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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ 大丈夫、一緒だから

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「ん、良く出来ました。もっとこっちにおいで」

「っ……はいっ」

 さっきの強引だけれどもカッコいい先輩とは打って変わった優しい微笑み。柔らかな声に俺は喜び勇んで近づいていた。そうすることで、どういう体勢になってしまうのかも考えずに。

「あ……」

 シーツにシワをつけながら膝立ちで進んで、また足を大きく開いて、そこでようやくだった。俺のものが先輩のものに当たりそうになってしまっていることに気がついたのは。

「一緒にって……」

「うん……シュンのと、オレのとをくっつけて擦り合わせたり、一緒に手で触り合いっこしたりするんだよ……」

 ……先輩のものと俺のものとが。

 あの優しい手のひらに触ってもらえるだけで、一人の時じゃあ考えられないくらいに気持ちよくなれてしまったのに。その手に触ってもらいながら、先輩のものと触れ合ってしまったら。

 想像しただけだ。未知の体験を、こうなっちゃうかもしれないな、なんて想像しただけ。

「フフ……もう期待しちゃってるね、可愛い……」

 楽しそうな声に指摘された通りだ。大人しくなっていたハズの俺のものは、早くも元気に上を向き始めてしまっている。

 そんな状態なのに、しなやかな指から先端を突かれてしまったもんだからますます顔が熱を持ってしまう。ほんのりと淡い感覚が腰から上ってきて、跳ねた足がシーツにシワを作ってしまう。

「あ、んぅ……」

「大丈夫、恥ずかしがらないで……ほら、オレも一緒だから」

 微笑みかけながら、俺へと指し示すように握り込んだ先輩のもの。いつの間にか頭をもたげ始めているそれは、平静を保っていた時ですら俺のものよりも大人も子供くらいの差があったってのに。

「……スゴく……大きくなってる」

「……うん、シュンと一緒に出来るからさ……昂っちゃった」

 はにかむような微笑みが可愛らしい。触れ合ってしまいそうなくらいに近づいた、長くて太い雄の象徴とはかけ離れているというか。でも、この鍛え抜かれた身体には見合っているというか。

 カッコいいのに可愛いとか、ズルい……!

 分かりきっていた、最近は身に沁みて感じていた事実を改めて噛み締めているとまた淡い感覚が下腹部に走った。

「……んんっ」

「……また、感じちゃったね」

 どうやら、また先っぽを突かれてしまっていたらしかった。離れていった整えられた指先は、俺がこぼしてしまったもので濡れてしまっている。

 不意に顎に触れられた。優しく持ち上げられて、かち合ったオレンジの瞳。優しく微笑んでくれていた瞳には余裕がなくなっていた。熱のこもった眼差しに俺だけが映っている。

 思わず息を止めてしまっていると今度は腰へと手が回される。

「……ね、そろそろいい? ……見てるだけだと、ツラいからさ」

「は、はいっ……よろしく、お願い、します」

「フフ、うん、よろしくね」

 顎の裏を甘やかすように撫でられて、触れるだけのキスをもらえて、忙しなく鼓動が高鳴り始めてすぐだった。

 ますます大きく高鳴ってしまったのは。逞しい先輩の熱と俺のものとが触れ合ってしまったのは。

「ん……っ」

 静電気でも走ったみたいだった。痛かったという訳ではない。寧ろ気持ちが良かったんだけれども、そのくらい俺にとっては強烈で。

「……大丈夫、大丈夫だよ……ゆっくりしようね?」

 反射的に手を伸ばしていたことも、先輩の腕を掴んでしまっていたことにも気がつけなかった。宥めるように手の甲を撫でられるまでは。

「あ……ごめんなさ」

「気にしないで。びっくりしちゃったんだよね?」

「……はい」

「ほら、手を繋ごう? そしたら安心出来るでしょう? 強く握ってくれちゃっても、オレは全然平気だからさ」

 差し出された大きな手のひらにおずおずと重ねると、しっかりと握ってもらえた。
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