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「ねぇねぇキミ達ぃ~、俺とコイツ、付き合うんならどっち?」
軽い調子で背中に声をかけられた二人の女性は、立ち止まって振り返った。
185cmはある長身、すらりと伸びた長い脚、白く滑らかな肌と整えられた眉に長いまつ毛、目元にはライトブラウンのアイラインが引かれており、すっきりしているが目に力のある印象だ。
フワリとした柔らかそうな茶色の髪は耳が隠れるくらいの長さで、中性的な顔立ちをした男だった。
「あ・・・えっと、私達・・・ですか?」
二人の女性のうち、金髪でセミロングの女性が戸惑いがちに確認をした。
ここはクインズベリーにある村の一つである。
人口も500人足らずと大きくもない村であるがゆえに、村民の顔はだいたい見知ったものだった。
だからこそ、他所から来た人間はすぐに分かるのだ。
村人全員の顔を覚えているわけではないが、それでもこんなにオシャレで都会的な男はこの村にはいない。
明らかに他所から来た人間だ。
旅人が宿を求めて来る事はあるが、この男は明らかに旅人という雰囲気ではない。
ではいったい何が目的でこの村に来たのだ?
そんな女性の警戒心を知ってか知らずか、長身の男はニッコリとさわやかな笑みを浮かべた。
「そうそう、キミ達だよぉ~。でさ、俺とコイツなんだけど、付き合うんならどっちがいい?ま、アンケート?みたいな?」
そう言って右手の親指をクイっと後ろに向けると、もう一人の男が溜息をつきながら前に出て来た。
「はぁ~、おいラモン、お前そういうのやめろっていつも言ってるだろ?キミ達ごめんね。いきなりでビックリしたよね?俺達怪しい者じゃないから、ちょっと用事があってここに寄っただけなんだ」
後ろから出てきて、女性達にすまなそうに謝るのは、長身の男とは反対に筋肉質の男だった。
身長は175㎝くらいだろう。短く刈り上げた赤茶色の髪、顎には短く切りそろえられた髭があり、武骨な男らしさを醸し出している。だが丸みのある目のせいか、顔立ちにどこか愛嬌があり、女性達も知らず知らずのうちに警戒心を緩めていた。
「おいおい、何言ってんだよイサック、俺は可愛い女の子にアンケートをお願いしただけで、驚かすつもりなんてないんだぜ?キミ達も分かってくれるよね?」
長身の男ラモンは、筋肉質の男イサックをチラリと睨むと、女性二人に向き直って困ったような笑い顔を見せた。
「え、えっと、ちょっと驚きましたけど、はい、大丈夫です」
金髪セミロングの女性はまだ少し戸惑いを見せてはいるが、だいぶ表情の硬さはとれた。
付き合うならどっち?こんな訳も分からない事をいきなり聞かれて驚いたが、話してみると害は無さそうだと思えた。
「あはは、アンケートってさっきの質問?付き合うんならどっちって話しだよね?」
もう一人の桃色の髪の女性が、笑って口を挟んで来た。
元より警戒心が薄いのか軽い性格なのか、目の前の男二人を交互に指差し、どちらかを選ぶ素振りを見せる。
「そうそう!もちろん俺だよね?こんな筋肉ばっかのむさくるしい男より、俺の方がいいでしょ?」
長身の男ラモンは、イサックを指差しながら軽薄な笑みを浮かべ、桃色の髪の女性にウインクをして見せる。
イサックは呆れているのか特に反論もせず、大きな溜息をつくと腕を組んで空を眺めた。
「ん~、あたしはねぇ、どっちかって言うと・・・」
桃色の髪の女性が二人を見比べていると、もう一人の金髪セミロングの女性が袖を引っ張り、小声で呼びかけた。
「ね、ねぇ、リズ、もしかして選ぶの?やめた方がいいんじゃない?」
「え?別にいいじゃん?アンケートなんでしょ?本当に付き合うわけじゃないし。シェリーもどっちか選んだら?」
「で、でも、よく知らない人だよ?」
まったく警戒心の無い桃色の髪の女性リズに、金髪セミロングの女性シェリーは嫌な予感がして説得をするが、リズは大丈夫だと笑って聞き流した。
そして・・・・・
「あたしはこっち、髪の短い人の方がタイプだなぁ」
桃色の髪の女性リズが選んだのは、筋肉質の男イサックだった。
ニっと歯を見せて笑い、イサックを指差すリズ。
イサックはまさか自分が選ばれるとは思わず、きょとんとしながら自分の顔を指差した。
「え、俺?」
「うん、お兄さんの方が男らしくて好き」
リズとイサックが目を合わせて話していると、選ばれなかったラモンがゆっくり口を開いた。
「・・・あのさ・・なんで、俺じゃないの?」
俯いているので前髪が垂れて表情は見えない。
そして声は低く、落ち込んでいるのか暗い話し方だった。
一転して雰囲気が変わったラモンだが、リズはそんな事を気にも留めない。
聞かれた事に遠慮無しで答える。
「ん~、あたしって、綺麗な男より男らしい男のが好きなんだよねー。あなたはどっちかって言うと女みたいな雰囲気でしょ?だから付き合うならこっちのお兄さん!」
そう宣言して、リズがイサックにぐいっと身を寄せると、イサックもまんざらでもないのか、照れたように笑ってポリポリと頬をかいた。
その次の瞬間だった。パーンと乾いた音が響き、リズはその場に倒れ込んだ・・・・・
あまりに予想外の事で、すぐには何が起きたのか理解できない。
だが一瞬遅れてやってきたジンジンとする頬の痛みに、自分が頬をぶたれたのだと気づいた。
「ふざけてんじゃぁねぇぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーッツ!
頭の上からぶつけられた怒鳴り声に顔を上げると、怒りで目を充血させ、ギリギリと歯を食いしばり、額に青筋を浮かべたラモンがリズを見下ろしていた。
さっきまでのさわやかなは笑顔は消え失せていた。
その変わりに見えたのは、強烈な憎しみに満ちた憤怒の顔である。いかに楽観的なリズでも、この状況がいかに危険かは一瞬で理解した。
血の気が引くというのは、こういう時に使う言葉なのだろう。
恐怖で動く事ができないリズに対して、ラモンは血走った目で握り締めた拳を振り上げた!
「・・・そこまでだラモン、もう時間だろ?行くぞ」
リズの頭に振り下ろされそうになったラモンの拳を、掴んで止めたのはイサックだった。
「・・・邪魔すんじゃねぇぞイサック!てめぇから先にやってやんぞ!」
殺意のこもった目で見降ろすようにイサックを睨みつけるが、イサックも一歩も引かずにラモンの視線を受け止める。
「そんな時間あんのか?ハビエルが時間にうるさいの忘れてないよな?・・・もう一度言う。時間だから行くぞ、ラモン」
およそ一分足らず二人は睨み合う。そして視線を最初に外したのはラモンだった。
舌を打ち唾を吐き捨てると、乱暴に地面を蹴りつけて振り向きもせずに歩き出した。
「はぁ~、面倒くさっ・・・これだからラモンと一緒は嫌なんだよ」
イサックは嫌悪感を滲ませた言葉を呟くと、いまだに立てずにへたりこんでいるリズには目もくれず、ラモンから少しの距離をとって歩き出した。
残された二人の女性は、あまりに衝撃的な出来事に一言も口を利く事ができず、ただ去っていく二人の男の背中を見ていた。
軽い調子で背中に声をかけられた二人の女性は、立ち止まって振り返った。
185cmはある長身、すらりと伸びた長い脚、白く滑らかな肌と整えられた眉に長いまつ毛、目元にはライトブラウンのアイラインが引かれており、すっきりしているが目に力のある印象だ。
フワリとした柔らかそうな茶色の髪は耳が隠れるくらいの長さで、中性的な顔立ちをした男だった。
「あ・・・えっと、私達・・・ですか?」
二人の女性のうち、金髪でセミロングの女性が戸惑いがちに確認をした。
ここはクインズベリーにある村の一つである。
人口も500人足らずと大きくもない村であるがゆえに、村民の顔はだいたい見知ったものだった。
だからこそ、他所から来た人間はすぐに分かるのだ。
村人全員の顔を覚えているわけではないが、それでもこんなにオシャレで都会的な男はこの村にはいない。
明らかに他所から来た人間だ。
旅人が宿を求めて来る事はあるが、この男は明らかに旅人という雰囲気ではない。
ではいったい何が目的でこの村に来たのだ?
そんな女性の警戒心を知ってか知らずか、長身の男はニッコリとさわやかな笑みを浮かべた。
「そうそう、キミ達だよぉ~。でさ、俺とコイツなんだけど、付き合うんならどっちがいい?ま、アンケート?みたいな?」
そう言って右手の親指をクイっと後ろに向けると、もう一人の男が溜息をつきながら前に出て来た。
「はぁ~、おいラモン、お前そういうのやめろっていつも言ってるだろ?キミ達ごめんね。いきなりでビックリしたよね?俺達怪しい者じゃないから、ちょっと用事があってここに寄っただけなんだ」
後ろから出てきて、女性達にすまなそうに謝るのは、長身の男とは反対に筋肉質の男だった。
身長は175㎝くらいだろう。短く刈り上げた赤茶色の髪、顎には短く切りそろえられた髭があり、武骨な男らしさを醸し出している。だが丸みのある目のせいか、顔立ちにどこか愛嬌があり、女性達も知らず知らずのうちに警戒心を緩めていた。
「おいおい、何言ってんだよイサック、俺は可愛い女の子にアンケートをお願いしただけで、驚かすつもりなんてないんだぜ?キミ達も分かってくれるよね?」
長身の男ラモンは、筋肉質の男イサックをチラリと睨むと、女性二人に向き直って困ったような笑い顔を見せた。
「え、えっと、ちょっと驚きましたけど、はい、大丈夫です」
金髪セミロングの女性はまだ少し戸惑いを見せてはいるが、だいぶ表情の硬さはとれた。
付き合うならどっち?こんな訳も分からない事をいきなり聞かれて驚いたが、話してみると害は無さそうだと思えた。
「あはは、アンケートってさっきの質問?付き合うんならどっちって話しだよね?」
もう一人の桃色の髪の女性が、笑って口を挟んで来た。
元より警戒心が薄いのか軽い性格なのか、目の前の男二人を交互に指差し、どちらかを選ぶ素振りを見せる。
「そうそう!もちろん俺だよね?こんな筋肉ばっかのむさくるしい男より、俺の方がいいでしょ?」
長身の男ラモンは、イサックを指差しながら軽薄な笑みを浮かべ、桃色の髪の女性にウインクをして見せる。
イサックは呆れているのか特に反論もせず、大きな溜息をつくと腕を組んで空を眺めた。
「ん~、あたしはねぇ、どっちかって言うと・・・」
桃色の髪の女性が二人を見比べていると、もう一人の金髪セミロングの女性が袖を引っ張り、小声で呼びかけた。
「ね、ねぇ、リズ、もしかして選ぶの?やめた方がいいんじゃない?」
「え?別にいいじゃん?アンケートなんでしょ?本当に付き合うわけじゃないし。シェリーもどっちか選んだら?」
「で、でも、よく知らない人だよ?」
まったく警戒心の無い桃色の髪の女性リズに、金髪セミロングの女性シェリーは嫌な予感がして説得をするが、リズは大丈夫だと笑って聞き流した。
そして・・・・・
「あたしはこっち、髪の短い人の方がタイプだなぁ」
桃色の髪の女性リズが選んだのは、筋肉質の男イサックだった。
ニっと歯を見せて笑い、イサックを指差すリズ。
イサックはまさか自分が選ばれるとは思わず、きょとんとしながら自分の顔を指差した。
「え、俺?」
「うん、お兄さんの方が男らしくて好き」
リズとイサックが目を合わせて話していると、選ばれなかったラモンがゆっくり口を開いた。
「・・・あのさ・・なんで、俺じゃないの?」
俯いているので前髪が垂れて表情は見えない。
そして声は低く、落ち込んでいるのか暗い話し方だった。
一転して雰囲気が変わったラモンだが、リズはそんな事を気にも留めない。
聞かれた事に遠慮無しで答える。
「ん~、あたしって、綺麗な男より男らしい男のが好きなんだよねー。あなたはどっちかって言うと女みたいな雰囲気でしょ?だから付き合うならこっちのお兄さん!」
そう宣言して、リズがイサックにぐいっと身を寄せると、イサックもまんざらでもないのか、照れたように笑ってポリポリと頬をかいた。
その次の瞬間だった。パーンと乾いた音が響き、リズはその場に倒れ込んだ・・・・・
あまりに予想外の事で、すぐには何が起きたのか理解できない。
だが一瞬遅れてやってきたジンジンとする頬の痛みに、自分が頬をぶたれたのだと気づいた。
「ふざけてんじゃぁねぇぞぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーッツ!
頭の上からぶつけられた怒鳴り声に顔を上げると、怒りで目を充血させ、ギリギリと歯を食いしばり、額に青筋を浮かべたラモンがリズを見下ろしていた。
さっきまでのさわやかなは笑顔は消え失せていた。
その変わりに見えたのは、強烈な憎しみに満ちた憤怒の顔である。いかに楽観的なリズでも、この状況がいかに危険かは一瞬で理解した。
血の気が引くというのは、こういう時に使う言葉なのだろう。
恐怖で動く事ができないリズに対して、ラモンは血走った目で握り締めた拳を振り上げた!
「・・・そこまでだラモン、もう時間だろ?行くぞ」
リズの頭に振り下ろされそうになったラモンの拳を、掴んで止めたのはイサックだった。
「・・・邪魔すんじゃねぇぞイサック!てめぇから先にやってやんぞ!」
殺意のこもった目で見降ろすようにイサックを睨みつけるが、イサックも一歩も引かずにラモンの視線を受け止める。
「そんな時間あんのか?ハビエルが時間にうるさいの忘れてないよな?・・・もう一度言う。時間だから行くぞ、ラモン」
およそ一分足らず二人は睨み合う。そして視線を最初に外したのはラモンだった。
舌を打ち唾を吐き捨てると、乱暴に地面を蹴りつけて振り向きもせずに歩き出した。
「はぁ~、面倒くさっ・・・これだからラモンと一緒は嫌なんだよ」
イサックは嫌悪感を滲ませた言葉を呟くと、いまだに立てずにへたりこんでいるリズには目もくれず、ラモンから少しの距離をとって歩き出した。
残された二人の女性は、あまりに衝撃的な出来事に一言も口を利く事ができず、ただ去っていく二人の男の背中を見ていた。
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