1,194 / 1,253
1183 分が悪いのは
しおりを挟む
「いやいや、口を挟むのもなって思って黙ってたけどよ、あれで大丈夫かよ?ラクッチの話し分かってんのか?」
レイチェルがカルロス達から離れると、それまでずっと黙って事の成り行きを見ていたジャレットが、となりを歩きながら口を開いた。
敵は蔦という罠を張って待ち構えている。それ以外にもどんな策を用意しているか分からない。
そんな中で、ラクエルの知っている情報がどれだけ重要かを認識しているからこそ、ジャレットもカルロスの方針が理解できないのだ。
「ん?えっと・・・ラクッチ?ねぇそこの冬なのに日焼けしててやたら歯の白い人、ラクッチってなに?」
聞きなれない単語が耳に届き、一歩後ろを歩いていたラクエルが首を傾げ、発言元のジャレットに聞き返す。
「ん、ああ、ラクッチはラクッチじゃん?キミの名前ラクエルってんでしょ?だからラクッチ。あ、もしかして気に入らない?じゃあラクタンとか・・・ラーにゃんとか?」
ラクッチ。それが自分のアダ名だと分かり、ラクエルはすぐには反応できなかった。
ジャレットの話しを理解するまで一瞬の間を置いて、そして叫んだ。
「・・・はぁぁぁぁぁ!?なにそれ!?あんた初対面で何いきなりアダ名つけてんの!?超意味わかんないんですけど!」
「え?良いと思ったんだけど、ラクッチは気にいらねぇの?じゃあ第二候補のラクタンか、第三候補のラーにゃん、どっちか選んでくれるか?でないと俺もなんて呼べばいいか分からねぇし」
「はぁぁぁぁぁ!?あんた頭おかしくない!?名前で呼べばいいじゃん!ラクエルって普通にさ!てか馴れ馴れしくない?あんた初対面の距離感絶対おかしいから!」
二人のやりとりを傍で聞いていたリリアは、目をパチパチさせながら何か言いたげにレイチェルに顔を向けた。レイチェルもリリアの視線に気づくと、苦笑いをしながら小さく首を振ってリリアに顔を向けた。
「うん、あなたが何を聞きたいかは分かる。彼はジャレットと言うんだが、うちの店の従業員全員にアダ名をつけてるんだ。どうも仲良くなる近道はアダ名だと考えるふしがあるようなんだ。ラクエルの事は私との会話を聞いて、仲間だと判断したんだろう。こうなるとアダ名を認めるまでジャレットは止まらないから、すまないが生暖かい目で見てやってくれ」
呆れ半分で肩をすくめるレイチェルに、リリアはなんだかおかしくなってクスリと笑った。
「フフフ、そうなんですか、失礼かもしれませんけど個性的な方なんですね。分かりました。ラクエルさんはちょっと困ってますけど、見守りましょうか」
そしてそんな二人を見ていたリリアの娘エマも、母親が笑った理由が気になったようで会話に入ってきた。
「ママ、どうしたの?なんで笑ってるの?お姉ちゃんとなんのお話ししてるの?」
「うん、エマあのね・・・」
リリアは何で自分とレイチェルが笑い合っていたのかを話した。
まだ6歳のエマにはよく理解できなかったが、それでも母親が笑っていると子供は嬉しいものである。
エマも自然と笑顔になって、三人の間にはいつの間にか緊張感が無くなっていた。
ジャレットのこだわりが、レイチェルとリリア達との間の空気を和らげた事を、ジャレット本人は知らない。
そして言い合っていたジャレットとラクエルだが、話しの通じないジャレットにラクエルが折れて決着がついた。
アダ名は三つの候補の中で、ラクエルが一番マシだと思えたラクッチに決まった。
レイチェル達は軍の最後尾まで戻ると、レイジェスのメンバーを全員集めて、まずラクエル達六人を紹介した。ロンズデールでの戦いはレイジェスの他のメンバーも知っているし、レイチェルと一緒にロンズデールに行ったアラタはラクエル達の顔も知っていた。そのためあまり騒がれる事もなく、ラクエル達は好意的に受け入れてもらう事ができた。
そしてレイチェルは、カルロスとの一連の出来事を話した。
「んだよそれ、思慮が足りないんじゃね?頭で考えねぇで感情で行動してっとだなぁ、足元をすくわれんぞ。もっと物事を論理的に考えてだなぁ、広い視野をもって・・・ぐはっ!」
しかめっ面をして話すリカルドの胸を、ユーリがドンと叩いて黙らせる。
「リカルド、無理して難しい言葉使わないでいいから。でも言いたい事は分かる。アタシもちょっとイラっとした」
唇を結び、眉根を寄せて、ユーリは不快さをあらわにする。無理のない事だった。
カルロスの言い分は、レイジェスの存在さえ否定するようなものなのだから。
「まぁまぁ、リカルドもユーリも抑えて抑えて。で、どうなのレイチェル、その連中で村は解放できそうなの?」
憤るリカルドとユーリをなだめたのはケイトだった。
二人の肩に手を置きながらレイチェルに顔を向けて、軍の勝算を問いかける。
レイチェルは腕を組むと、先ほど見た四人を思い起こした。
「・・・そうだな、リーダー各の男は底が見えなかった。相手が帝国の幹部クラスだとしても、決して見劣りはしないと思う」
去り際に言われた言葉は忘れはしない。
部隊のリーダー、エフゲニー・ラゴフ。
短く刈り上げた金髪、知的な雰囲気さえ漂う青い瞳、第一印象は静かで落ち着いた男だった。
だがその紳士的な仮面の下には、血の気の多い危険な本性が隠されていた。
「他の三人は魔法使いだから、体力型の私には正確には力を測れないが、雰囲気や佇まいを見ればかなりの力を持っている事は想像できる。彼らが選んだ編成隊も、やはり力のありそうな者が揃っていた。あのメンバーなら、未知の相手でも勝算は十分あると思う」
カルロスの前では否定的な言葉も口にしたが、レイチェルも認めるところは認めていた。
実力的には勝算は十分にある。それならば、なぜレイチェルは彼らが村を奪還できたら、軍の支配下になるという条件を受けたのか?
「なぁレイチェル、俺達はここで待ってていいのか?」
まさに全員が気になっていた事を聞いたのは、アラタだった。
自分達のリーダーであるレイチェルの事は信じている。だがそのレイチェルが彼らの力を認めているのだ。ならばこのまま彼らが事を成せば、レイジェスは軍の指揮下に入らなければならなくなる。
組織としては違えど戦う敵は同じなのだから、それはそれで受け入れる事はできないわけではない。
だが気持ちの面であまり良い気がしない事もまた事実である。
「・・・ああ、言いたい事は分かる。私としては目的を果たせるのなら、軍の指揮下に入る事は我慢できないというわけでもないんだ。だが、個人的な感情を抜きにしても、そう簡単に村は奪還できないだろう。確かに勝算はある、だが分が悪いのは軍の方だと私は思っている」
「そうなのか?じゃあ、いいのかよ、あのまま行かせて」
レイチェルの言葉に驚き、アラタは軍隊の前方、その更に先に目を向けた。
およそ数百メートル程先に、小さく見える家屋の集まりはセドコン村である。
そしてついさっき、軍が向かわせた奪還部隊が潜入したところであった。
レイチェルも視線の先にセドコン村を映し、複雑な思いをにじませて答えた。
「・・・本当は共闘できれば一番いいのだが、こればかりはどうしようもない。彼らが成功する事を祈ろう」
レイチェルがカルロス達から離れると、それまでずっと黙って事の成り行きを見ていたジャレットが、となりを歩きながら口を開いた。
敵は蔦という罠を張って待ち構えている。それ以外にもどんな策を用意しているか分からない。
そんな中で、ラクエルの知っている情報がどれだけ重要かを認識しているからこそ、ジャレットもカルロスの方針が理解できないのだ。
「ん?えっと・・・ラクッチ?ねぇそこの冬なのに日焼けしててやたら歯の白い人、ラクッチってなに?」
聞きなれない単語が耳に届き、一歩後ろを歩いていたラクエルが首を傾げ、発言元のジャレットに聞き返す。
「ん、ああ、ラクッチはラクッチじゃん?キミの名前ラクエルってんでしょ?だからラクッチ。あ、もしかして気に入らない?じゃあラクタンとか・・・ラーにゃんとか?」
ラクッチ。それが自分のアダ名だと分かり、ラクエルはすぐには反応できなかった。
ジャレットの話しを理解するまで一瞬の間を置いて、そして叫んだ。
「・・・はぁぁぁぁぁ!?なにそれ!?あんた初対面で何いきなりアダ名つけてんの!?超意味わかんないんですけど!」
「え?良いと思ったんだけど、ラクッチは気にいらねぇの?じゃあ第二候補のラクタンか、第三候補のラーにゃん、どっちか選んでくれるか?でないと俺もなんて呼べばいいか分からねぇし」
「はぁぁぁぁぁ!?あんた頭おかしくない!?名前で呼べばいいじゃん!ラクエルって普通にさ!てか馴れ馴れしくない?あんた初対面の距離感絶対おかしいから!」
二人のやりとりを傍で聞いていたリリアは、目をパチパチさせながら何か言いたげにレイチェルに顔を向けた。レイチェルもリリアの視線に気づくと、苦笑いをしながら小さく首を振ってリリアに顔を向けた。
「うん、あなたが何を聞きたいかは分かる。彼はジャレットと言うんだが、うちの店の従業員全員にアダ名をつけてるんだ。どうも仲良くなる近道はアダ名だと考えるふしがあるようなんだ。ラクエルの事は私との会話を聞いて、仲間だと判断したんだろう。こうなるとアダ名を認めるまでジャレットは止まらないから、すまないが生暖かい目で見てやってくれ」
呆れ半分で肩をすくめるレイチェルに、リリアはなんだかおかしくなってクスリと笑った。
「フフフ、そうなんですか、失礼かもしれませんけど個性的な方なんですね。分かりました。ラクエルさんはちょっと困ってますけど、見守りましょうか」
そしてそんな二人を見ていたリリアの娘エマも、母親が笑った理由が気になったようで会話に入ってきた。
「ママ、どうしたの?なんで笑ってるの?お姉ちゃんとなんのお話ししてるの?」
「うん、エマあのね・・・」
リリアは何で自分とレイチェルが笑い合っていたのかを話した。
まだ6歳のエマにはよく理解できなかったが、それでも母親が笑っていると子供は嬉しいものである。
エマも自然と笑顔になって、三人の間にはいつの間にか緊張感が無くなっていた。
ジャレットのこだわりが、レイチェルとリリア達との間の空気を和らげた事を、ジャレット本人は知らない。
そして言い合っていたジャレットとラクエルだが、話しの通じないジャレットにラクエルが折れて決着がついた。
アダ名は三つの候補の中で、ラクエルが一番マシだと思えたラクッチに決まった。
レイチェル達は軍の最後尾まで戻ると、レイジェスのメンバーを全員集めて、まずラクエル達六人を紹介した。ロンズデールでの戦いはレイジェスの他のメンバーも知っているし、レイチェルと一緒にロンズデールに行ったアラタはラクエル達の顔も知っていた。そのためあまり騒がれる事もなく、ラクエル達は好意的に受け入れてもらう事ができた。
そしてレイチェルは、カルロスとの一連の出来事を話した。
「んだよそれ、思慮が足りないんじゃね?頭で考えねぇで感情で行動してっとだなぁ、足元をすくわれんぞ。もっと物事を論理的に考えてだなぁ、広い視野をもって・・・ぐはっ!」
しかめっ面をして話すリカルドの胸を、ユーリがドンと叩いて黙らせる。
「リカルド、無理して難しい言葉使わないでいいから。でも言いたい事は分かる。アタシもちょっとイラっとした」
唇を結び、眉根を寄せて、ユーリは不快さをあらわにする。無理のない事だった。
カルロスの言い分は、レイジェスの存在さえ否定するようなものなのだから。
「まぁまぁ、リカルドもユーリも抑えて抑えて。で、どうなのレイチェル、その連中で村は解放できそうなの?」
憤るリカルドとユーリをなだめたのはケイトだった。
二人の肩に手を置きながらレイチェルに顔を向けて、軍の勝算を問いかける。
レイチェルは腕を組むと、先ほど見た四人を思い起こした。
「・・・そうだな、リーダー各の男は底が見えなかった。相手が帝国の幹部クラスだとしても、決して見劣りはしないと思う」
去り際に言われた言葉は忘れはしない。
部隊のリーダー、エフゲニー・ラゴフ。
短く刈り上げた金髪、知的な雰囲気さえ漂う青い瞳、第一印象は静かで落ち着いた男だった。
だがその紳士的な仮面の下には、血の気の多い危険な本性が隠されていた。
「他の三人は魔法使いだから、体力型の私には正確には力を測れないが、雰囲気や佇まいを見ればかなりの力を持っている事は想像できる。彼らが選んだ編成隊も、やはり力のありそうな者が揃っていた。あのメンバーなら、未知の相手でも勝算は十分あると思う」
カルロスの前では否定的な言葉も口にしたが、レイチェルも認めるところは認めていた。
実力的には勝算は十分にある。それならば、なぜレイチェルは彼らが村を奪還できたら、軍の支配下になるという条件を受けたのか?
「なぁレイチェル、俺達はここで待ってていいのか?」
まさに全員が気になっていた事を聞いたのは、アラタだった。
自分達のリーダーであるレイチェルの事は信じている。だがそのレイチェルが彼らの力を認めているのだ。ならばこのまま彼らが事を成せば、レイジェスは軍の指揮下に入らなければならなくなる。
組織としては違えど戦う敵は同じなのだから、それはそれで受け入れる事はできないわけではない。
だが気持ちの面であまり良い気がしない事もまた事実である。
「・・・ああ、言いたい事は分かる。私としては目的を果たせるのなら、軍の指揮下に入る事は我慢できないというわけでもないんだ。だが、個人的な感情を抜きにしても、そう簡単に村は奪還できないだろう。確かに勝算はある、だが分が悪いのは軍の方だと私は思っている」
「そうなのか?じゃあ、いいのかよ、あのまま行かせて」
レイチェルの言葉に驚き、アラタは軍隊の前方、その更に先に目を向けた。
およそ数百メートル程先に、小さく見える家屋の集まりはセドコン村である。
そしてついさっき、軍が向かわせた奪還部隊が潜入したところであった。
レイチェルも視線の先にセドコン村を映し、複雑な思いをにじませて答えた。
「・・・本当は共闘できれば一番いいのだが、こればかりはどうしようもない。彼らが成功する事を祈ろう」
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
【完結】父が再婚。義母には連れ子がいて一つ下の妹になるそうですが……ちょうだい癖のある義妹に寮生活は無理なのでは?
つくも茄子
ファンタジー
父が再婚をしました。お相手は男爵夫人。
平民の我が家でいいのですか?
疑問に思うものの、よくよく聞けば、相手も再婚で、娘が一人いるとのこと。
義妹はそれは美しい少女でした。義母に似たのでしょう。父も実娘をそっちのけで義妹にメロメロです。ですが、この新しい義妹には悪癖があるようで、人の物を欲しがるのです。「お義姉様、ちょうだい!」が口癖。あまりに煩いので快く渡しています。何故かって?もうすぐ、学園での寮生活に入るからです。少しの間だけ我慢すれば済むこと。
学園では煩い家族がいない分、のびのびと過ごせていたのですが、義妹が入学してきました。
必ずしも入学しなければならない、というわけではありません。
勉強嫌いの義妹。
この学園は成績順だということを知らないのでは?思った通り、最下位クラスにいってしまった義妹。
両親に駄々をこねているようです。
私のところにも手紙を送ってくるのですから、相当です。
しかも、寮やクラスで揉め事を起こしては顰蹙を買っています。入学早々に学園中の女子を敵にまわしたのです!やりたい放題の義妹に、とうとう、ある処置を施され・・・。
なろう、カクヨム、にも公開中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる