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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ 気づいてしまった矛盾

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 気持ちよくなるとこっちもあそこと同じで硬くなるみたいだ。芯を持ってしまっている乳首はさっきよりも摘みやすくなっているようで、先輩の指の動きも大胆になっていた。

 指の腹同士で揉むように強弱をつけながら摘んでは緩めてみたり。乳頭ばかりを優しく押し潰すように撫で回してみたり。

 これだけでも、気持ちよくなれてしまっている自分に戸惑ってしまう。だというのに、爪先でそっと引っ掻くように弄られても感じてしまうんだから、たまったもんじゃない。

 今まで触るっていう発想すら及ばなかったってのに、初めてなのに……相手が大好きな先輩だからって……

 どれだけ俺が困惑していても、容赦なく気持ちいい波は広がっていってしまう。駆け足なドキドキが収まらない身体だけじゃない、頭まで熱を持ってきて。

「んっ……あ、あっ……ソレイユ、先輩……」

「可愛い声出てきたね……気持ちいい?」

「ふぁ……は、はい……ちょっと、だけ……」

 つい俺は見栄を張ってしまっていた。自分から先輩に向かって胸板を突き出すように張って、もっと触ってとアピールしてしまっているのに。だらしなく半開きのままな口から、感じ入った声ばかり上げてしまっているのに。

 ……ちょっとだけ、だなんてさ。すぐにバレちゃうのに。

 素直に気持ちいいんだと伝えられなかったけれど、先輩は嬉しそう。ついばむようなキスを何度か送ってくれてから、下唇を甘く食んできた。ジンと熱を持った口が外気に触れて、ますます疼いてしまう。

「じゃあ、もっと気持ちよくなれるようにしてあげるね……」

 片方の口端だけを艷やかに持ち上げて、先輩が手を伸ばしてきたのは俺の股の間。無意識の内に大きく広げて、ずっと晒したままのあそこを緩く握ってきた。

 疼いてしまっていたから分かってはいた。けれども、先輩の手のひらに包まれることで自分の現状を分からされると、恥ずかしさで顔を覆いたくなってしまう。

 先輩の手の中でビクリと震えた俺のものは、しっかりと勃ち上がってしまっていた。乳首の刺激だけで情けなく垂らしていた先走りで、脱ぎかけのズボンにいくつものシミを作ってしまっていた。

 いまだに片方の指先は俺の右乳首を摘んだまま。それどころか、乳頭に向かって繰り返し撫で上げているってのに。

 動き始めてしまった。竿を握り込んでいる温かい手のひらが、根元からカリ首に向かってその段差を刺激するみたいに扱き始めてしまった。

「は、ぁんっ……やぁ、ソレイユ……あっ、ふ、んん……今、そっちも触ってもらえちゃ……」

「ん? 気持ちよくない?」

 よくないハズが。気持ちよ過ぎるから困ってるってのに。

 分かっていて聞いているんだろう。尋ねてきた声色も、表情も楽しそう。上と下の両方で俺を高みへと導きながら、頬にそっと口づけてきた。

 黙っていても仕方がないんだろう。俺の口から言うまでは。込み上げてきた恥ずかしさを押し込めて、俺は先輩に訴えた。

「っ……いいっ……あっ、んっ、ダメ……気持ちいいから……も、出ちゃうから……」

「じゃあ、止めようか」

「えっ……あ……」

「可愛い恋人のからのご要望にお応えして、乳首だけ触ってあげるね」

 まさか、あっさり引き下がられるなんて。

 言ったところで、満足してもらえて、喜んでもらえて、そのまま両方で最後までされるんだと……いや、してもらえるんだと期待していた。

 そうだ。俺は期待していたんだ。意地悪なことを言われながら、先輩から有無を言わせずにイかされることを。期待していた上で、ダメだって言って。

 自分でさえ解らない矛盾。気づいてしまったそれに悩む間もなく乳首を撫でられた。反対の手は俺のお願い通りに止まってしまっている。腰を突き出せば押しつけることが出来そうな絶妙な距離を取って。

「んぅ……ふ、んっ、あっ……」

 摘まれた指の腹の間で転がされると気持ちがいい。先を突かれても気持ちがいい。どんな触れ方で触られても気持ちがいいんだけれど。

「うぁ……は、ふ……ソレイユ……」

「……もどかしい? ……乳首だけじゃあイけなくて辛い?」

 あっさりと本心を見抜かれて、背筋がゾクゾクと震えてしまう。息を飲んで、口を閉じた俺を見て先輩は笑みを深めた。
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