気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件～恋人ルート～

マッチョな先生と恋人同士になった件（グレイルート）

★ ちゃんと出来たら、ご褒美あげるから、ね？

　俺が自ら晒した膨らみを、焦らすように先生の指先が撫でていく。

　それだけなのに、ぞくぞくと腰が震えてしまう。湧き上がってきてしまう。先生に触れてもらえている……目眩がしそうなくらいの喜びが。

　でも、足りない……もっと、ちゃんと触って欲しい…………先生の手で、俺のこと……イかせて欲しい……

　俺が求めて止まない少し硬い指先は、いまだにもどかしい刺激を与えてくれるだけ。物欲しそうに先生を見つめても、黙って微笑むだけで直接的には触れてくれない。

　やっぱり、自分で脱がないといけないのかな……

　覚悟を決めて腰を浮かし、震える手でズボンのゴムを摘む。激しく高鳴る心臓が煩い。

　今は、先生にキスしてもらってない。触ってもらってもいないのに。何で呼吸が乱れてしまうんだろう。背筋が甘く震えてしまっているんだろう。

　浮かんだ疑問は晴れないけれど、今考えることじゃないと振り払う。思い切って下着ごとずらすと、勃ち上がった俺のものは、すでに濡れそぼっていた。

　反動で、ぷるんと揺れたせいだ。先端から伝っていた雫が僅かに散って、先生のシャツにシミを作ってしまう。

「あ……ごめんなさ」
「……大丈夫だよ」

　俺が言い終わるより先に、優しいキスを送ってくれた。なだめるように、額に、頬に、それから口に。

　……何だかスゴく安心する。でも、ホッと息を漏らしたのもつかの間だった。

「……じゃあ、続けようか？」

　そうだった。ちゃんと最後まで出来てなかったんだった、お強請り。

　俺の髪を梳くように優しく撫でてくれながら、先生が微笑む。

「……ちゃんと出来たら、ご褒美あげるから、ね？」

　その囁きは、俺にとって魅力的でしかなかった。

　促されるがままに、先生に見せつけるように大きく足を開く。それだけでも、はしたなく強請ってしまっている自覚はあった。

　でも、俺は、自分で思っているよりも欲張りだったらしい。先生に沢山触れてもらいたくて、Ｔシャツを胸元までたくし上げていたんだから。

「お願いします……グレイせんせ……触って、ください……」

「……触るだけでいいのかい？」

　さらにピンっと硬くして、早くも期待に震えている俺のもの。その赤く濡れた先端を指で優しくつつきながら、先生が楽しそうに口角を持ち上げる。

　スゴく意地悪そうな微笑みだった。でも、スゴくカッコよくて、色っぽい。胸の奥が、きゅっと疼いてしまう。何でも言うことを聞きたくなってしまう。

　未体験な衝動に突き動かされて、俺は口を開いていた。声を震わせながらも、ハッキリと言葉にしていたんだ。後になって思い出せば、布団の中で転げ回りそうなくらいに恥ずかしい言葉を。

「あぅ、あっ……昨日みたいに、俺の……握って、くちゅくちゅって……して欲し……」

　俺を一心に見つめている眼差しが、ゆるりと細められる。

　笑みを深くした先生は、すぐに俺の望みを叶えてくれた。大きな手のひらが、俺のものを優しく握り込んで上下に扱き始める。

「あぁっ……いい……あっ、ぁ……それ、もっと、んぁ……あ、あっ……」

「ふふ、良かったね……気持ちいいね？」

「んっ……はい、気持ちい……あっ、あっ、気持ちいい、です……んんっ……」

　気がつけば俺は、手の動きに合わせるようにゆらゆらと腰を振ってしまっていた。先生がくれる心地よさに、すっかり溺れてしまっていたんだ。

　身体の力が抜けてきて、たくし上げていた布地を手離しかけていた時だ。

「じゃあ、こっちは……どうして欲しいんだい？」

　すでに硬く尖っていた乳首を、指の腹でキュッと摘まれたのは。