気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件～恋人ルート～

マッチョな先生と恋人同士になった件（グレイルート）

★ 俺の隅から隅まで、先生のものにしてくれているみたいだ

　そして、続けざまに揺さぶられた。じわりと広がっていく熱を、言葉にし難い幸福を噛み締める間もなく。

　ぐねぐねとうねる内壁が擦られる。出したばかりで敏感な俺のものも。先生の隆起した腹筋と俺の薄っぺらい腹の間に挟まれ、震えている。

　前と後ろ、同時にもたらされている過剰な快感から逃げようにも、逃げられない。筋骨隆々の腕から抱き締められ、鍛え抜かれた長身にのしかかられて身動一つも取れやしない。

「は……せん、せ……あっ、あ、ひ……せんせっ……」

　止まらない。顔が見えない。少し、怖い。

　一緒じゃなかったけれど、先生もイってくれたのに。イってくれているのに。

　いまだ俺の中へと注ぎ続けている太いもの。先生の雄は、大きな先端からドクドクあふれているものを、擦りつけるように動いている。

　俺の中に、先生のを念入りに刻みつけているような、馴染ませているような。こんなの、まるで。

　俺を、俺の隅から隅までを、先生のものにしてくれようとしているみたいだ。

　そう思った瞬間、湧き上がった歓喜が全身を駆け抜けていく。また目の前が白く弾けた。

「ひぁっ、あ、あぁっ……」

　無意識に全身に力を込めてしまったせいだろう。一心不乱に俺の奥を突いている先生のもの。その張り出た部分も、少しくびれた部分までハッキリと感じる。今なら、見なくても先生の形を描けるかも。

　抱き締めてくれている、太い腕の力が強くなった。

「くぁ……ふ、はっ……あ、ぁ……」

　艶のある声で呻きながら、先生が厳つい肩を震わせている。少し緩やかな動きになった腰も。

　ビクンッ、ビクンッと大きく揺れる度に、塗り込んでいたさっきより、量の増した熱を俺の奥へと放っている。

　先生も、またイって……今度は、一緒に……

「ふ、ぁ……は、ぐれ……せんせ……」

　顔が見たい。

　微笑みかけて欲しい。撫でて欲しい。褒めて欲しい。キスして欲しい。

　お願いしたいのに、上手く言葉が出ない。伝えられなかったのに。

「は、っ……シュン……」

　先生が額を寄せてくれた。

　俺の名前を呼びながら、微笑んでくれた。大きな手で頬を、頭を撫でてくれた。

「良かった、一緒に…………よく、頑張った、ね……可愛い……愛してるよ、私の……」

　大切な、宝物……

「せんせ……んっ、んむ……」

　俺の望みを全部叶えてくれた。

　ありったけの愛を囁いてくれた唇が、俺を甘やかしてくれる。労うように何度も口づけてくれながら、太い指が、汗でしっとりとした髪を梳くように撫でてくれる。

「んん……ふ、ぁ……ん、ん……ふ……」

　触れ合い、押しつけ合う度に、唇に感じる乱れた吐息。その熱さすらも心地がいい。俺は夢見心地のまま引き締まった首に腕を回した。