気が付いたらマッチョなblゲーの主人公になっていた件~恋人ルート~

白井のわ

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マッチョな先生と恋人同士になった件(グレイルート)

また俺は、終わった途端に眠りこけてしまっていたんだ

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 また俺は、一人でいっぱい気持ちよくなって、終わった途端に眠りこけてしまっていた。とはいっても今回は、数十分ほど気を失っていただけらしいけど。

「私のことは気にせず、朝まで眠っていて良かったのに……疲れただろう?」

 腕枕をしてくれながら、先生が俺の頭を撫でてくれる。着ている服は、さっきの色違いに変わっていた。俺が汚してしまったからだろう。きっと。

 俺のシャツも着替えさせてもらっていた。ドロドロだった下半身も、キレイに清めてくれていた。パンツは洗いに出されているから、下半身はスッポンポンだけど。まぁ、仕方ない。朝までの辛抱だ。

「……ごめんなさい」

「なんで謝るんだい? とても嬉しかったよ? シュン君が、あれほどまでに熱烈に私を求めてくれて。先程も伝えたつもりだけれど、伝わっていなかったのかい?」

 蕩けるような笑みを浮かべた唇が、俺の頬に触れてくれる。何度かリップ音を鳴らしてから、離れていってしまう。

 代わりに額を合わせ、じっと見つめてくる青には少しだけ、寂しそうな光が宿っていた。

「め、目茶苦茶伝わってます! っていうか、俺の方こそです! 先生にいっぱい触ってもらえて、スゴく嬉しかった……」

「じゃあ、何で?」

「あ、いや……その、また俺だけ気持ちよくしてもらっちゃったなって……」

「何だ、そんなことかい」

 ホッと息を吐いた先生の声は、スゴくあっけらかんとした調子だった。俺にとっては、そんなことじゃないんだけど。

「え、でも……」

 伝えようとした瞬間、雰囲気が変わった気がした。柔らかいものから、少し前みたいな甘ったるいものへと。

 思わず息を呑んだ俺を、熱を帯びた青が射抜くように見つめる。

「大丈夫……君が私を受け入れてくれるようになれたら、いっぱいお返しをもらうから……ああ勿論、君と一緒に気持ちよくなるのが大前提だけどね」

「っ……」

 それって……いっぱい、先生に抱いてもらえるってこと……だよな。指じゃなくて、先生のが俺の中に……

 想像しただけで、また気持ちよくなりそうだった。必死に欲にまみれた期待を振り払い、先生に抱きつく。

 逞しい胸元に、ぐりぐり顔を押しつけてしまっていたのに先生は、嬉しそうに笑いながら俺の頭を撫でてくれた。

「ところで、君を唆したのはセレストだろう?」

「はい……」

 男らしい胸板に頬を寄せたまま肯定した俺に、「まぁ、そうだろうね」と先生が笑う。

「つまり私は、まんまと二人にしてやられた訳だ」

「はい……でも先生とエッチしたかったのは、俺の意思なんで」

 弾かれるように顔を上げた俺は、真っ直ぐに青い瞳を見つめながら伝えた。すると見る見るうちに先生の顔が赤くなっていく。

「……君には、この先もずっと敵いそうにないな……今度は必ず君の全てを貰うから、覚悟しておいてね」

「望むところです!」

 力強く応えた俺に「やっぱり敵わないな」と嬉しそうに先生が微笑んだ。
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