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マッチョな先生と恋人同士になった件(グレイルート)

★ 全部、先生に見ていて欲しいんだ

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 タイミングを見計らっていたように先生の指が、バラバラに動き出す。ゆっくり開いたり閉じたり。内壁を撫でるように、軽く抜き差しを繰り返したり。

「あ……ん、あっ……ふぁ……」

 思わず、上擦った声を漏らしてしまっていた。

 思い出してきたんだろう。じわじわと身体が熱を帯びてくる。甘く痺れるような感覚が、腰の辺りから広がっていく。

 ……気持ちいい…………でも、足りない……

 まだ、あそこを触ってもらえていないからだ。触れられるだけで、すぐにイってしまいそうになる、あのしこりを。

 もどかしくて仕方がなくて、俺は腰をヘコヘコ揺らしていた。先生の指を、どうにかしてあのしこりに当たるように。

「……気持ちよくなってきたのかい? 必死に腰を振って……可愛いね」

「っ……はい……気持ちいです……」

 喉を鳴らすような音がしたかと思えば何故か、指の動きが止まってしまった。

 ちゃんと素直に言えたのに……

 いや、そうか。出来ていなかったな、お願い。ちゃんと、全部言わなくちゃ。

「……お願いします、先生……もっと気持ちいところ……触って下さい……足りないんです……全然……昨日みたいに、して欲しい……俺のこと……いっぱいイかせて欲しいんです……」

 僅かに見開いていた青い眼差しが、ゆるりと細められる。

「……シュン……すっかりお強請り上手になったね……」

「グレイ先生……じゃあ……」

「よく出来ました……ご褒美に気持ちよくしてあげるね……」

 微笑んでくれて、頭を撫でてくれて。そうして、ご褒美をくれた。

 もう、先生には何処にあるか分かっていたんだろう。ピンポイントで、あのしこりを指先でこつんと突いてくれたんだ。

 たった一回。けれども、比べ物にならなかった。

 強い快感が、電流が流れるみたいに一気に全身を駆け巡っていく。脳が、揺れた気がした。

「ひぁっ……あぁっ……」

 ……もう、イっちゃったかと思った。

 歓喜に近い声を上げ、腰をびくびく震わせている俺を、先生がうっとり見つめている。

 そのまま指の腹で、捏ねるようにしこりを撫でてくれる。穏やかに微笑む唇が、蕩けるような声で甘く囁いた。

「……だから、私に見せてくれるかい? シュンがお尻だけで気持ちよくなっちゃうところ……シュンが、私の指で達してしまうところを……」

 心が震えた気がした。

 大好きな先生に触ってもらえるのが嬉しくて。俺の全部を……恥ずかしいところも、情けないところも、喜んで受け止めてくれるのが嬉しくて。

「あっ、嬉しい……んん、見ていて……下さい……俺が、気持ちよくなっちゃうとこ……先生に、見てて欲しい……」
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