う、しっとりと汗ばんだ肌の感触も、下腹部の絡みつくように粘つく感触さえも。
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