80 / 518
マッチョな先生と恋人同士になった件(グレイルート)
★ 私にどうされたいって……思っていたんだい?
しおりを挟む
びっくりしたみたいに固まっていた先生が、艷やかに口の端を持ち上げる。囁く声も色っぽかった。
「……もう、気持ちよくなれてるのかい? 初めてなのに?」
「う……」
「シュン……」
俺を呼び、見つめる先生の顔はあの時と同じ。ちゃんとお願いしたら、ご褒美をくれる……カッコよくて、ちょっと意地悪な男の顔だった。
だから、逆らえる訳がなかった。正直に、全部言わずにはいられなかったんだ。
「……き、気持ちいいです…………先生の、指だから……先生がしてくれてるんだって思うだけで、俺……」
「そっか……嬉しいよ」
「先生……」
この時点で俺は、舞い上がってしまっていた。
先生が、嬉しそうに微笑んでくれたってのは勿論だけど、期待していたんだ。思い込んでいたんだ。ちゃんと話したんだから、ご褒美をもらえるだろうって。
「それで、どうしていたんだい?」
「ふぇ?」
だから、思わず間の抜けた声をだしてしまっていたんだ。詳しい説明を求められるとは、思わなかったからさ。
「想像していたんだよね? 私にココを触られるの」
「あ……」
……自白とお願いは別だったらしい。
熱のこもった青い眼差しが、促すように俺を見つめる。太い指もだ。中を探るように、ゆっくり曲げたり伸ばしたりしてから抜き差しをし始める。
ギリギリ抜けてしまう寸前まで引き抜こうとしてから、再び元の位置まで。俺を内側から撫でてくれているみたいに、浅い部分を何度も、何度も。
その度に、後ろからねっとりとした液体をかき混ぜているような音が。ぬちゃ、ぬちゃ、と思わず耳を塞ぎたくなるような音が鳴る。
「あっ……あ、んっ……」
気持ちいい……ホントに俺、さっき、自分で同じことを? 全然違うじゃないか……俺の指とは、全然……
もう、すでに俺は夢中になってしまっていた。先生の分厚い胸板にしがみつきながら、先生がくれる心地よさに溺れてしまっていたんだ。
腰までゆるく振ってしまっていては、バレていないハズもなく。楽しそうな声で「良かった、動かしても具合が良さそうで……」と囁かれてしまった。
「それで……君が想像していた私は、この後、君にどうしていたんだい? シュンは、私にどうされたいって……思っていたんだい?」
「っあ……んん、それは、その……」
俯きかけていた視線を、顎を持ち上げられることで強引に合わされる。お願い出来たら、再開してくれるんだろう。指の動きも止まってしまっていた。
熱を帯びている身体が、もどかしさに震える。心地のいい感覚を突然取り上げられて。
今度は、名前を呼ばれなかった。真っ直ぐに見つめられていただけ。だけど、俺は口を開いていた。
多分、もう敵わないんだと思う。だって、俺は先生のことが、好きで好きで堪らないんだから。
「……もう、気持ちよくなれてるのかい? 初めてなのに?」
「う……」
「シュン……」
俺を呼び、見つめる先生の顔はあの時と同じ。ちゃんとお願いしたら、ご褒美をくれる……カッコよくて、ちょっと意地悪な男の顔だった。
だから、逆らえる訳がなかった。正直に、全部言わずにはいられなかったんだ。
「……き、気持ちいいです…………先生の、指だから……先生がしてくれてるんだって思うだけで、俺……」
「そっか……嬉しいよ」
「先生……」
この時点で俺は、舞い上がってしまっていた。
先生が、嬉しそうに微笑んでくれたってのは勿論だけど、期待していたんだ。思い込んでいたんだ。ちゃんと話したんだから、ご褒美をもらえるだろうって。
「それで、どうしていたんだい?」
「ふぇ?」
だから、思わず間の抜けた声をだしてしまっていたんだ。詳しい説明を求められるとは、思わなかったからさ。
「想像していたんだよね? 私にココを触られるの」
「あ……」
……自白とお願いは別だったらしい。
熱のこもった青い眼差しが、促すように俺を見つめる。太い指もだ。中を探るように、ゆっくり曲げたり伸ばしたりしてから抜き差しをし始める。
ギリギリ抜けてしまう寸前まで引き抜こうとしてから、再び元の位置まで。俺を内側から撫でてくれているみたいに、浅い部分を何度も、何度も。
その度に、後ろからねっとりとした液体をかき混ぜているような音が。ぬちゃ、ぬちゃ、と思わず耳を塞ぎたくなるような音が鳴る。
「あっ……あ、んっ……」
気持ちいい……ホントに俺、さっき、自分で同じことを? 全然違うじゃないか……俺の指とは、全然……
もう、すでに俺は夢中になってしまっていた。先生の分厚い胸板にしがみつきながら、先生がくれる心地よさに溺れてしまっていたんだ。
腰までゆるく振ってしまっていては、バレていないハズもなく。楽しそうな声で「良かった、動かしても具合が良さそうで……」と囁かれてしまった。
「それで……君が想像していた私は、この後、君にどうしていたんだい? シュンは、私にどうされたいって……思っていたんだい?」
「っあ……んん、それは、その……」
俯きかけていた視線を、顎を持ち上げられることで強引に合わされる。お願い出来たら、再開してくれるんだろう。指の動きも止まってしまっていた。
熱を帯びている身体が、もどかしさに震える。心地のいい感覚を突然取り上げられて。
今度は、名前を呼ばれなかった。真っ直ぐに見つめられていただけ。だけど、俺は口を開いていた。
多分、もう敵わないんだと思う。だって、俺は先生のことが、好きで好きで堪らないんだから。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説

怒られるのが怖くて体調不良を言えない大人
こじらせた処女
BL
幼少期、風邪を引いて学校を休むと母親に怒られていた経験から、体調不良を誰かに伝えることが苦手になってしまった佐倉憂(さくらうい)。
しんどいことを訴えると仕事に行けないとヒステリックを起こされ怒られていたため、次第に我慢して学校に行くようになった。
「風邪をひくことは悪いこと」
社会人になって1人暮らしを始めてもその認識は治らないまま。多少の熱や頭痛があっても怒られることを危惧して出勤している。
とある日、いつものように会社に行って業務をこなしていた時。午前では無視できていただるけが無視できないものになっていた。
それでも、自己管理がなっていない、日頃ちゃんと体調管理が出来てない、そう怒られるのが怖くて、言えずにいると…?
ド平凡な俺が全員美形な四兄弟からなぜか愛され…執着されているらしい
パイ生地製作委員会
BL
それぞれ別ベクトルの執着攻め4人×平凡受け
★一言でも感想・質問嬉しいです:https://marshmallow-qa.com/8wk9xo87onpix02?t=dlOeZc&utm_medium=url_text&utm_source=promotion
更新報告用のX(Twitter)をフォローすると作品更新に早く気づけて便利です
X(旧Twitter): https://twitter.com/piedough_bl
平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます
ふくやまぴーす
BL
旧題:平凡な俺が双子美形御曹司に溺愛されてます〜利害一致の契約結婚じゃなかったの?〜
名前も見た目もザ・平凡な19歳佐藤翔はある日突然初対面の美形双子御曹司に「自分たちを助けると思って結婚して欲しい」と頼まれる。
愛のない形だけの結婚だと高を括ってOKしたら思ってたのと違う展開に…
「二人は別に俺のこと好きじゃないですよねっ?なんでいきなりこんなこと……!」
美形双子御曹司×健気、お人好し、ちょっぴり貧乏な愛され主人公のラブコメBLです。
🐶2024.2.15 アンダルシュノベルズ様より書籍発売🐶
応援していただいたみなさまのおかげです。
本当にありがとうございました!

異世界転移して美形になったら危険な男とハジメテしちゃいました
ノルジャン
BL
俺はおっさん神に異世界に転移させてもらった。異世界で「イケメンでモテて勝ち組の人生」が送りたい!という願いを叶えてもらったはずなのだけれど……。これってちゃんと叶えて貰えてるのか?美形になったけど男にしかモテないし、勝ち組人生って結局どんなん?めちゃくちゃ危険な香りのする男にバーでナンパされて、ついていっちゃってころっと惚れちゃう俺の話。危険な男×美形(元平凡)※ムーンライトノベルズにも掲載
【完結】相談する相手を、間違えました
ryon*
BL
長い間片想いしていた幼なじみの結婚を知らされ、30歳の誕生日前日に失恋した大晴。
自棄になり訪れた結婚相談所で、高校時代の同級生にして学内のカースト最上位に君臨していた男、早乙女 遼河と再会して・・・
***
執着系美形攻めに、あっさりカラダから堕とされる自称平凡地味陰キャ受けを書きたかった。
ただ、それだけです。
***
他サイトにも、掲載しています。
てんぱる1様の、フリー素材を表紙にお借りしています。
***
エブリスタで2022/5/6~5/11、BLトレンドランキング1位を獲得しました。
ありがとうございました。
***
閲覧への感謝の気持ちをこめて、5/8 遼河視点のSSを追加しました。
ちょっと闇深い感じですが、楽しんで頂けたら幸いです(*´ω`*)
***
2022/5/14 エブリスタで保存したデータが飛ぶという不具合が出ているみたいで、ちょっとこわいのであちらに置いていたSSを念のためこちらにも転載しておきます。

転生したら同性から性的な目で見られている俺の冒険紀行
蛍
BL
ある日突然トラックに跳ねられ死んだと思ったら知らない森の中にいた神崎満(かんざきみちる)。異世界への暮らしに心踊らされるも同性から言い寄られるばかりで・・・
主人公チートの総受けストリーです。

転生したら魔王の息子だった。しかも出来損ないの方の…
月乃
BL
あぁ、やっとあの地獄から抜け出せた…
転生したと気づいてそう思った。
今世は周りの人も優しく友達もできた。
それもこれも弟があの日動いてくれたからだ。
前世と違ってとても優しく、俺のことを大切にしてくれる弟。
前世と違って…?いいや、前世はひとりぼっちだった。仲良くなれたと思ったらいつの間にかいなくなってしまった。俺に近づいたら消える、そんな噂がたって近づいてくる人は誰もいなかった。
しかも、両親は高校生の頃に亡くなっていた。
俺はこの幸せをなくならせたくない。
そう思っていた…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる