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マッチョな先輩と恋人同士になった件(サルファールート)
★ 大きさは全然違うけれど、感じる部分は似たようなもんだろう
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血管が浮き出た竿に慎重に指を添える。意図せずもどかしい触り方になってしまったらしい。頭の上から悩まし気な吐息が降ってきた。
音だけでも熱を感じるそれは、一応俺が触ってもらえている時も聞いたことはあるハズ。しかし、状況が違うからだろうか。心臓が大きく跳ねただけじゃない。背筋にまで淡い感覚が走ってしまった。
……先輩から触ってもらっている訳じゃないのにな……俺が触らせてもらっているのに……
僅かに感じた不思議な感覚を、深い呼吸と共に誤魔化す。とにかく今は、先輩を愛させてもらうことだけに集中しなければ。
手元の熱へと視線を落とす。改めてじっくり眺めても大きさが段違いだ。とてもじゃないが、見慣れている自分のものと同じ生殖器とは思えない。
とはいえ、感じる部分は似たようなものだろう。男同士なんだし。
そう自分に言い聞かせ、触れている指を上下に滑らせていく。当たり前だが、人様のものに触れるのなんて初めてだ。だから、まずは軽く撫でながら様子を見ようと思っていたんだが。
「は……ぁ……シュン……」
鼻にかかった声に釣られて見上げれば、熱に浮かされたように蕩けた瞳とかち合った。
薄く開いた形の良い唇からは赤い舌が覗いていて、乱れた吐息が漏れている。艶のある表情は、俺に興奮してくれている時とは似ているようで違う。
でも、俺が引き出したんだ……俺の手で先輩を……
瞬間、込み上げてきた何かが、腰の辺りから頭の天辺まで一気に駆け抜けていった。さっきよりも強くなった感覚に、下腹部に疼きを覚えてしまう。
全身が心臓になったみたいだ。どこどこ響いてきて仕方がない。どこもかしこも熱くて、額にも背中にもじわりと汗が滲んできた。
「……先輩……気持ちいいですか?」
俺も浮かされたんだろう。口をついて出てしまっていた。
大きな手が俺の頭にそっと置かれる。髪を梳くように撫でてくれながら、先輩が微笑みかけてくれた。
「……ああ、気持ちがいいぞ」
ただひたすらに柔らかい声が、微笑みが、引き金になったんだと思う。
もっと……先輩を気持ちよくさせたい……気持ちよくなって欲しい……
突き動かされるように俺は、動かす手を早めていた。ただ指を絡めて扱くだけじゃない。
張り出した、大きな先端から伝ってきているもので滑りをよくするのも忘れない。空いている手で、先輩にしてもらっていたように亀頭を優しく撫でるのも。
「く、ぅ……あ、っ……ふ……」
激しくなった粘つく音に、艶のある声が混じる。
余裕がなくなってきているんだろう。気持ちよくなってくれているんだろう。先輩は、自ら快感を追うように逞しい腰を揺らしながら、鼻筋の通った顔を切なそうに歪めている。
少し潤んだ蜂蜜色の瞳はどこを見ているのか。もはや焦点が合っていない。それでも俺を褒めようとしてくれている。震える手で俺の頭を撫でてくれている。
俺は興奮してしまっていた。憧れの先輩が俺の手で乱れてくれていることに。それでもなお俺を気遣ってくれる先輩の優しさに。
「っ……先輩……先輩……」
だから、気がつかなかった。
「あっ……先ぱ……?」
夢中になってしまっていたから、不意に抱き寄せられるまで気がつかなかったんだ。
俺の下半身を隠してくれているバスタオルが、いつの間にか解けてしまっていたことに。すっかり硬くしてしまっていた自分のものを、先輩に見せつけるように晒してしまっていたことに。
「っ……こ、これは、その………ひ、ぁ……」
太い指先が、俺の先端に触れた。軽くつついただけなのに、とろりと纏わりついた透明なものを、濡れた指先を、これ見よがしに俺の眼の前に差し出してくる。
「は、ぁ……可愛いな……っ……俺のを、触っただけで……ふ……こんなに、濡らしたのか……?」
飢えた獣のようにギラつく瞳が、俺を捉えた。
音だけでも熱を感じるそれは、一応俺が触ってもらえている時も聞いたことはあるハズ。しかし、状況が違うからだろうか。心臓が大きく跳ねただけじゃない。背筋にまで淡い感覚が走ってしまった。
……先輩から触ってもらっている訳じゃないのにな……俺が触らせてもらっているのに……
僅かに感じた不思議な感覚を、深い呼吸と共に誤魔化す。とにかく今は、先輩を愛させてもらうことだけに集中しなければ。
手元の熱へと視線を落とす。改めてじっくり眺めても大きさが段違いだ。とてもじゃないが、見慣れている自分のものと同じ生殖器とは思えない。
とはいえ、感じる部分は似たようなものだろう。男同士なんだし。
そう自分に言い聞かせ、触れている指を上下に滑らせていく。当たり前だが、人様のものに触れるのなんて初めてだ。だから、まずは軽く撫でながら様子を見ようと思っていたんだが。
「は……ぁ……シュン……」
鼻にかかった声に釣られて見上げれば、熱に浮かされたように蕩けた瞳とかち合った。
薄く開いた形の良い唇からは赤い舌が覗いていて、乱れた吐息が漏れている。艶のある表情は、俺に興奮してくれている時とは似ているようで違う。
でも、俺が引き出したんだ……俺の手で先輩を……
瞬間、込み上げてきた何かが、腰の辺りから頭の天辺まで一気に駆け抜けていった。さっきよりも強くなった感覚に、下腹部に疼きを覚えてしまう。
全身が心臓になったみたいだ。どこどこ響いてきて仕方がない。どこもかしこも熱くて、額にも背中にもじわりと汗が滲んできた。
「……先輩……気持ちいいですか?」
俺も浮かされたんだろう。口をついて出てしまっていた。
大きな手が俺の頭にそっと置かれる。髪を梳くように撫でてくれながら、先輩が微笑みかけてくれた。
「……ああ、気持ちがいいぞ」
ただひたすらに柔らかい声が、微笑みが、引き金になったんだと思う。
もっと……先輩を気持ちよくさせたい……気持ちよくなって欲しい……
突き動かされるように俺は、動かす手を早めていた。ただ指を絡めて扱くだけじゃない。
張り出した、大きな先端から伝ってきているもので滑りをよくするのも忘れない。空いている手で、先輩にしてもらっていたように亀頭を優しく撫でるのも。
「く、ぅ……あ、っ……ふ……」
激しくなった粘つく音に、艶のある声が混じる。
余裕がなくなってきているんだろう。気持ちよくなってくれているんだろう。先輩は、自ら快感を追うように逞しい腰を揺らしながら、鼻筋の通った顔を切なそうに歪めている。
少し潤んだ蜂蜜色の瞳はどこを見ているのか。もはや焦点が合っていない。それでも俺を褒めようとしてくれている。震える手で俺の頭を撫でてくれている。
俺は興奮してしまっていた。憧れの先輩が俺の手で乱れてくれていることに。それでもなお俺を気遣ってくれる先輩の優しさに。
「っ……先輩……先輩……」
だから、気がつかなかった。
「あっ……先ぱ……?」
夢中になってしまっていたから、不意に抱き寄せられるまで気がつかなかったんだ。
俺の下半身を隠してくれているバスタオルが、いつの間にか解けてしまっていたことに。すっかり硬くしてしまっていた自分のものを、先輩に見せつけるように晒してしまっていたことに。
「っ……こ、これは、その………ひ、ぁ……」
太い指先が、俺の先端に触れた。軽くつついただけなのに、とろりと纏わりついた透明なものを、濡れた指先を、これ見よがしに俺の眼の前に差し出してくる。
「は、ぁ……可愛いな……っ……俺のを、触っただけで……ふ……こんなに、濡らしたのか……?」
飢えた獣のようにギラつく瞳が、俺を捉えた。
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