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マッチョな先輩と恋人同士になった件(サルファールート)

★ こんなにも溺れてしまっているのに、まだ始まったばかりだなんて

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 前も、後ろもと俺がお願いしたからだろう。

 一方は丁寧に俺の尻の穴にローションを馴染ませてくれながら、もう一方は余韻でビクついていた竿を優しく扱いてくれている。

 精一杯応えてくれようとしているお気持ちは嬉しい。嬉しいのだけれど、大変だ。

「は、ぁっ……ん、んぅ……だめ、先輩……俺、また……あっ、あっ……」

 ちょっとでも気を抜けば、イってしまいそうになってしまう。まだ、挿れてもらってすらいないのに、このペースはマズい。

 我慢、しないと……もし気持ちよくなり過ぎて……途中で眠りこけたりしたら……

「心配しなくてもいいぞ……好きなだけ気持ちよくなってくれ……君が何度イってしまっても止めないから……俺の好きなように君を甘やかさせてもらうからな」

「ひ、ぁ……っ」

 堪えられなかった。

 柔らかく微笑んで、嬉しいことばかり言ってくれるもんだから。

 放ってはいなかったものの、びくびくと腰を震わせてしまっていたのだ。先輩が嬉しそうな笑みをこぼす。

「はは、もしかして……喜んでくれたのか? 甘くイってしまうくらいに……本当に君は堪らないな……」

 バレているどころじゃなかった。トドメになった原因まで。

 降ってくる先輩の吐息が荒くなる。少し早くなった手の動きからも興奮が伝わってきて……これじゃあ、また、俺……

「ひ、ぅ……あっ、あっ……んん……ふ……」

 ダメだと思う前に震えていた。大股に開いている足も、温かい手のひらの中にある俺のものも。

 ひたすらに甘い痺れに浸っている間も、気持ちいいのは止まらない。

 宣言通りに先輩は、俺を甘やかし続けてくれている。俺が放ったものを纏った指先で敏感になっている先端を優しく撫で回しながら、ついに一本目の挿入を始めたのだ。

 穴の周りを揉むように優しく触れてくれていた太い指が、今度は内側からひだを撫でている。

「ふぁ、んっ……」

「ん……良かった、気持ちよさそうだな……」

 散々、情けのない姿は見られてしまっているし、色々と見透かされてしまってはいる。それでも、自分で口にするのと先輩から言われてしまうのは違うらしく、つい優しい眼差しから顔を背けてしまっていた。

 些細な俺の抵抗も先輩にとってはどこ吹く風のよう。気にしていないどころか、何やら擽ったそうに小さく笑っている。

「……何か問題があれば、すぐに言ってくれ」

 決まり文句になりつつある前置きをしてから、先輩は両の手を動かし始めた。

 慣らす為だろう。浅い部分でとどまっている指が、追加したローションをかき混ぜるように内壁を撫でている。

 反対の指先は相変わらず俺の好きなところばかりを、尿道口の周りばかりを、こぼしまくっている先走りを拭うように、よしよしと撫で続けてくれた。
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