86 / 450
マッチョな先生と恋人同士になった件(グレイルート)
★ 先生にだったら、何をされたって、俺は……
しおりを挟む
……顔が熱い。また悲惨なことになっていそうだ。今はまだ、涙とかは出ていないけれど。
手の動きが止まったかと思えば、頬に感じた柔らかい温度。馴染みのある体温が、ゆったりと撫でてくれる。先生の手だ。
目線だけ、そっと戻した先には、いつもの先生が。意地悪じゃない、優しい俺のグレイ先生が、申し訳無さそうに眉を八の字に下げていた。
「……ごめんね、君の反応が可愛くて……ついね。こんな私は……嫌いかな?」
今度は、先生が俺から逃げた。大きな背を丸めて、俯く掘りの深い顔は、すっかり沈んでしまっている。
そんな訳、ないのに。先生にだったら、何をされたって、俺は……
「全部好きに決まってるじゃないですか。そういうところも含めて」
伝えなければ。そう強く思った時には、触れていた。手を伸ばし、両の頬を包み込むように。
「シュン君……」
「好きですよ、大好きです。これから何度でも言います。先生の耳にタコが出来ても言い続けますから」
「ふふ……それは、とても嬉しいけれど……少し困ってしまうね」
擽ったそうに笑う先生の顔には、もう憂いはない。晴れやかだ。
ゴツゴツした大人の手が、俺の手に重なる。
「……私も大好きだよ、シュン……愛してる」
微笑む瞳に、吸い寄せられたみたいだった。
先生が、俺との距離を詰めてきたのと同じタイミングで、俺も先生に唇を寄せていたんだ。
「先生……は、んっ、ん………ふ、ん、ぁ……」
互いに触れ合うだけの優しいキス。これはこれで好きだ。けれども今は、もどかしい。
すでに焦らされていたんだ。もっと、もっと強く先生を感じたい。
込み上げてきた衝動に促されるがまま、俺は舌を伸ばしていた。柔らかい唇の感触を確かめるように、舐めているとクスリと吐息が漏れた。
大きな手が俺の後頭部に添えられる。やっと、先生が俺の望みを叶えてくれた。
「んん……ぁ……んっ、んむ……」
舌先に触れた濡れた熱。俺よりも大きくて長い舌に、瞬く間に絡め取られてしまう。巧みなその動きに、すぐに気持ちよくさせられてしまう。
俺も、先生を……先生にも気持ちよくなって欲しいのに……
必死に舌を動かして応じようとする。けれども擦れるだけで、身体の奥からあの感覚が。湧き上がってくる、ジクジク疼く熱の虜になってしまう。
もう、先生の盛り上がった腕にしがみつくだけで精一杯。結局、されるがままになってしまう。
舌と舌とが触れ合う度に響く水音。静かな午前の室内には全くもって似つかわしくない、いやらしい音にますます鼓動が煩くなってしまう。
「ふぁ、は、ふ……ん、ふ…………せ……ん、せ……」
口の端から、どちらのものか分からない雫が垂れて、首にまで伝う頃には、すっかり骨抜きにされてしまった。全然力が入らない。震える指先ですら、動かすのに気合がいる。
全身に広がっている快感に酔い、ただただぼうっと見上げるだけの俺を、蕩けた笑顔が見下ろしていた。
手の動きが止まったかと思えば、頬に感じた柔らかい温度。馴染みのある体温が、ゆったりと撫でてくれる。先生の手だ。
目線だけ、そっと戻した先には、いつもの先生が。意地悪じゃない、優しい俺のグレイ先生が、申し訳無さそうに眉を八の字に下げていた。
「……ごめんね、君の反応が可愛くて……ついね。こんな私は……嫌いかな?」
今度は、先生が俺から逃げた。大きな背を丸めて、俯く掘りの深い顔は、すっかり沈んでしまっている。
そんな訳、ないのに。先生にだったら、何をされたって、俺は……
「全部好きに決まってるじゃないですか。そういうところも含めて」
伝えなければ。そう強く思った時には、触れていた。手を伸ばし、両の頬を包み込むように。
「シュン君……」
「好きですよ、大好きです。これから何度でも言います。先生の耳にタコが出来ても言い続けますから」
「ふふ……それは、とても嬉しいけれど……少し困ってしまうね」
擽ったそうに笑う先生の顔には、もう憂いはない。晴れやかだ。
ゴツゴツした大人の手が、俺の手に重なる。
「……私も大好きだよ、シュン……愛してる」
微笑む瞳に、吸い寄せられたみたいだった。
先生が、俺との距離を詰めてきたのと同じタイミングで、俺も先生に唇を寄せていたんだ。
「先生……は、んっ、ん………ふ、ん、ぁ……」
互いに触れ合うだけの優しいキス。これはこれで好きだ。けれども今は、もどかしい。
すでに焦らされていたんだ。もっと、もっと強く先生を感じたい。
込み上げてきた衝動に促されるがまま、俺は舌を伸ばしていた。柔らかい唇の感触を確かめるように、舐めているとクスリと吐息が漏れた。
大きな手が俺の後頭部に添えられる。やっと、先生が俺の望みを叶えてくれた。
「んん……ぁ……んっ、んむ……」
舌先に触れた濡れた熱。俺よりも大きくて長い舌に、瞬く間に絡め取られてしまう。巧みなその動きに、すぐに気持ちよくさせられてしまう。
俺も、先生を……先生にも気持ちよくなって欲しいのに……
必死に舌を動かして応じようとする。けれども擦れるだけで、身体の奥からあの感覚が。湧き上がってくる、ジクジク疼く熱の虜になってしまう。
もう、先生の盛り上がった腕にしがみつくだけで精一杯。結局、されるがままになってしまう。
舌と舌とが触れ合う度に響く水音。静かな午前の室内には全くもって似つかわしくない、いやらしい音にますます鼓動が煩くなってしまう。
「ふぁ、は、ふ……ん、ふ…………せ……ん、せ……」
口の端から、どちらのものか分からない雫が垂れて、首にまで伝う頃には、すっかり骨抜きにされてしまった。全然力が入らない。震える指先ですら、動かすのに気合がいる。
全身に広がっている快感に酔い、ただただぼうっと見上げるだけの俺を、蕩けた笑顔が見下ろしていた。
0
お気に入りに追加
130
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
夏休みは催眠で過ごそうね♡
霧乃ふー 短編
BL
夏休み中に隣の部屋の夫婦が長期の旅行に出掛けることになった。俺は信頼されているようで、夫婦の息子のゆきとを預かることになった。
実は、俺は催眠を使うことが出来る。
催眠を使い、色んな青年逹を犯してきた。
いつかは、ゆきとにも催眠を使いたいと思っていたが、いいチャンスが巡ってきたようだ。
部屋に入ってきたゆきとをリビングに通して俺は興奮を押さえながらガチャリと玄関の扉を閉め獲物を閉じ込めた。
少年ペット契約
眠りん
BL
※少年売買契約のスピンオフ作品です。
↑上記作品を知らなくても読めます。
小山内文和は貧乏な家庭に育ち、教育上よろしくない環境にいながらも、幸せな生活を送っていた。
趣味は布団でゴロゴロする事。
ある日学校から帰ってくると、部屋はもぬけの殻、両親はいなくなっており、借金取りにやってきたヤクザの組員に人身売買で売られる事になってしまった。
文和を購入したのは堂島雪夜。四十二歳の優しい雰囲気のおじさんだ。
文和は雪夜の養子となり、学校に通ったり、本当の子供のように愛された。
文和同様人身売買で買われて、堂島の元で育ったアラサー家政婦の金井栞も、サバサバした性格だが、文和に親切だ。
三年程を堂島の家で、呑気に雪夜や栞とゴロゴロした生活を送っていたのだが、ある日雪夜が人身売買の罪で逮捕されてしまった。
文和はゴロゴロ生活を守る為、雪夜が出所するまでの間、ペットにしてくれる人を探す事にした。
※前作と違い、エロは最初の頃少しだけで、あとはほぼないです。
※前作がシリアスで暗かったので、今回は明るめでやってます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる