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1221 同じ失態
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「なっ!?なんだ・・・あれは?」
ソレを見て、ジャレット・キャンベルは驚愕した。
セドコン村奪還はレイチェル達にまかせ、レイジェスの残りのメンバーは、クインズベリー軍とともにその場に残っていた。
それはラクエルから頼まれたリリアやエマ達の安全のためでもあるが、広範囲を自動で攻撃する蔦という魔道具を、自力で対処できる事が求められたためだ。
ジャレットやシルヴィアに防ぐ事ができないわけではないが、敵との相性も考え、今回はここに残る事となった。
仲間の事はもちろん信頼している。自分が行かなくても必ずややり遂げるだろう。
だがジャレットは、レイチェル達から遅れて村へ向かったアラタの言葉がどうしても気にかかり、頭から離せないでいた。
嫌な予感がするんです。
俺の勘違いならそれでいいんです、でも今行かないと絶対に後悔する・・・
そんな気がするんです。お願いです。俺をセドコン村に行かせてください。
「・・・アラやん、お前、まさか・・・これの事を言ってたのか?」
ゴクリと固い唾を飲みこむと、冷たい汗が頬を伝い落ちた。
今ジャレットの視線の先に見えるもの、それは村を覆う真っ黒な闇だった。
「ぐぅッ!」
ハビエルの体から発せられた闇は、今だ体を起こす事のできないアゲハを捕まえると、一切の抵抗を許さず空中に体を持ち上げていた。
腕を、腰を、足を、闇によって隙間なく拘束され、身じろぎすらままならない。
闇はまるで質量のある煙だった。振りほどこうにも腕力でどうなるものでもなかった。
闇に抗うための特別な力がなければ、ただ一方的に蹂躙されるだけだろう。
「ぐっ・・・あぐ、あ・・・っ!」
体を掴む闇の締め付けがどんどん強くなり、アゲハの口から呻き声がもれる。
闇をどうこうする以前に、腹に穴を空けられ大量の血を流しているアゲハは、すでに満身創痍である。残った力もハビエルの空量眼に抗うために振り絞り、もはやアゲハには戦う力など残っていないのだ。
苦しそうに息を吐く事しかできないアゲハを、ハビエルは眉の一つも動かさずに地上から見上げていた。
理性は残っている。だが内なる闇を解き放ったからか、心は憎しみで支配されている。
この女をどうやって殺してやろうか?
どうすれば泣き叫ぶだろう?どうすればより苦痛を与える事ができるだろう?
残酷な想像ばかりが頭に浮かんでいく。
心は冷たく凍り付き、もう怒りと憎しみ以外を感じる事などないだろう。
「・・・・・赤毛、貴様のそのオーラは、この闇にも抗えるのだな?」
いつでも殺せると確信したハビエルは、アゲハから視線を外すと、赤毛の女戦士に顔を向けた。
「ハァッ・・・ハァッ・・・お、お前、闇を・・・」
両手にナイフを握るレイチェルは、肩で息をしながらハビエルを睨みつけた。
体から発せられる闘気が闇を阻みその体を護っているが、その光は目に見えて輝きを弱めていた。
「・・・・・その力、もう長くはもたないようだな。さっきの一撃に全てを注いだという事か。残りカスで抵抗しても時間の問題だろう」
「フン・・・試してみるかい?残りカスでも、まだお前に一発食らわせるくらいはできるんだぞ」
ハビエルの分析は、今のレイチェルの状態を的確に突いていた。
ただでさえ空量眼の重圧に耐えるために消耗していたところを、今度は襲い来る闇から身を護るために残りの力を振り絞っている。レイチェルの闘気はもう尽き欠けていた。
強気の態度を出しているが、その実は欠片も余裕など無かった。
だが精神的な遅れを見せれば、その瞬間に勝負は決するだろう。虚勢であろうと引く事はできない。
「ハァッ・・・フゥッ・・・さぁ、かかってきなよ?それとも、土壇場で怖気づいたのかい?」
額から汗を流し、呼吸を乱しながら、レイチェルはハビエルを見据えて不敵に笑って見せた。
「貴様はノエルを殺した。楽に死ねるとおも・・・」
「フッ!」
短く息を吐き出す。
ハビエルが言い終わらないうちにレイチェルは地面を蹴った。闘気が消えかけている。
そうなれば自分を掴もうと待ち構えている、この闇から逃れる術はない。
勝つためには、生き残るためには、この一撃に全てを懸けて突っ込むしかなかった。
だが不意を突いたとはいえ、レイチェルのこの突撃は悪手でしかなかった。
なぜなら・・・・・
「それが通用しなかった事を忘れたか?」
不意打ちはすでに失敗しているからだ。
レイチェルのナイフがハビエルの喉元に届こうとした時、頭の上に冷たい声が降りかかった。
そう、最初に対峙した時、速攻をかけてハビエルにナイフを突き刺そうとして、すでに失敗しているのだ。
すでに破られている手を繰り返すなど愚策でしかない。いや、それ以下の自殺行為と言ってもいい。
「死ね」
ハビエルの眼がギラリと光り、空量眼が発動する。レイチェルが万全の状態であれば耐えられたかもしれない。しかし体力を大きく消耗し闘気の消えかけている今、ハビエルの空量眼に抗う事などできるはずもなかった。
だが・・・・・
「私が同じ失態を二度も繰り返すと思ったか?」
全身にかかる重圧に圧し潰される瞬間、レイチェルはニヤリと笑った。
「なにっ!?」
レイチェルのナイフはハビエルに届かなかった。
しかし赤毛の女戦士が、再びハビエルの足元に圧し潰されたその時、鋭く風を切る音と共に、ハビエルの目の前に数本の鉄の矢が差し迫った。
ノエル・メレイシアが倒れた時、レイチェルは自分にかかる重圧が解けて体が軽くなった。
ハビエルの精神が大きく乱れた事が要因だろう。それはつまり、後方で倒れていた仲間達も重圧から解放された事を意味する。
瞬時にそれを理解したレイチェルは、復活する仲間達に後を託した。
体が動くようになれば必ずフォローに入るはずだ。ならばもう力が残っていない自分にできる最大の援護は、自らを囮にしてでも、攻撃の機会を作る事だ。
ミゼル!リカルド!ラクエル!あとは頼んだぞ!
地面に圧し潰されたレイチェルは、固く土を握り締めた。
「矢だと?」
ハビエルはソレに気付いても、防御の姿勢は見せなかった。
なぜなら、ハビエルの体から溢れ出す闇は、ただの鉄製の矢など通しはしないからである。
「くだらん真似を、そんなものがこの闇に通用すると思ったか?」
鉄の矢は闇に触れたその瞬間、一気に勢いを失い、あっけなく地面に落ちた。
しかし弓矢の使い手にとって、そうなる事は想定済みであり、矢を射った事はただの時間稼ぎに過ぎない。
「思ってねぇよハゲ!こっちだ!」
ハビエルの視線が矢に向いた僅か時間で、リカルドは距離を詰めていた。
しかし弓は構えず、両手にも武器らしい物は持っていない。それで接近してどうするつもりなのか?
「素手でこの闇と戦うつもりか?バカめ、捻り潰してやる!」
ハビエルの体から闇が噴き出した。それはまるで意思を持っているかのようにリカルドへと伸びる!
「ハゲがっ!んなわけねぇだろがァァァーーーーーッツ!」
襲い来る闇がリカルドを掴む寸でのところで地面を蹴り、リカルドはハビエルの頭上よりも高く飛び上がった。
そして背中の矢筒から1本だけ矢尻の違う矢を取り出すと、大きく振りかぶった。
さっきハビエルに射った鉄の矢とは違う、土色の矢尻のその矢は・・・!
「何をしようが無駄だ!闇で覆われたこの世界に逃げ場など無い!」
すでに闇は村全体を覆い隠している。ハビエルの言葉は牽制ではなく事実である。闇に覆われたこの村から、逃げる術も逃げる場所もない。
そしてハビエルの闇はハビエルの意思一つで、どこからでも動かす事ができるのだ。
空中のリカルドに手の平を向けると、周囲の闇が蠢き出した。
「潰れろ」
視界にリカルドを収めると、広げた手の平を握り締めた。
「くらいやがれクソ野郎!これが俺の大地の矢だ!」
ハビエルが拳を握ると同時に、リカルドは振りかぶった矢をハビエルに向けて投げ放った!
「バカめ!どこを狙って・・・!?」
リカルドの投げた矢は、明らかにハビエルの体から外れていた。
躱すために体を動かす必要もない。軌道を見切ったハビエルの視線の先で、リカルドの投げた矢、大地の矢は足元に突き刺さった。
「ッ!?」
大地の矢が刺さった直後、ハビエルの足場が崩壊し、土砂がまるで火山噴火の如く、ハビエルの体を下から打ち付け噴き上がった!
ソレを見て、ジャレット・キャンベルは驚愕した。
セドコン村奪還はレイチェル達にまかせ、レイジェスの残りのメンバーは、クインズベリー軍とともにその場に残っていた。
それはラクエルから頼まれたリリアやエマ達の安全のためでもあるが、広範囲を自動で攻撃する蔦という魔道具を、自力で対処できる事が求められたためだ。
ジャレットやシルヴィアに防ぐ事ができないわけではないが、敵との相性も考え、今回はここに残る事となった。
仲間の事はもちろん信頼している。自分が行かなくても必ずややり遂げるだろう。
だがジャレットは、レイチェル達から遅れて村へ向かったアラタの言葉がどうしても気にかかり、頭から離せないでいた。
嫌な予感がするんです。
俺の勘違いならそれでいいんです、でも今行かないと絶対に後悔する・・・
そんな気がするんです。お願いです。俺をセドコン村に行かせてください。
「・・・アラやん、お前、まさか・・・これの事を言ってたのか?」
ゴクリと固い唾を飲みこむと、冷たい汗が頬を伝い落ちた。
今ジャレットの視線の先に見えるもの、それは村を覆う真っ黒な闇だった。
「ぐぅッ!」
ハビエルの体から発せられた闇は、今だ体を起こす事のできないアゲハを捕まえると、一切の抵抗を許さず空中に体を持ち上げていた。
腕を、腰を、足を、闇によって隙間なく拘束され、身じろぎすらままならない。
闇はまるで質量のある煙だった。振りほどこうにも腕力でどうなるものでもなかった。
闇に抗うための特別な力がなければ、ただ一方的に蹂躙されるだけだろう。
「ぐっ・・・あぐ、あ・・・っ!」
体を掴む闇の締め付けがどんどん強くなり、アゲハの口から呻き声がもれる。
闇をどうこうする以前に、腹に穴を空けられ大量の血を流しているアゲハは、すでに満身創痍である。残った力もハビエルの空量眼に抗うために振り絞り、もはやアゲハには戦う力など残っていないのだ。
苦しそうに息を吐く事しかできないアゲハを、ハビエルは眉の一つも動かさずに地上から見上げていた。
理性は残っている。だが内なる闇を解き放ったからか、心は憎しみで支配されている。
この女をどうやって殺してやろうか?
どうすれば泣き叫ぶだろう?どうすればより苦痛を与える事ができるだろう?
残酷な想像ばかりが頭に浮かんでいく。
心は冷たく凍り付き、もう怒りと憎しみ以外を感じる事などないだろう。
「・・・・・赤毛、貴様のそのオーラは、この闇にも抗えるのだな?」
いつでも殺せると確信したハビエルは、アゲハから視線を外すと、赤毛の女戦士に顔を向けた。
「ハァッ・・・ハァッ・・・お、お前、闇を・・・」
両手にナイフを握るレイチェルは、肩で息をしながらハビエルを睨みつけた。
体から発せられる闘気が闇を阻みその体を護っているが、その光は目に見えて輝きを弱めていた。
「・・・・・その力、もう長くはもたないようだな。さっきの一撃に全てを注いだという事か。残りカスで抵抗しても時間の問題だろう」
「フン・・・試してみるかい?残りカスでも、まだお前に一発食らわせるくらいはできるんだぞ」
ハビエルの分析は、今のレイチェルの状態を的確に突いていた。
ただでさえ空量眼の重圧に耐えるために消耗していたところを、今度は襲い来る闇から身を護るために残りの力を振り絞っている。レイチェルの闘気はもう尽き欠けていた。
強気の態度を出しているが、その実は欠片も余裕など無かった。
だが精神的な遅れを見せれば、その瞬間に勝負は決するだろう。虚勢であろうと引く事はできない。
「ハァッ・・・フゥッ・・・さぁ、かかってきなよ?それとも、土壇場で怖気づいたのかい?」
額から汗を流し、呼吸を乱しながら、レイチェルはハビエルを見据えて不敵に笑って見せた。
「貴様はノエルを殺した。楽に死ねるとおも・・・」
「フッ!」
短く息を吐き出す。
ハビエルが言い終わらないうちにレイチェルは地面を蹴った。闘気が消えかけている。
そうなれば自分を掴もうと待ち構えている、この闇から逃れる術はない。
勝つためには、生き残るためには、この一撃に全てを懸けて突っ込むしかなかった。
だが不意を突いたとはいえ、レイチェルのこの突撃は悪手でしかなかった。
なぜなら・・・・・
「それが通用しなかった事を忘れたか?」
不意打ちはすでに失敗しているからだ。
レイチェルのナイフがハビエルの喉元に届こうとした時、頭の上に冷たい声が降りかかった。
そう、最初に対峙した時、速攻をかけてハビエルにナイフを突き刺そうとして、すでに失敗しているのだ。
すでに破られている手を繰り返すなど愚策でしかない。いや、それ以下の自殺行為と言ってもいい。
「死ね」
ハビエルの眼がギラリと光り、空量眼が発動する。レイチェルが万全の状態であれば耐えられたかもしれない。しかし体力を大きく消耗し闘気の消えかけている今、ハビエルの空量眼に抗う事などできるはずもなかった。
だが・・・・・
「私が同じ失態を二度も繰り返すと思ったか?」
全身にかかる重圧に圧し潰される瞬間、レイチェルはニヤリと笑った。
「なにっ!?」
レイチェルのナイフはハビエルに届かなかった。
しかし赤毛の女戦士が、再びハビエルの足元に圧し潰されたその時、鋭く風を切る音と共に、ハビエルの目の前に数本の鉄の矢が差し迫った。
ノエル・メレイシアが倒れた時、レイチェルは自分にかかる重圧が解けて体が軽くなった。
ハビエルの精神が大きく乱れた事が要因だろう。それはつまり、後方で倒れていた仲間達も重圧から解放された事を意味する。
瞬時にそれを理解したレイチェルは、復活する仲間達に後を託した。
体が動くようになれば必ずフォローに入るはずだ。ならばもう力が残っていない自分にできる最大の援護は、自らを囮にしてでも、攻撃の機会を作る事だ。
ミゼル!リカルド!ラクエル!あとは頼んだぞ!
地面に圧し潰されたレイチェルは、固く土を握り締めた。
「矢だと?」
ハビエルはソレに気付いても、防御の姿勢は見せなかった。
なぜなら、ハビエルの体から溢れ出す闇は、ただの鉄製の矢など通しはしないからである。
「くだらん真似を、そんなものがこの闇に通用すると思ったか?」
鉄の矢は闇に触れたその瞬間、一気に勢いを失い、あっけなく地面に落ちた。
しかし弓矢の使い手にとって、そうなる事は想定済みであり、矢を射った事はただの時間稼ぎに過ぎない。
「思ってねぇよハゲ!こっちだ!」
ハビエルの視線が矢に向いた僅か時間で、リカルドは距離を詰めていた。
しかし弓は構えず、両手にも武器らしい物は持っていない。それで接近してどうするつもりなのか?
「素手でこの闇と戦うつもりか?バカめ、捻り潰してやる!」
ハビエルの体から闇が噴き出した。それはまるで意思を持っているかのようにリカルドへと伸びる!
「ハゲがっ!んなわけねぇだろがァァァーーーーーッツ!」
襲い来る闇がリカルドを掴む寸でのところで地面を蹴り、リカルドはハビエルの頭上よりも高く飛び上がった。
そして背中の矢筒から1本だけ矢尻の違う矢を取り出すと、大きく振りかぶった。
さっきハビエルに射った鉄の矢とは違う、土色の矢尻のその矢は・・・!
「何をしようが無駄だ!闇で覆われたこの世界に逃げ場など無い!」
すでに闇は村全体を覆い隠している。ハビエルの言葉は牽制ではなく事実である。闇に覆われたこの村から、逃げる術も逃げる場所もない。
そしてハビエルの闇はハビエルの意思一つで、どこからでも動かす事ができるのだ。
空中のリカルドに手の平を向けると、周囲の闇が蠢き出した。
「潰れろ」
視界にリカルドを収めると、広げた手の平を握り締めた。
「くらいやがれクソ野郎!これが俺の大地の矢だ!」
ハビエルが拳を握ると同時に、リカルドは振りかぶった矢をハビエルに向けて投げ放った!
「バカめ!どこを狙って・・・!?」
リカルドの投げた矢は、明らかにハビエルの体から外れていた。
躱すために体を動かす必要もない。軌道を見切ったハビエルの視線の先で、リカルドの投げた矢、大地の矢は足元に突き刺さった。
「ッ!?」
大地の矢が刺さった直後、ハビエルの足場が崩壊し、土砂がまるで火山噴火の如く、ハビエルの体を下から打ち付け噴き上がった!
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