1,054 / 1,253
1043 正面から決着を
しおりを挟む
「こ、こいつ、いったいなんだ?どんどん速くなっている・・・」
バドゥ・バックの心に、小さくない焦燥感が沸き出て来た。
この世界に闇が存在する限り、バドゥ・バックの使う力に底は無い。
無限の供給源となる闇をその身に宿しているバドゥ・バックにとって、持久戦は望むべきところだった。
いかに身体能力が優れていても、体力というものはいずれ底を尽く。その時こそ黒い煙弾によって、このゴールド騎士を仕留める事ができるのだ。
だからこそバドゥ・バックは、万に一つも自分の懐に入り込めないように、厚過ぎるくらいに黒い煙の弾幕を張っていたのだ。
だがここに来て、レイマートがどんどん加速していった。
体力型ではないバドゥ・バックでは、眼で追う事さえ難しい速さになっていった。
無限の闇にものを言わせて、一瞬たりとも止める事なく黒い煙弾を撃ち続けた。
レイマートを完全に捉える事はできなかったが、それでもノータイムで撃てるという利点が、レイマートとの身体能力の差を埋めていた。
だがバドゥ・バックが気付かないうちに、レイマートのスピードは少しづつ上がっていった。
「へっ、どうした?間隔が空いてきたぞ?」
レイマートが加速する度に、向かって来る黒い煙弾との距離が開いてくる。
その距離はレイマートに、余裕という形になって表れてきた。
そして煙弾を撃つために向ける腕さえ、レイマートのスピードに追いつかなくなってきた時、バドゥ・バックは気が付いた。
「くっ、まさか、私をハメたのか!?・・・こ、コケにしおってぇぇぇぇぇッツ!」
このまま長期戦の構えで臨んでいれば、バドゥ・バックの勝機は十分にあった。
だが熱くなりやすい気性が、勝負の際で判断を誤らせた。
自分への道を閉ざすように撃っていた黒い煙弾。壁の如き厚い弾幕に侵入できる隙間は無かった。
だが激情した事で力の配分に狂いが生じた。
レイマートを狙いながら、自分を護る弾幕を作っていたが、怒りの対象であるレイマートに大半の力を向けて撃ってしまったのだ。
その結果、自分の身を護っていた弾幕に穴ができる。
それはごく僅かな穴だった。力の配分を誤ったとはいえ、バドゥ・バックは常に撃ち続けているのだ。穴ができたとしても、それをカバーできるだけの弾幕はすぐに張り巡らされる。
致命的なミスではない。
そう致命的と呼ぶほどではないのだ。ただし、それは敵が並の相手だった場合である。
煙玉一発分の穴さえあれば突破できる。
そう言ってのけたレイマートを相手に、これは取り返しがつかないミスだった。
なぜならバドゥ・バックが戦っている相手は、ゴールド騎士レイマート・ハイランド。
騎士の頂点と言われるゴールド騎士を相手に、冷静でいられなかった事は、大き過ぎる代償を払う事になった。
「そこだ」
何発もの黒い煙弾が差し迫ってくる中、レイマートの青い目は、バドゥ・バックまでの道筋を見抜いた。
腰を深く落とすと、頭を煙弾がかすめて行く。
低い姿勢のまま地面を強く蹴り、左側の煙弾が薄い場所へと飛び込む!
「くっ!き、貴様!」
迷いない動きで自分に向かってくるレイマートに、バドゥ・バックは慌てて黒い煙弾を撃つ。
だがすでに崩れ始めている弾幕の層を、作り直す事はできなかった。
「ぐ、ぬおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーー!」
持てる力を振り絞り煙弾を撃ち続けるバドゥ・バック。
だが青い髪のゴールド騎士には、一発分の穴・・・それだけあれば十分だった。
「・・・とったぞ」
向かってくる全ての煙弾を躱し、レイマートはバドゥ・バックの背後を取った。
「ッ・・・!?」
動きが全く見えなかった。
懐に入られたと思った瞬間には、もうレイマートの姿はそこには無く、背後を取られていた。
これまでは体が付いていかなくても、目で追う事はできていた。
だが今この時、バドゥ・バックはレイマートを完全に見失ったのだ。
背中に浴びせられる冷たく静かな声に、バドゥ・バックは微動だにする事が出来なかった。
一言も発する事ができず、ただ背中に突き刺さるような殺気を、黙って受け続けるしかなかった。
皮肉な事に蛇使いのバドゥ・バックが、まさに蛇に睨まれた蛙の状態に陥ったのだ。
「ユ、ユーン!やれ!こいつを食ってしまえッ!」
追い詰められたバドゥ・バックは、傍らに立つ白い大蛇ユーンに命令を下した。
自分一人では、レイマートに勝てない事は理解した。
だが自分には88匹の大蛇が付いている。そしてこの白い大蛇ユーンは、サローンと同じく特別な蛇だった。
ユーンを仕掛ければ、この窮地を脱する事ができる!
だが・・・・・
「・・・おい、どうしたよ?可愛い息子は反抗期か?」
「ユ、ユーン!?どうした!?私はやれと言っているんだぞ?早くこいつを食え!潰せ!殺すんだ!」
蛇使いバドゥ・バックの命令は絶対である。
これまで一匹たりとも例外なく従っていた。
だが今、なぜだか分からないが白い大蛇ユーンは、ピクリとも動かずその赤い目でジッと己の主人を見つめていた。
「ユーン!どうした!?なぜ動かない!?なぜ私の命令をきかないんだ!?な、ぜ・・・!?」
バドゥ・バックは驚愕した。
なぜなら見上げる白い大蛇ユーンが、血のように真っ赤な舌をチロチロと出しながら、ニタリと笑ったからだ。
「・・・ユ、ユー・・・ン?」
なんだ?
いったいなぜユーンは、そんな目で自分を見下ろして嗤っているんだ?
「ユーン・・・わ、私は・・・・・」
「おい、いつまで俺に背中向けてるつもりだ?このままぶっ殺してもいいんだぞ?」
突然自分の言う事をきかなくなったユーン。
訳が分からず一歩近づこうとしたが、背後からレイマートの声が届き足を止めた。
「俺がなんでこのままてめぇを殺さねぇか分かるか?てめぇのようなプライドだけは高いクソ野郎は、正面からキッチリ倒さねぇと負けを認めねぇからだ。オラ、決着つけようぜ。こいよ」
レイマートの指摘は当たっていた。
蛇使いバドゥ・バックは、帝国に七つある師団長の席を得る事はできなかった。だが蛇と意思の疎通ができる特異な能力を買われ、師団長にも意見ができる独立した地位を得ていた。
自分の力が認められて特別な地位を得た事が、バドゥ・バックを過剰なまでの自信家とさせてしまっていた。
「・・・ぐっ、ウォォォォォォォォーーーーーーーッツ!」
バドゥ・バックは叫んだ。
接近戦では勝てない。だからこそ距離を取って戦っていたのだ。
追い詰められて、大蛇ユーンにも攻撃をさせようとしたが、なぜか命令に従わない。
もう、こうなってしまってはやるしかない。
闇の瘴気を漲らせた右手を握り締めて、後ろを振り返る!
最後にバドゥ・バックが選んだのは闇の拳だった。
破れかぶれと言うしかないだろうが、ここからの逆転は他に手がなかった。
闇の拳で頭を叩き潰す!シンプルにそれだけでいいのだ!
これが入れば自分の勝、ち・・・だ・・・・・
それは鋭い獅子の前足になぞらえて、こう呼ばれていた。
「レオンクロー」
バドゥ・バックの闇の拳が、レイマートの髪にほんの僅かに触れたその次の瞬間。
光り輝く闘気を漲らせたレイマートの右手が、バドゥ・バックを頭から真っ二つに引き裂いた。
バドゥ・バックの心に、小さくない焦燥感が沸き出て来た。
この世界に闇が存在する限り、バドゥ・バックの使う力に底は無い。
無限の供給源となる闇をその身に宿しているバドゥ・バックにとって、持久戦は望むべきところだった。
いかに身体能力が優れていても、体力というものはいずれ底を尽く。その時こそ黒い煙弾によって、このゴールド騎士を仕留める事ができるのだ。
だからこそバドゥ・バックは、万に一つも自分の懐に入り込めないように、厚過ぎるくらいに黒い煙の弾幕を張っていたのだ。
だがここに来て、レイマートがどんどん加速していった。
体力型ではないバドゥ・バックでは、眼で追う事さえ難しい速さになっていった。
無限の闇にものを言わせて、一瞬たりとも止める事なく黒い煙弾を撃ち続けた。
レイマートを完全に捉える事はできなかったが、それでもノータイムで撃てるという利点が、レイマートとの身体能力の差を埋めていた。
だがバドゥ・バックが気付かないうちに、レイマートのスピードは少しづつ上がっていった。
「へっ、どうした?間隔が空いてきたぞ?」
レイマートが加速する度に、向かって来る黒い煙弾との距離が開いてくる。
その距離はレイマートに、余裕という形になって表れてきた。
そして煙弾を撃つために向ける腕さえ、レイマートのスピードに追いつかなくなってきた時、バドゥ・バックは気が付いた。
「くっ、まさか、私をハメたのか!?・・・こ、コケにしおってぇぇぇぇぇッツ!」
このまま長期戦の構えで臨んでいれば、バドゥ・バックの勝機は十分にあった。
だが熱くなりやすい気性が、勝負の際で判断を誤らせた。
自分への道を閉ざすように撃っていた黒い煙弾。壁の如き厚い弾幕に侵入できる隙間は無かった。
だが激情した事で力の配分に狂いが生じた。
レイマートを狙いながら、自分を護る弾幕を作っていたが、怒りの対象であるレイマートに大半の力を向けて撃ってしまったのだ。
その結果、自分の身を護っていた弾幕に穴ができる。
それはごく僅かな穴だった。力の配分を誤ったとはいえ、バドゥ・バックは常に撃ち続けているのだ。穴ができたとしても、それをカバーできるだけの弾幕はすぐに張り巡らされる。
致命的なミスではない。
そう致命的と呼ぶほどではないのだ。ただし、それは敵が並の相手だった場合である。
煙玉一発分の穴さえあれば突破できる。
そう言ってのけたレイマートを相手に、これは取り返しがつかないミスだった。
なぜならバドゥ・バックが戦っている相手は、ゴールド騎士レイマート・ハイランド。
騎士の頂点と言われるゴールド騎士を相手に、冷静でいられなかった事は、大き過ぎる代償を払う事になった。
「そこだ」
何発もの黒い煙弾が差し迫ってくる中、レイマートの青い目は、バドゥ・バックまでの道筋を見抜いた。
腰を深く落とすと、頭を煙弾がかすめて行く。
低い姿勢のまま地面を強く蹴り、左側の煙弾が薄い場所へと飛び込む!
「くっ!き、貴様!」
迷いない動きで自分に向かってくるレイマートに、バドゥ・バックは慌てて黒い煙弾を撃つ。
だがすでに崩れ始めている弾幕の層を、作り直す事はできなかった。
「ぐ、ぬおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーー!」
持てる力を振り絞り煙弾を撃ち続けるバドゥ・バック。
だが青い髪のゴールド騎士には、一発分の穴・・・それだけあれば十分だった。
「・・・とったぞ」
向かってくる全ての煙弾を躱し、レイマートはバドゥ・バックの背後を取った。
「ッ・・・!?」
動きが全く見えなかった。
懐に入られたと思った瞬間には、もうレイマートの姿はそこには無く、背後を取られていた。
これまでは体が付いていかなくても、目で追う事はできていた。
だが今この時、バドゥ・バックはレイマートを完全に見失ったのだ。
背中に浴びせられる冷たく静かな声に、バドゥ・バックは微動だにする事が出来なかった。
一言も発する事ができず、ただ背中に突き刺さるような殺気を、黙って受け続けるしかなかった。
皮肉な事に蛇使いのバドゥ・バックが、まさに蛇に睨まれた蛙の状態に陥ったのだ。
「ユ、ユーン!やれ!こいつを食ってしまえッ!」
追い詰められたバドゥ・バックは、傍らに立つ白い大蛇ユーンに命令を下した。
自分一人では、レイマートに勝てない事は理解した。
だが自分には88匹の大蛇が付いている。そしてこの白い大蛇ユーンは、サローンと同じく特別な蛇だった。
ユーンを仕掛ければ、この窮地を脱する事ができる!
だが・・・・・
「・・・おい、どうしたよ?可愛い息子は反抗期か?」
「ユ、ユーン!?どうした!?私はやれと言っているんだぞ?早くこいつを食え!潰せ!殺すんだ!」
蛇使いバドゥ・バックの命令は絶対である。
これまで一匹たりとも例外なく従っていた。
だが今、なぜだか分からないが白い大蛇ユーンは、ピクリとも動かずその赤い目でジッと己の主人を見つめていた。
「ユーン!どうした!?なぜ動かない!?なぜ私の命令をきかないんだ!?な、ぜ・・・!?」
バドゥ・バックは驚愕した。
なぜなら見上げる白い大蛇ユーンが、血のように真っ赤な舌をチロチロと出しながら、ニタリと笑ったからだ。
「・・・ユ、ユー・・・ン?」
なんだ?
いったいなぜユーンは、そんな目で自分を見下ろして嗤っているんだ?
「ユーン・・・わ、私は・・・・・」
「おい、いつまで俺に背中向けてるつもりだ?このままぶっ殺してもいいんだぞ?」
突然自分の言う事をきかなくなったユーン。
訳が分からず一歩近づこうとしたが、背後からレイマートの声が届き足を止めた。
「俺がなんでこのままてめぇを殺さねぇか分かるか?てめぇのようなプライドだけは高いクソ野郎は、正面からキッチリ倒さねぇと負けを認めねぇからだ。オラ、決着つけようぜ。こいよ」
レイマートの指摘は当たっていた。
蛇使いバドゥ・バックは、帝国に七つある師団長の席を得る事はできなかった。だが蛇と意思の疎通ができる特異な能力を買われ、師団長にも意見ができる独立した地位を得ていた。
自分の力が認められて特別な地位を得た事が、バドゥ・バックを過剰なまでの自信家とさせてしまっていた。
「・・・ぐっ、ウォォォォォォォォーーーーーーーッツ!」
バドゥ・バックは叫んだ。
接近戦では勝てない。だからこそ距離を取って戦っていたのだ。
追い詰められて、大蛇ユーンにも攻撃をさせようとしたが、なぜか命令に従わない。
もう、こうなってしまってはやるしかない。
闇の瘴気を漲らせた右手を握り締めて、後ろを振り返る!
最後にバドゥ・バックが選んだのは闇の拳だった。
破れかぶれと言うしかないだろうが、ここからの逆転は他に手がなかった。
闇の拳で頭を叩き潰す!シンプルにそれだけでいいのだ!
これが入れば自分の勝、ち・・・だ・・・・・
それは鋭い獅子の前足になぞらえて、こう呼ばれていた。
「レオンクロー」
バドゥ・バックの闇の拳が、レイマートの髪にほんの僅かに触れたその次の瞬間。
光り輝く闘気を漲らせたレイマートの右手が、バドゥ・バックを頭から真っ二つに引き裂いた。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
ちっちゃくなった俺の異世界攻略
鮨海
ファンタジー
あるとき神の采配により異世界へ行くことを決意した高校生の大輝は……ちっちゃくなってしまっていた!
精霊と神様からの贈り物、そして大輝の力が試される異世界の大冒険?が幕を開ける!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる