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1211 二つの勘違い
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ミゼルの繰り出した火の上級魔法灼炎竜、その顎がハビエルに喰らいつくと、その場で強く激しく燃え上がった。そして天に向かって咆哮する炎の竜は、周囲の雪を一瞬にして蒸発させて大地を焼き焦がした。
「熱っ」
飛んでくる火の粉を払い後ろに下がる。強烈な熱波にラクエルは息を吐いた。
・・・この炎に呑まれ生きていられるはずがない。
賭けに近いものだったが、自身の狙いが見事にハマリ、ラクエルは拳を握り締めた。
「あーあ、あれ気に入ってたんだけど、しかたないか・・・」
ラクエルの着ていた赤いカーディガンは、ただの上着ではなく魔道具だった。
その名は赤糸の籠。投げるなり被せるなりして使う物であり、解けた糸がハビエルを縛りつけた事で分かるように、標的を拘束する魔道具である。
赤糸の籠は一度しか使えない魔道具であり、ラクエルの切り札である。
そのためロンズデールにいた時も、仲間の魔導剣士やラミール・カーンにさえ秘密にしていた。
繰り返しになるが、カーディガンの糸が解けて標的を縛り付けるのだから、再利用は不可能なのだ。だからこそ本当に窮地に陥った時でなければ、使う事は無いと決めていた。
チャンスは一度きりだった。
ハビエルが躊躇(ちゅうちょ)なく空量眼を使っていれば、ラクエルは赤糸の籠を使う事さえできず、圧し潰されていただろう。
だが真っすぐに向かって来るラクエルを見て、ハビエルは何か裏があるのかと考えてしまった。
その一考はハビエルが強者の立場ゆえに起きた事であり、時間にしても本来隙にもならない瞬き程の一瞬だった。
だがラクエルにとっては千載一遇の好機であり、ハビエルは勝敗を決定づける程の一手を相手に譲る結果となった。
「・・・ふぅ・・・なんとかなったな」
己の灼炎竜が敵を焼いている様子を見て、ミゼルはラクエルに歩み寄った。
「だね、すっげー火力。あんたやるじゃん、痛ッ・・・」
ラクエルは左腕の傷を押さえながらミゼルに顔を向け、軽口を叩こうとして痛みに顔をしかめた。
戦闘中は精神の高揚で紛れていたが、傷口は決して浅くなく、出血も多い。
一つの区切りがついた事で、再び痛みが再燃してきた。
「ラクエル、見せて」
後ろからかけられた声に顔を向けると、ダークブラウンの髪の小柄な白魔法使いユーリが、傷口を押さえるラクエルの右手に触れてきた。
そしてそっと右手を離すと、ラクエルの左腕の上腕がパックリと切れている事を確認する。
「うっ、痛っ・・・」
「ひどい・・・ラクエル、すぐ治す」
両手の平を傷口に向けると、癒しの光がラクエルの傷口を温かく包み込む。
「あ・・・ちょっと痛みが引いてきたよ」
「けっこう深い、急ぐけどもう少しかかる」
ユーリがラクエルの治療にあたっていると、重圧から解放されたレイチェルとアゲハが近づいて来た。
「ラクエル、助かったよ。ヤツの能力があそこまでだとは思わなかった」
ハビエルの能力によって地面に圧し潰された二人だったが、短い時間だった事と、ハビエルが全力を出していなかった事も幸いして、戦闘不能になるほどのダメージは見られなかった。
それでも骨が軋む程の重圧をかけられた事は、ハビエルの能力がいかに凄まじいものだったかを、レイジェスの戦士達に見せつける事になった。
声をかけてきたレイチェルに、ラクエルはユーリに腕を治療をしてもらいながら顔を向けると、笑って首を横に振った。
「いやいや、あんなのとても無理だって。レイチェルで駄目なら誰が仕掛けても無理だったと思うよ?アタシだって二人が仕掛けた後だったから、あいつの力を事前に見る事ができたのが大きかったんだ」
「おい、俺の援護もあっただろ?端折(はしょ)んじゃねぇよ」
自分が鉄の矢でハビエルの注意を引いた成果が語られなかった事に、リカルドが眉間にシワを寄せて抗議をすると、ラクエルは困ったように顔をひきつらせた。
「うっわぁ~、めんどくさっ!黙ってりゃカッコイイのに」
「あ?お前が俺の功績を無かった事に・・・」
苦笑いのラクエルにリカルドがつっかかっていこうとすると、アゲハが二人の間に手を伸ばして静止を駆ける。
「はいはい、そのくらいにしなよ。まだ終わってないんだから」
そう言って、今だ轟々と燃える灼炎竜の向こうに立つ、深紅のローブ姿の女を指した。
腰まである薄紫色の髪の女は、ハビエルチームのノエル・メレイシアである。
「まだ一人残ってるじゃん?あいつが蔦の術者でしょ?のんきに話してる場合じゃないよ」
アゲハは手にしている長物をクルリと回すと、ノエルに向かって刃先を突きつけた。
「ノエル・メレイシア、あんたが蔦の術者でしょ?ボスがやられて、蔦も使えないのに余裕じゃん?あんた白魔法使いだったよね?」
強敵だったがハビエルはミゼルの灼炎竜で焼き殺した。そして蔦はニーディアが封じている。
アゲハの視線の先にいる深紅のローブの魔法使いには、もはや何もできないはずだ。だがアゲハに刃を突き付けられても、ノエルの表情は変わらなかった。穏やかな笑みを浮かべ、アゲハの目を見つめ返す。
「あらあら、あなたアゲハさんでしょ?元第二師団長の。元は同じ帝国軍なのに、どうしてクインズベリーに行っちゃったのかしら?」
「・・・私の体にはカエストゥスの血が流れている。帝国に刃を向ける理由は十分だと思うが?」
「帝国が昔カエストゥスを滅ぼした事を恨んでるのね?従順なふりをして、反撃の機会をうかがっていたというところかしら?でも、カエストゥスが滅んだのは200年も昔の事よ?あなたに直接的な被害はないと思うのだけれど?」
笑顔を絶やさず、明るく楽しそうに言葉を返してくるノエルに対し、アゲハの表情が険しくなる。
「・・・ふざけるなよ、何百年前だろうと私の故郷を滅ぼした帝国を許せるはずがないだろう!その減らず口を黙らせてやる!」
返す言葉には怒気が乗り、体から発せられる気がピリっと空気をヒリつかせた。
左足を一歩深く前に出し、薙刀を握り直す。刃先はノエルの胸に狙いをつけ、その黒い目で鋭く睨みつける。飛び掛かる寸前だった。
「ふふふ・・・アゲハさん、あなた勘違いしてるわ」
ノエルの表情にやはり変化はなかった。今アゲハに飛びかかられたら、ノエルは一瞬にして殺されてしまうだろう。それが分からないはずがない。だがまるで恐れが見えなかった。それどころか余裕さえ見える微笑みに、アゲハは眉を潜めた。
「勘違い、だって?」
「ええ、だってアゲハさん・・・いいえ、あなた方全員ね、二つ勘違いしているわ」
自分に目を向けるレイジェスの戦士達に顔を向けて、ノエルは細く長い指先を二本立てた。
「・・・どういう事だ?」
話しの続きを促すように、アゲハがより強い視線をぶつける。
「ふふふ・・・一つはね、私は無力じゃないわ。あなた達は私の蔦が封じられていると思っている。でもね・・・・・甘く見ないで!」
それまでニコニコ微笑みながら、優しい口調で話していたノエルだが、突然低い声で威圧するように言葉を発した。
「なっ!?」
突然のノエルの変わりように、アゲハが目を開く。
そしてノエルの紫色の瞳が鋭く光ると、ノエルの体から膨大な魔力が溢れだした!
「私の蔦を抑えてた人、なかなか頑張ったわ。でもここまでよ!」
強い地鳴りとともに、無数の蔦が地面を突き破って飛び出してきた!
「なっ、こ、これは!?」
「まだ一時間も経っていないはず!ニーディアは・・・まさか!」
アゲハもレイチェルも、誰もが動揺を隠せなかった。
ニーディアは全身全霊で蔦を抑え込んでいた。だが一時間も持たずに蔦が出現したのだ。これがどういう事を意味しているのか・・・・・
その答えは蔦の術者であるノエルが口にした。
「撥ね返したわ。もう私の蔦は抑えられない。これがあなた達の一つ目の勘違い。そしてもう一つだけど・・・あなた達、本当にあの程度でハビエルを倒したと思ってるの?」
そう言ってノエルが微笑むと、ハビエルを焼く灼炎竜が凍り付いた。
「熱っ」
飛んでくる火の粉を払い後ろに下がる。強烈な熱波にラクエルは息を吐いた。
・・・この炎に呑まれ生きていられるはずがない。
賭けに近いものだったが、自身の狙いが見事にハマリ、ラクエルは拳を握り締めた。
「あーあ、あれ気に入ってたんだけど、しかたないか・・・」
ラクエルの着ていた赤いカーディガンは、ただの上着ではなく魔道具だった。
その名は赤糸の籠。投げるなり被せるなりして使う物であり、解けた糸がハビエルを縛りつけた事で分かるように、標的を拘束する魔道具である。
赤糸の籠は一度しか使えない魔道具であり、ラクエルの切り札である。
そのためロンズデールにいた時も、仲間の魔導剣士やラミール・カーンにさえ秘密にしていた。
繰り返しになるが、カーディガンの糸が解けて標的を縛り付けるのだから、再利用は不可能なのだ。だからこそ本当に窮地に陥った時でなければ、使う事は無いと決めていた。
チャンスは一度きりだった。
ハビエルが躊躇(ちゅうちょ)なく空量眼を使っていれば、ラクエルは赤糸の籠を使う事さえできず、圧し潰されていただろう。
だが真っすぐに向かって来るラクエルを見て、ハビエルは何か裏があるのかと考えてしまった。
その一考はハビエルが強者の立場ゆえに起きた事であり、時間にしても本来隙にもならない瞬き程の一瞬だった。
だがラクエルにとっては千載一遇の好機であり、ハビエルは勝敗を決定づける程の一手を相手に譲る結果となった。
「・・・ふぅ・・・なんとかなったな」
己の灼炎竜が敵を焼いている様子を見て、ミゼルはラクエルに歩み寄った。
「だね、すっげー火力。あんたやるじゃん、痛ッ・・・」
ラクエルは左腕の傷を押さえながらミゼルに顔を向け、軽口を叩こうとして痛みに顔をしかめた。
戦闘中は精神の高揚で紛れていたが、傷口は決して浅くなく、出血も多い。
一つの区切りがついた事で、再び痛みが再燃してきた。
「ラクエル、見せて」
後ろからかけられた声に顔を向けると、ダークブラウンの髪の小柄な白魔法使いユーリが、傷口を押さえるラクエルの右手に触れてきた。
そしてそっと右手を離すと、ラクエルの左腕の上腕がパックリと切れている事を確認する。
「うっ、痛っ・・・」
「ひどい・・・ラクエル、すぐ治す」
両手の平を傷口に向けると、癒しの光がラクエルの傷口を温かく包み込む。
「あ・・・ちょっと痛みが引いてきたよ」
「けっこう深い、急ぐけどもう少しかかる」
ユーリがラクエルの治療にあたっていると、重圧から解放されたレイチェルとアゲハが近づいて来た。
「ラクエル、助かったよ。ヤツの能力があそこまでだとは思わなかった」
ハビエルの能力によって地面に圧し潰された二人だったが、短い時間だった事と、ハビエルが全力を出していなかった事も幸いして、戦闘不能になるほどのダメージは見られなかった。
それでも骨が軋む程の重圧をかけられた事は、ハビエルの能力がいかに凄まじいものだったかを、レイジェスの戦士達に見せつける事になった。
声をかけてきたレイチェルに、ラクエルはユーリに腕を治療をしてもらいながら顔を向けると、笑って首を横に振った。
「いやいや、あんなのとても無理だって。レイチェルで駄目なら誰が仕掛けても無理だったと思うよ?アタシだって二人が仕掛けた後だったから、あいつの力を事前に見る事ができたのが大きかったんだ」
「おい、俺の援護もあっただろ?端折(はしょ)んじゃねぇよ」
自分が鉄の矢でハビエルの注意を引いた成果が語られなかった事に、リカルドが眉間にシワを寄せて抗議をすると、ラクエルは困ったように顔をひきつらせた。
「うっわぁ~、めんどくさっ!黙ってりゃカッコイイのに」
「あ?お前が俺の功績を無かった事に・・・」
苦笑いのラクエルにリカルドがつっかかっていこうとすると、アゲハが二人の間に手を伸ばして静止を駆ける。
「はいはい、そのくらいにしなよ。まだ終わってないんだから」
そう言って、今だ轟々と燃える灼炎竜の向こうに立つ、深紅のローブ姿の女を指した。
腰まである薄紫色の髪の女は、ハビエルチームのノエル・メレイシアである。
「まだ一人残ってるじゃん?あいつが蔦の術者でしょ?のんきに話してる場合じゃないよ」
アゲハは手にしている長物をクルリと回すと、ノエルに向かって刃先を突きつけた。
「ノエル・メレイシア、あんたが蔦の術者でしょ?ボスがやられて、蔦も使えないのに余裕じゃん?あんた白魔法使いだったよね?」
強敵だったがハビエルはミゼルの灼炎竜で焼き殺した。そして蔦はニーディアが封じている。
アゲハの視線の先にいる深紅のローブの魔法使いには、もはや何もできないはずだ。だがアゲハに刃を突き付けられても、ノエルの表情は変わらなかった。穏やかな笑みを浮かべ、アゲハの目を見つめ返す。
「あらあら、あなたアゲハさんでしょ?元第二師団長の。元は同じ帝国軍なのに、どうしてクインズベリーに行っちゃったのかしら?」
「・・・私の体にはカエストゥスの血が流れている。帝国に刃を向ける理由は十分だと思うが?」
「帝国が昔カエストゥスを滅ぼした事を恨んでるのね?従順なふりをして、反撃の機会をうかがっていたというところかしら?でも、カエストゥスが滅んだのは200年も昔の事よ?あなたに直接的な被害はないと思うのだけれど?」
笑顔を絶やさず、明るく楽しそうに言葉を返してくるノエルに対し、アゲハの表情が険しくなる。
「・・・ふざけるなよ、何百年前だろうと私の故郷を滅ぼした帝国を許せるはずがないだろう!その減らず口を黙らせてやる!」
返す言葉には怒気が乗り、体から発せられる気がピリっと空気をヒリつかせた。
左足を一歩深く前に出し、薙刀を握り直す。刃先はノエルの胸に狙いをつけ、その黒い目で鋭く睨みつける。飛び掛かる寸前だった。
「ふふふ・・・アゲハさん、あなた勘違いしてるわ」
ノエルの表情にやはり変化はなかった。今アゲハに飛びかかられたら、ノエルは一瞬にして殺されてしまうだろう。それが分からないはずがない。だがまるで恐れが見えなかった。それどころか余裕さえ見える微笑みに、アゲハは眉を潜めた。
「勘違い、だって?」
「ええ、だってアゲハさん・・・いいえ、あなた方全員ね、二つ勘違いしているわ」
自分に目を向けるレイジェスの戦士達に顔を向けて、ノエルは細く長い指先を二本立てた。
「・・・どういう事だ?」
話しの続きを促すように、アゲハがより強い視線をぶつける。
「ふふふ・・・一つはね、私は無力じゃないわ。あなた達は私の蔦が封じられていると思っている。でもね・・・・・甘く見ないで!」
それまでニコニコ微笑みながら、優しい口調で話していたノエルだが、突然低い声で威圧するように言葉を発した。
「なっ!?」
突然のノエルの変わりように、アゲハが目を開く。
そしてノエルの紫色の瞳が鋭く光ると、ノエルの体から膨大な魔力が溢れだした!
「私の蔦を抑えてた人、なかなか頑張ったわ。でもここまでよ!」
強い地鳴りとともに、無数の蔦が地面を突き破って飛び出してきた!
「なっ、こ、これは!?」
「まだ一時間も経っていないはず!ニーディアは・・・まさか!」
アゲハもレイチェルも、誰もが動揺を隠せなかった。
ニーディアは全身全霊で蔦を抑え込んでいた。だが一時間も持たずに蔦が出現したのだ。これがどういう事を意味しているのか・・・・・
その答えは蔦の術者であるノエルが口にした。
「撥ね返したわ。もう私の蔦は抑えられない。これがあなた達の一つ目の勘違い。そしてもう一つだけど・・・あなた達、本当にあの程度でハビエルを倒したと思ってるの?」
そう言ってノエルが微笑むと、ハビエルを焼く灼炎竜が凍り付いた。
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