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マッチョな先輩と恋人同士になった件(サルファールート)
★ ズルいのはお互い様
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先輩の指先が動き始める。あのしこりを優しく撫で始める。
「あっ、ひぅ……そこ……」
不意に与えてもらえた強い快感に、俺は溺れていった。もう片方の足、自分で抱えていた方の手も離してしまっていた。
代わりにシーツを掴みながら、もじもじと腰をくねらせてしまっていた。
「なぁ、シュン……俺に触られて興奮してくれているのか? 嬉しいのか?」
先輩は、今度は身体だけでなく、言葉でも聞きたいらしかった。けれども、不安だからという訳ではなさそう。
なんせ、楽しそうなのだ。頬を染め、緩やかな笑みを浮かべた口端を悪戯っぽく持ち上げているのだ。
……絶対に分かってそう。俺が興奮してるって、嬉しがってるって、分かっていて聞いてそう。
言葉でも行動でも伝えると宣言したとはいえ、なんだか少し悔しいな……
素直に伝えるべきか、もう少し黙っていようか、悩んでいた矢先だった。
「どうなんだ? 教えて……くれないのか?」
先輩の指が止まって、見る見る内に表情が曇っていってしまう。俺を見つめる眼差しに、寂しそうな色が滲んでいってしまう。
先輩に、寂しい思いをさせるくらいなら気恥ずかしさなんて。
「っ……嬉しいに決まってるじゃないですかっ…………それから……興奮……してました……先輩の顔が、カッコよかったから……」
途端に、蜂蜜色の瞳が見開かれて、煌めいて。俯きかけていた表情が、晴れやかになっていく。
サルファー先輩は、耳どころか引き締まった首まで赤く染めて、はにかんだ。
「そ、そうか……ありがとう教えてくれて……嬉しいよ……」
……全くこの人は。
「ホント、先輩ってズルいですよね……目茶苦茶カッコいいくせに、可愛くて……」
さっきぽろぽろこぼしたばかりからか、いつもは心の中でだけのボヤきまで口をついて出てしまっていた。
丸くなった瞳が俺を不思議そうに見つめている。突然、ぶつくさ言い出したのだ。そりゃあ、驚かれても無理は。
「ありがとう。だが、君だって十分にズルいぞ?」
「へ?」
「だって、ほら……」
艷やかに微笑んで、再び先輩の指先があそこを撫で始める。
ゆったり擦ってみたり、揉むように触れてみたり。ひたすらに優しい手つきなのに、場所が場所だからだろう。
触れてもらえる度に、電流が流れているかのように身体をびくびく震わせてしまう。込み上げてくる重たい熱で、下半身が疼いてしまう。
俺は、あっさりと平常心を投げ捨てて、没頭してしまっていた。先輩がくれる気持ちよさを貪ってしまっていたんだ。
「あっ、んぁっ、せんぱ……ひ、ぁ、あ……」
「ほら……とても魅力的で可愛いのに……こんなにも色っぽく乱れて……俺を魅了して止まないんだからな……」
だから、うっとりとした声で告げられても何とも。だって、もう頭の中は気持ちいいってことでいっぱいなのだ。
早く、もっと、先輩に気持ちよくして欲しい……
俺の願望が届いたのかは分からない。しかし、微かに息を荒くした先輩は、新たな気持ちよさを俺に教えようとしてくれるようだった。
「……シュン……少し、指を動かしてみてもいいか? ゆっくり、抜き差ししてみたいんだ……」
「あっ、ひぅ……そこ……」
不意に与えてもらえた強い快感に、俺は溺れていった。もう片方の足、自分で抱えていた方の手も離してしまっていた。
代わりにシーツを掴みながら、もじもじと腰をくねらせてしまっていた。
「なぁ、シュン……俺に触られて興奮してくれているのか? 嬉しいのか?」
先輩は、今度は身体だけでなく、言葉でも聞きたいらしかった。けれども、不安だからという訳ではなさそう。
なんせ、楽しそうなのだ。頬を染め、緩やかな笑みを浮かべた口端を悪戯っぽく持ち上げているのだ。
……絶対に分かってそう。俺が興奮してるって、嬉しがってるって、分かっていて聞いてそう。
言葉でも行動でも伝えると宣言したとはいえ、なんだか少し悔しいな……
素直に伝えるべきか、もう少し黙っていようか、悩んでいた矢先だった。
「どうなんだ? 教えて……くれないのか?」
先輩の指が止まって、見る見る内に表情が曇っていってしまう。俺を見つめる眼差しに、寂しそうな色が滲んでいってしまう。
先輩に、寂しい思いをさせるくらいなら気恥ずかしさなんて。
「っ……嬉しいに決まってるじゃないですかっ…………それから……興奮……してました……先輩の顔が、カッコよかったから……」
途端に、蜂蜜色の瞳が見開かれて、煌めいて。俯きかけていた表情が、晴れやかになっていく。
サルファー先輩は、耳どころか引き締まった首まで赤く染めて、はにかんだ。
「そ、そうか……ありがとう教えてくれて……嬉しいよ……」
……全くこの人は。
「ホント、先輩ってズルいですよね……目茶苦茶カッコいいくせに、可愛くて……」
さっきぽろぽろこぼしたばかりからか、いつもは心の中でだけのボヤきまで口をついて出てしまっていた。
丸くなった瞳が俺を不思議そうに見つめている。突然、ぶつくさ言い出したのだ。そりゃあ、驚かれても無理は。
「ありがとう。だが、君だって十分にズルいぞ?」
「へ?」
「だって、ほら……」
艷やかに微笑んで、再び先輩の指先があそこを撫で始める。
ゆったり擦ってみたり、揉むように触れてみたり。ひたすらに優しい手つきなのに、場所が場所だからだろう。
触れてもらえる度に、電流が流れているかのように身体をびくびく震わせてしまう。込み上げてくる重たい熱で、下半身が疼いてしまう。
俺は、あっさりと平常心を投げ捨てて、没頭してしまっていた。先輩がくれる気持ちよさを貪ってしまっていたんだ。
「あっ、んぁっ、せんぱ……ひ、ぁ、あ……」
「ほら……とても魅力的で可愛いのに……こんなにも色っぽく乱れて……俺を魅了して止まないんだからな……」
だから、うっとりとした声で告げられても何とも。だって、もう頭の中は気持ちいいってことでいっぱいなのだ。
早く、もっと、先輩に気持ちよくして欲しい……
俺の願望が届いたのかは分からない。しかし、微かに息を荒くした先輩は、新たな気持ちよさを俺に教えようとしてくれるようだった。
「……シュン……少し、指を動かしてみてもいいか? ゆっくり、抜き差ししてみたいんだ……」
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