299 / 515
細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
★ ごめんなさいを言う前に
しおりを挟む
……そこまでしてくれなくてもいいのに。
イヤな顔一つもせずに、先輩は隅々まで舐め取ってくれた。俺が出し切るまでずっと咥え続けていた亀頭は勿論、竿の根元までしっかりと。
まだ少し硬い俺のものを握ったまま最終確認。じっくりと眺めてから、ようやく先輩は顔を上げた。
「ん……ごちそうさまでした」
申し訳なく思っている俺へのフォローなのだろう。ことさらに優しい笑顔を向けてくれた。全然大したことをしていないんだと言わんばかりに、おどけた調子で言ってのけた。
よっこいしょっと、と掛け声を上げながら俺の股の間から身を起こす。
「ゴメンね、取り敢えずなおしとくから、後で着替えてね」
言いながら俺のものを優しい手つきでパンツへとしまってくれる。ズボンの前を整えてくれる。俺がしないといけないことなのに、先輩の方が申し訳なさそうにしていた。
「ほい、完了っ」
ぱっと離した手を天井へと向かって上げながら、ひと伸び。うーんと唸る先輩の声に相槌を打つように、ポキポキと関節の鳴る音がした。
「お疲れ様、よく頑張ったね、シュンちゃん」
柔らかな声で労ってくれながら、引き締まった長い腕が抱き寄せてくれる。キレイだけれども男らしい手が頭を撫でてくれる。
「は、ふ……せんぱ、ソレイユ先ぱ……」
まだ、呼吸は落ち着かないし、上手く身体に力が入らない。全身が熱くて、ふわふわしていて。息をするだけで、勝手に小刻みに震えてしまって、指先すらまともに動かせない。
それでも、少しでも先輩に触れたくて。せめて手を繋いで欲しくて。伸ばそうとしていたところで、察してもらえた。それどころか、嬉しいスキンシップの大サービス。手のひらを重ねて指を絡めてもらえて、額に頬にとキスまで。
繋いだ温もりが、擦り寄るように何度も触れてくれる唇の柔らかさが、心地いい。
すっかり安心したからだろう。先輩が尋ねてきた事柄に、俺は素直に答えてしまっていた。後々思い出しただけで、頭を抱えてしまいそうなことでも。
「よしよし、いっぱい出せたね……気持ちよかった?」
「ん……気持ち、かった……」
「よかった……イヤじゃ、なかった?」
顔は、笑顔のままだった。でも声は、どこか不安そうで。思わず俺は自分から額を寄せていた。
高い鼻先が俺の鼻と僅かに触れた。驚かせてしまったんだろう。長い睫毛がぱちぱちと瞬いている。
「嬉しかった……触ってもらえたのも……その……」
「舐めちゃったのも?」
「うん……」
「そっか……」
小さな吐息を漏らした唇が、安心したように綻んでいく。緩やかなラインを描いていく。
間近にある微笑みが、心の底から嬉しそうな微笑みがキレイで……幸せの影からじわりと滲んできてしまう。
ずっと見ないフリをしていた浅ましい自分。先輩からしてもらえたとはいえ、最終的には独りよがりな欲を満たす為だけに、先輩を汚してしまった。胸に重くのしかかるような罪悪感が込み上げてきてしまう。
「先輩、俺……」
「大好きだよ、シュンちゃん」
ごめんなさいを言う前に遮られてしまった。
イヤな顔一つもせずに、先輩は隅々まで舐め取ってくれた。俺が出し切るまでずっと咥え続けていた亀頭は勿論、竿の根元までしっかりと。
まだ少し硬い俺のものを握ったまま最終確認。じっくりと眺めてから、ようやく先輩は顔を上げた。
「ん……ごちそうさまでした」
申し訳なく思っている俺へのフォローなのだろう。ことさらに優しい笑顔を向けてくれた。全然大したことをしていないんだと言わんばかりに、おどけた調子で言ってのけた。
よっこいしょっと、と掛け声を上げながら俺の股の間から身を起こす。
「ゴメンね、取り敢えずなおしとくから、後で着替えてね」
言いながら俺のものを優しい手つきでパンツへとしまってくれる。ズボンの前を整えてくれる。俺がしないといけないことなのに、先輩の方が申し訳なさそうにしていた。
「ほい、完了っ」
ぱっと離した手を天井へと向かって上げながら、ひと伸び。うーんと唸る先輩の声に相槌を打つように、ポキポキと関節の鳴る音がした。
「お疲れ様、よく頑張ったね、シュンちゃん」
柔らかな声で労ってくれながら、引き締まった長い腕が抱き寄せてくれる。キレイだけれども男らしい手が頭を撫でてくれる。
「は、ふ……せんぱ、ソレイユ先ぱ……」
まだ、呼吸は落ち着かないし、上手く身体に力が入らない。全身が熱くて、ふわふわしていて。息をするだけで、勝手に小刻みに震えてしまって、指先すらまともに動かせない。
それでも、少しでも先輩に触れたくて。せめて手を繋いで欲しくて。伸ばそうとしていたところで、察してもらえた。それどころか、嬉しいスキンシップの大サービス。手のひらを重ねて指を絡めてもらえて、額に頬にとキスまで。
繋いだ温もりが、擦り寄るように何度も触れてくれる唇の柔らかさが、心地いい。
すっかり安心したからだろう。先輩が尋ねてきた事柄に、俺は素直に答えてしまっていた。後々思い出しただけで、頭を抱えてしまいそうなことでも。
「よしよし、いっぱい出せたね……気持ちよかった?」
「ん……気持ち、かった……」
「よかった……イヤじゃ、なかった?」
顔は、笑顔のままだった。でも声は、どこか不安そうで。思わず俺は自分から額を寄せていた。
高い鼻先が俺の鼻と僅かに触れた。驚かせてしまったんだろう。長い睫毛がぱちぱちと瞬いている。
「嬉しかった……触ってもらえたのも……その……」
「舐めちゃったのも?」
「うん……」
「そっか……」
小さな吐息を漏らした唇が、安心したように綻んでいく。緩やかなラインを描いていく。
間近にある微笑みが、心の底から嬉しそうな微笑みがキレイで……幸せの影からじわりと滲んできてしまう。
ずっと見ないフリをしていた浅ましい自分。先輩からしてもらえたとはいえ、最終的には独りよがりな欲を満たす為だけに、先輩を汚してしまった。胸に重くのしかかるような罪悪感が込み上げてきてしまう。
「先輩、俺……」
「大好きだよ、シュンちゃん」
ごめんなさいを言う前に遮られてしまった。
0
お気に入りに追加
142
あなたにおすすめの小説

男子高校に入学したらハーレムでした!
はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。
ゆっくり書いていきます。
毎日19時更新です。
よろしくお願い致します。
2022.04.28
お気に入り、栞ありがとうございます。
とても励みになります。
引き続き宜しくお願いします。
2022.05.01
近々番外編SSをあげます。
よければ覗いてみてください。
2022.05.10
お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。
精一杯書いていきます。
2022.05.15
閲覧、お気に入り、ありがとうございます。
読んでいただけてとても嬉しいです。
近々番外編をあげます。
良ければ覗いてみてください。
2022.05.28
今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。
次作も頑張って書きます。
よろしくおねがいします。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
白樫学園記
nano
BL
お金持ちばかりが通う、全寮制男子高校を舞台に繰り広げられる
どきどき、胸きゅんの長編青春ラブストーリーです。
右も左もわからない庶民の可愛い双子が突然超金持ち全寮制学園に入学!
山田兄弟のどきどきハラハラ1年間。
この小説は山田兄弟、希&歩の各視点からお楽しみいただけます。
性的表現のあるページには★マークが付いています。
nanoは蜜とらむによる創作ユニットです。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる