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マッチョな先輩と恋人同士になった件(サルファールート)
★ やっと先輩と繋がれたのに
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安心したように、嬉しそうに微笑みながら先輩が俺の頭を撫でてくれる。
けれども俺は何を言われたのか、頭に入ってきていなかった。突き抜けていった感覚のせいだ。熱もないのにぼうっとして、よく分からなかった。
長く正座をした後の足みたい。全身が、指先までジンジンしていて、なんだか鈍い。それでも俺は、手を伸ばしていた。滲んだ目尻を拭ってくれていた指先へ、頬に添えられていた手のひらへ。
ゴツゴツした手の甲に重ねる前に、大きな手のひらが俺の手を取ってくれる。離さぬようにしっかりと指を絡めて繋いでくれた。
「ふ、はふ……せんぱ……?」
「入ったんだよ……全部……良く頑張ったな、えらいぞ……」
頑張った、えらい……入った、全部…………全部?
頭の中で繰り返す度にじわじわと込み上げてくる。ボヤけていた視界が急に明るくなった気がした。
「は、入ったんですかっ、あんなに大っきいのが? ホントに?」
弾かれるように俺は上体を起こしていた。勢い余って、先輩の高い鼻にぶつかりそうになったからだろう。微笑んでいた蜂蜜色の瞳が見開き、逞しく盛り上がった肩が大きく跳ねた。
「あ、ああ……入ったぞ……」
長い睫毛を伏せ、小さく呟いた先輩の頬は赤く染まっていた。なんなら耳の先まで真っ赤っ赤だ。
釣られたんだろうか、何だか俺まで顔が熱い。いや、お腹の辺りもスゴく熱いような。
「うおっ、ホントだ……ホントに俺ん中に先輩の、入っちゃってる……」
俺は、驚きと感動のあまり、何とも色気のない声を上げてしまっていた。
体勢的に繋がっている部分までは見えない。が、挿れてもらう前に空いていた彼との距離が縮まっているのだ。先っぽを押し当てられていた時と違って密着しているのだ。ピッタリと。
それに、意識したからだろうか。俺の中に入っている彼を感じる。その体温だけでなく……その形も。何となく、だけれどもさ。
「スゴい……あんなに太くて長かったのに……あ、先輩は大丈夫なんですか? 俺ん中に突っ込んで、痛かったりとか、窮屈だったりしてません? ……先輩?」
どうかしたんだろうか? 黙ったままの先輩は、いつの間にやら俯いてしまっていた。お陰でどんな顔をしているのか分からない。
「先輩……やっぱり何かあるんじ、ゃあっ、ひっ……せ、んぱ……あっ、あっ……」
唐突に俺の中の熱が、先輩が動き始めた。ゆっくりとだけれども、確実に外へと目指して引き抜かれていく。その度に高いカリの段差が、俺の内壁に引っかかるように擦っていく。
ただ抜かれていく、それだけで俺の背筋には淡い感覚が走っていた。下腹部が熱く疼いてしまっていた。
「んぁ……待って、抜かないで、サルファー……ふぁ、気持ちいい、から……ちゃんと俺、気持ちよくなれてるから……」
ちゃんと伝えられたのに止まらない、止まってくれない。ああ、あと少しで出ていってしまう。やっと彼と繋がれたのに。
何か俺、悪いこと……したのかな?
「大丈夫……終わらせたりなんか、しないからな……」
「え……ひぁっ、や、あ……ああっ……」
抜かれる寸前だった熱が、一気に俺の奥へと押し込められていく。喜びとか、驚きとか、気持ちよさとか、全部が一緒くたになって、波紋みたいに全身に広がっていく。
反射的に目を閉じていたのに、眼の前が眩く明滅していた。
けれども俺は何を言われたのか、頭に入ってきていなかった。突き抜けていった感覚のせいだ。熱もないのにぼうっとして、よく分からなかった。
長く正座をした後の足みたい。全身が、指先までジンジンしていて、なんだか鈍い。それでも俺は、手を伸ばしていた。滲んだ目尻を拭ってくれていた指先へ、頬に添えられていた手のひらへ。
ゴツゴツした手の甲に重ねる前に、大きな手のひらが俺の手を取ってくれる。離さぬようにしっかりと指を絡めて繋いでくれた。
「ふ、はふ……せんぱ……?」
「入ったんだよ……全部……良く頑張ったな、えらいぞ……」
頑張った、えらい……入った、全部…………全部?
頭の中で繰り返す度にじわじわと込み上げてくる。ボヤけていた視界が急に明るくなった気がした。
「は、入ったんですかっ、あんなに大っきいのが? ホントに?」
弾かれるように俺は上体を起こしていた。勢い余って、先輩の高い鼻にぶつかりそうになったからだろう。微笑んでいた蜂蜜色の瞳が見開き、逞しく盛り上がった肩が大きく跳ねた。
「あ、ああ……入ったぞ……」
長い睫毛を伏せ、小さく呟いた先輩の頬は赤く染まっていた。なんなら耳の先まで真っ赤っ赤だ。
釣られたんだろうか、何だか俺まで顔が熱い。いや、お腹の辺りもスゴく熱いような。
「うおっ、ホントだ……ホントに俺ん中に先輩の、入っちゃってる……」
俺は、驚きと感動のあまり、何とも色気のない声を上げてしまっていた。
体勢的に繋がっている部分までは見えない。が、挿れてもらう前に空いていた彼との距離が縮まっているのだ。先っぽを押し当てられていた時と違って密着しているのだ。ピッタリと。
それに、意識したからだろうか。俺の中に入っている彼を感じる。その体温だけでなく……その形も。何となく、だけれどもさ。
「スゴい……あんなに太くて長かったのに……あ、先輩は大丈夫なんですか? 俺ん中に突っ込んで、痛かったりとか、窮屈だったりしてません? ……先輩?」
どうかしたんだろうか? 黙ったままの先輩は、いつの間にやら俯いてしまっていた。お陰でどんな顔をしているのか分からない。
「先輩……やっぱり何かあるんじ、ゃあっ、ひっ……せ、んぱ……あっ、あっ……」
唐突に俺の中の熱が、先輩が動き始めた。ゆっくりとだけれども、確実に外へと目指して引き抜かれていく。その度に高いカリの段差が、俺の内壁に引っかかるように擦っていく。
ただ抜かれていく、それだけで俺の背筋には淡い感覚が走っていた。下腹部が熱く疼いてしまっていた。
「んぁ……待って、抜かないで、サルファー……ふぁ、気持ちいい、から……ちゃんと俺、気持ちよくなれてるから……」
ちゃんと伝えられたのに止まらない、止まってくれない。ああ、あと少しで出ていってしまう。やっと彼と繋がれたのに。
何か俺、悪いこと……したのかな?
「大丈夫……終わらせたりなんか、しないからな……」
「え……ひぁっ、や、あ……ああっ……」
抜かれる寸前だった熱が、一気に俺の奥へと押し込められていく。喜びとか、驚きとか、気持ちよさとか、全部が一緒くたになって、波紋みたいに全身に広がっていく。
反射的に目を閉じていたのに、眼の前が眩く明滅していた。
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