気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件~恋人ルート~

白井のわ

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細マッチョな先輩と恋人同士になった件(ソレイユルート)

★ ずっと、俺だけを

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 いくら見た目の状態やらでなんとなく察することが出来たとしても、やはり言葉による意志の疎通は大事だ。特に今は先輩に触ってもらっているのだ。

 ……エッチしてもらえているのだ。だからこそ、先輩は俺の状態を詳しく知りたいんだろう。その優しさは伝わってきたし、嬉しかった。

「どれが気持ちよかったの? 耳元で囁かれるのが? それとも触られるのが? 扱かれるのと揉まれるの、どっちの方が好き?」

 でも、やっぱり恥ずかしい。優しく優しく尋ねられているのに答えることが出来ない。そもそも、よく分からない。自分の身体のことなのに。

 そんな俺の現状まで先輩は察してくれたんだろうか。俺にとっては渡りに船な提案をしてくれたんだ。

「じゃあ、これからオレがすることが気持ちよかったら頷いて……イヤだったり微妙だったら首を振ってくれない? 分からない時も首を振ってくれたらいいから、ね?」

「はい……それだったら……」

「よかった……じゃあ、始めるよ? ……これは、気持ちいい?」

 先ずは手始めと言わんばかり。手を止めて、俺の耳元に囁いてくる。それも、艶のある声で。

 少しかかった吐息のせいか、カッコいい声のせいか、両方か。腰の辺りに甘く痺れるような感覚が走った。感じちゃってるんだと思う。

 小さく頷くと嬉しそうに笑う気配がした。先輩は楽しそうな声で「じゃあ、これは?」と尋ねながら硬いままの俺の竿に、その長い指先を滑らせた。

 はしたなく俺がこぼしたもので濡れた指先が、ゆっくりと先端を目指していく。さっきよりも増した心地よさに、俺はすぐさま頷いていた。

「フフ、そっか……じゃあ、次は……」

 その後も、手のひらでゆったりと扱かれたり、揉まれたり。あそこだけでなく、太ももを撫でられたり、首筋に口づけてもらえたりもした。

 直接あそこを触られるのは、どんなやり方でも気持ちがいい。だから、すぐに頷けたのだけれども、他のところは擽ったさしか感じられなかった。

 でも、イヤという訳じゃない。そこで俺は首を振りつつも、そのままを伝えてみた。

「ん……オッケー、分かったよ。じゃあ、これからちょっとずつ練習していこうね。ここ以外でも気持ちよくなれるように」

「はいっ」

 ホントに太ももや首でも気持ちよくなれるんだろうか? 疑問は尽きなかったけれども、それ以上に舞い上がってしまっていた。先輩が口にした、これからという約束に。

「じゃあ、今日のところは、シュンちゃんのいいところ探しはこの辺にして……今からは、気持ちいいことだけしようね……」

「へ……? あっ、は……ぁ、んん……」

 返事をする間もなく、俺のものを包みこんでくれている骨ばった手が動き始めた。ほんの数回扱かれただけで俺は夢中になっていた。先輩の手のひらに擦りつけるように、自然と腰を揺らしてしまっていたんだ。

 先輩にはそのつもりはなかったのだろうけど、俺の身体は焦らされていたらしい。いいところ探しの間も、気持ちよくしてもらえてはいたけれど、イくまではしてもらえていなかったのだから。

 俺にとってのいい加減や、やり方を探っていた時とは違う、確実に絶頂へと導く為の手つき。容赦はないのだけれども、ひたすらに優しく触れてくれる温もりに早くも限界を迎えてしまいそう。

 だというのに先輩は、もっと俺を悦ばせようとしてくれる。そっと顎を持ち上げられたかと思えば、唇を寄せてくれた。

 柔らかな温度と触れ合えただけでも、下腹部で燻っている熱がジンと疼いてしまう。深くなれば尚更だ。肉感のある濡れた舌先に絡め取られて、擦り合わされて、どうしようない熱が身体の奥から込み上げてくる。何だか頭の芯まで痺れてきて。

「んむっ、ん、ふぁっ……あっ、ひぅ……」

「は、んっ……可愛い……こういうキスされるの好き? またビクビクってしたね……目も顔もとろんとさせて……気持ちよくなってくれているんだね……嬉しいな……」

 気づかぬ内に俺はイってしまっていたんだろうか? ずっと気持ちいいのが続いているから、よく分からない。

 ああ、今もまた、気持ちよくなっちゃっている。濡れた指先で裏筋を軽く撫でられて、腰を振っちゃっている。

「ここも、こんなに濡らしちゃって……エッチだね……」

 うっとりとした声で囁きながら、先輩は熱のこもった眼差しで見つめてきた。俺の恥ずかしいところを見逃さないように。

 お陰で、全部見られてしまった。浅ましく股を開いて、先輩の手でオナニーしているように腰をヘコヘコ揺らしているところも。消えたくなるような恥ずかしさにすら感じてしまって、先輩の手の中でぴゅっと軽く放ってしまったところも。

「……ああ、ダメだよ、シュンちゃん……いっぱいオレに見て欲しいんでしょ? 気持ちよくなっちゃってるところ」

 今度は無意識に太ももを閉じていたみたい。宥めるように優しく口づけられて「ね?」と微笑みかけられた。

 蕩けるように細められたオレンジの瞳に見つめられると、先輩のこと以外どうでもよくなってしまう。ただ、大好きな彼に褒められたい。喜んで欲しい。ずっと俺だけを見つめて欲しいって、そういう想いだけが湧いてくるんだ。

「ふぁ……うん……見て、欲し……俺だけ、見てて……」

「じゃあ、どうしたらいいか、分かるよね?」

「うん……」

 震える足を開けば「よく頑張ったね」とご褒美をもらえた。深いキスをしてもらいながら、優しく優しく竿を扱いてもらえた。
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