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マッチョな先生と恋人同士になった件(グレイルート)

★ 俺も応えたい、先生の想いに

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 ひとしきり笑い合って落ち着けば、自然と視線が絡んだ。

 なんだろう、いつもよりそわそわしてしまう。俺を見つめてくれる先生の眼差しは、変わらず柔らかく微笑んでくれているのに。

「……シュン」

「っ……」

 声もだ。名前を呼んでもらえただけで、頭の中がぽーっと蕩けてしまいそう。

「グレ……んっ」

 呼び返す前に塞がれてしまった。熱い吐息を漏らしながら、形のいい唇が優しく食んでくる。反射的に薄く開いた口に、濡れた熱が入ってきた。

 それの正体を、先生の舌だと分かる前に絡め取られた。強く抱き締められながら、舌先から真ん中辺りまでを撫でるように擦り合わせられる。その度に走る淡い感覚に、背筋がぞくぞく震えてしまう。

 ……全然違う。さっきまでの、じゃれ合うようなキスとは。

 見る見るうちに身体の力が抜けていく。膝が震えて、立っていられなくなってしまう。

 目の前の逞しい長身に縋りつこうとして、感じた浮遊感。俺が、こうなるって分かっていたんだろう。筋肉質な太い腕が、俺を抱き上げてくれていた。

「はっ、ぁ……ん……先生……」

 かち合った瞳に宿る、見覚えのある熱。俺を求めてくれている青い眼差しに、自然と口が動いていた。

「……ベッド、行きませんか? 連れて行って……欲しいです……」

 珍しく、スムーズに出来たお願い。俺自身もびっくりしたんだ。先生も驚いているんだろう。じっと俺を見つめたまま、長い睫毛を瞬かせている。

 けれども、すぐに微笑んでくれた。おまけにキスまで。緩やかな笑みを描いた唇が、長めに触れてくれる。

 名残り惜しそうに下唇を甘く食んでから、軽いリップ音を立てて離れていく。

「……嬉しいよ……君から誘ってくれるなんて……」

 引き締まった首に腕を回せばもう一度、額にキスを送ってくれた。

 長い脚が、ゆったりと歩みを進めていく。寝室の扉が開かれる音が、妙に大きく聞こえた。

 優しくベッドに寝かせてくれたかと思えば、性急な手つきで自分の服を脱いでいく。

 あっという間に俺の前にさらけ出された、年齢を感じさせない逞しい肉体。

 盛り上がった筋肉によって、立派な谷間が作られている雄っぱい。白い素肌に、濃い陰影をつけるほど隆起した腹筋。くの字にくびれた腰が、カッコよくて、色っぽい。それから。

 ……それから、引き締まった太ももの間でそそり立つ男の象徴。ずっと俺が求めていた、今から俺を抱いてくれる雄が脈打っている。

 大きく張り出た先端は、すでに赤く潤んでいた。

 いくつもの血管が浮かぶ竿は、なんだか今朝見た時よりも長いような。全部挿れてもらえたら、俺のヘソ辺りくらいまでなら簡単に届いてしまいそう。

 それだけで、想像してしまっただけで、身体の奥がジンと疼いてしまったってのに。

「……ごめんね……君が、シュンがあまりにも可愛くて……もう、限界なんだ……優しくするから……絶対に君を傷つけたりしないからね……」

 堪らない。

 眉をひそめ、切なそうな眼差しで一心に見つめてくるものだから。艷やかな吐息を漏らし、掠れたような声で俺を求めてくれるものだから。

 俺も、応えなければ。いや、応えたい。先生の想いに。
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