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マッチョな先輩と恋人同士になった件(サルファールート)

★ 貴方のお望み通りに

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 頭の中に響いた気がした。俺のお腹を内側から突き破らんばかりに打ちつけてきた彼の先端。大きく反り上がった雄が、奥へと思いっきり叩きつけられた音がゴツンッと。

 中の音なんざ、聞こえてくる訳がないのに。肌と肌とがぶつかり合っている音ならまだしも。

「んあぁっ……は、ひぅっ……」

 雷に打たれたような衝撃が背筋を駆け抜けていく。俺は反射的に力を込めてしまっていた。ただでさえ、全身を使ってサルファーにしっかとしがみついている手足を、ますます踏ん張ってしまっていた。

 密着している腹回りに熱が飛び散っていく。目眩がするような心地よさと、自分の身体の輪郭が徐々に曖昧になっていくような感覚。抗えない気怠さに襲われている最中、俺は体内で渦巻いていた熱から解放されたハズだった。

 けれども、サルファーは止まらない。多分、ずっと、俺は彼のものを締めつけちゃっているハズなのに。絡みつくようにしてしまっているハズなのに。

 だって、大きなカリの段差が分かってしまうくらいに、はっきりと俺の中で動く彼を感じて。

「や、はひっ……うぁ、ん、あっ、んんっ……」

 浸るどころか、余韻が訪れる間もなく再び押し上げられていく。いや、上げられているんじゃない。ずっと上り詰めたままだ。ひと突きされるごとに、俺は。

「はぅ、止まんな……きてる……ずっと、イって……あっ、あっ、んぁっ……くるっ……」

 お望み通り、訳が分からなくなってしまっていた。サルファーから何度も何度も突き上げられる度、下半身を震わせていた。

 強烈な気持ちよさ以外の感覚がおぼろげで分からない。自分が何を言っているのか、ちゃんとサルファーにくっつけているのか、何もかも。

 我慢強い彼も、ようやくみたいだ。一段と反り返っている熱が、腹の奥で別の生き物みたく脈打っている。

 ……また、俺の中で気持ちよくなってくれるんだ……また、サルファーと一緒に……

 期待しただけで、また疼いてしまっていた。震えっぱなしの俺の身体を、太くて筋肉質な腕が抱き締めてくれる。耳元で呻くように囁く声は小さかった。けれども、不思議とはっきり聞こえた。応えることが出来た。

「あっ、く……俺も限界だ……出すぞ、シュン……」

「ん……出して……俺の中、サルファーのでいっぱいにして……」

 強請ったら、ますます力が強くなった。

 めいいっぱい抱き寄せられながら、いつもより熱い彼の温度を、激しい心音を感じながら。迎えた俺にとっては何度目かで、彼と共には二度目の。

「っあ……ぐ、ぅ……」

 切なそうに唸る彼の腰が、跳ねるように大きく震えている。中の熱もだ。

 いや、単に震えているだけじゃない。いまだに硬い先端が、注ぎ続けているものを内壁へと擦り込むように動いている。

 だらしなく開けたままの口からは、掠れた声すら出なかった。
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