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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)
★ ごめんなさいを言う前に
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……そこまでしてくれなくてもいいのに。
イヤな顔一つもせずに、先輩は隅々まで舐め取ってくれた。俺が出し切るまでずっと咥え続けていた亀頭は勿論、竿の根元までしっかりと。
まだ少し硬い俺のものを握ったまま最終確認。じっくりと眺めてから、ようやく先輩は顔を上げた。
「ん……ごちそうさまでした」
申し訳なく思っている俺へのフォローなのだろう。ことさらに優しい笑顔を向けてくれた。全然大したことをしていないんだと言わんばかりに、おどけた調子で言ってのけた。
よっこいしょっと、と掛け声を上げながら俺の股の間から身を起こす。
「ゴメンね、取り敢えずなおしとくから、後で着替えてね」
言いながら俺のものを優しい手つきでパンツへとしまってくれる。ズボンの前を整えてくれる。俺がしないといけないことなのに、先輩の方が申し訳なさそうにしていた。
「ほい、完了っ」
ぱっと離した手を天井へと向かって上げながら、ひと伸び。うーんと唸る先輩の声に相槌を打つように、ポキポキと関節の鳴る音がした。
「お疲れ様、よく頑張ったね、シュンちゃん」
柔らかな声で労ってくれながら、引き締まった長い腕が抱き寄せてくれる。キレイだけれども男らしい手が頭を撫でてくれる。
「は、ふ……せんぱ、ソレイユ先ぱ……」
まだ、呼吸は落ち着かないし、上手く身体に力が入らない。全身が熱くて、ふわふわしていて。息をするだけで、勝手に小刻みに震えてしまって、指先すらまともに動かせない。
それでも、少しでも先輩に触れたくて。せめて手を繋いで欲しくて。伸ばそうとしていたところで、察してもらえた。それどころか、嬉しいスキンシップの大サービス。手のひらを重ねて指を絡めてもらえて、額に頬にとキスまで。
繋いだ温もりが、擦り寄るように何度も触れてくれる唇の柔らかさが、心地いい。
すっかり安心したからだろう。先輩が尋ねてきた事柄に、俺は素直に答えてしまっていた。後々思い出しただけで、頭を抱えてしまいそうなことでも。
「よしよし、いっぱい出せたね……気持ちよかった?」
「ん……気持ち、かった……」
「よかった……イヤじゃ、なかった?」
顔は、笑顔のままだった。でも声は、どこか不安そうで。思わず俺は自分から額を寄せていた。
高い鼻先が俺の鼻と僅かに触れた。驚かせてしまったんだろう。長い睫毛がぱちぱちと瞬いている。
「嬉しかった……触ってもらえたのも……その……」
「舐めちゃったのも?」
「うん……」
「そっか……」
小さな吐息を漏らした唇が、安心したように綻んでいく。緩やかなラインを描いていく。
間近にある微笑みが、心の底から嬉しそうな微笑みがキレイで……幸せの影からじわりと滲んできてしまう。
ずっと見ないフリをしていた浅ましい自分。先輩からしてもらえたとはいえ、最終的には独りよがりな欲を満たす為だけに、先輩を汚してしまった。胸に重くのしかかるような罪悪感が込み上げてきてしまう。
「先輩、俺……」
「大好きだよ、シュンちゃん」
ごめんなさいを言う前に遮られてしまった。
イヤな顔一つもせずに、先輩は隅々まで舐め取ってくれた。俺が出し切るまでずっと咥え続けていた亀頭は勿論、竿の根元までしっかりと。
まだ少し硬い俺のものを握ったまま最終確認。じっくりと眺めてから、ようやく先輩は顔を上げた。
「ん……ごちそうさまでした」
申し訳なく思っている俺へのフォローなのだろう。ことさらに優しい笑顔を向けてくれた。全然大したことをしていないんだと言わんばかりに、おどけた調子で言ってのけた。
よっこいしょっと、と掛け声を上げながら俺の股の間から身を起こす。
「ゴメンね、取り敢えずなおしとくから、後で着替えてね」
言いながら俺のものを優しい手つきでパンツへとしまってくれる。ズボンの前を整えてくれる。俺がしないといけないことなのに、先輩の方が申し訳なさそうにしていた。
「ほい、完了っ」
ぱっと離した手を天井へと向かって上げながら、ひと伸び。うーんと唸る先輩の声に相槌を打つように、ポキポキと関節の鳴る音がした。
「お疲れ様、よく頑張ったね、シュンちゃん」
柔らかな声で労ってくれながら、引き締まった長い腕が抱き寄せてくれる。キレイだけれども男らしい手が頭を撫でてくれる。
「は、ふ……せんぱ、ソレイユ先ぱ……」
まだ、呼吸は落ち着かないし、上手く身体に力が入らない。全身が熱くて、ふわふわしていて。息をするだけで、勝手に小刻みに震えてしまって、指先すらまともに動かせない。
それでも、少しでも先輩に触れたくて。せめて手を繋いで欲しくて。伸ばそうとしていたところで、察してもらえた。それどころか、嬉しいスキンシップの大サービス。手のひらを重ねて指を絡めてもらえて、額に頬にとキスまで。
繋いだ温もりが、擦り寄るように何度も触れてくれる唇の柔らかさが、心地いい。
すっかり安心したからだろう。先輩が尋ねてきた事柄に、俺は素直に答えてしまっていた。後々思い出しただけで、頭を抱えてしまいそうなことでも。
「よしよし、いっぱい出せたね……気持ちよかった?」
「ん……気持ち、かった……」
「よかった……イヤじゃ、なかった?」
顔は、笑顔のままだった。でも声は、どこか不安そうで。思わず俺は自分から額を寄せていた。
高い鼻先が俺の鼻と僅かに触れた。驚かせてしまったんだろう。長い睫毛がぱちぱちと瞬いている。
「嬉しかった……触ってもらえたのも……その……」
「舐めちゃったのも?」
「うん……」
「そっか……」
小さな吐息を漏らした唇が、安心したように綻んでいく。緩やかなラインを描いていく。
間近にある微笑みが、心の底から嬉しそうな微笑みがキレイで……幸せの影からじわりと滲んできてしまう。
ずっと見ないフリをしていた浅ましい自分。先輩からしてもらえたとはいえ、最終的には独りよがりな欲を満たす為だけに、先輩を汚してしまった。胸に重くのしかかるような罪悪感が込み上げてきてしまう。
「先輩、俺……」
「大好きだよ、シュンちゃん」
ごめんなさいを言う前に遮られてしまった。
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