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1040 黒い弾幕
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この煙、大蛇が吐き出したものと同じか!
「生身で触れるわけにはいかないな」
俺に向かって撃ち出された黒い煙を横に飛んで躱す。
闘気の爪、レオンクローで消し飛ばす事はできる。だがレオンクローは闘気の消費が大きく、日に何度も使える技ではない。できる限り温存しておきたかった。
「ほらほらほらほら!」
着地した先に狙いを付けて、バドゥ・バックが黒い煙を次々と撃ち出してくる!
一発一発の大きさは人の頭程で、スピードも決して速くはない。だが次弾を撃つ際の間隙が無かった。
「チッ、体が闇でできてっから、弾は撃ち放題ってか?」
溜めがいらねぇってのがやっかいだな。
身体能力は俺がはるかに上だ。だが俺が弾を躱し、攻撃の体勢を整えようした時には、すでに次弾が撃たれている。
こいつは目で確認してから撃ってるんじゃない。撃ちながら目で追って狙いを付けているんだ。
俺の姿を完全に捉えられなくても、隙間なく黒い煙を撃つ事で自分への道を閉ざしてやがる。
普通の魔法使いは魔力を気にしながら魔法を撃つが、こいつは違う。
無限の闇をその身に宿しているからこそできる芸当だ。
「身体能力の差を、底無しの燃料で埋めてきやがる」
頭の皮を剥いで本体をさらけ出しやがった。
自分がもう人間ではないと言って、闇に染まった身体を見せてきたが、それで騙されちゃいけねぇ。
こいつは決して不死身ではない。トレバーも偽国王も殺せた。ロンズデールでは闇に染まった帝国の大臣も倒せたと聞いている。
だったらこいつも倒せるのが道理だ。
「どうした!?逃げているだけか!?ご自慢のその右手でこの私を刈り取ってみろ!」
バドゥ・バックは一層強い闇の瘴気を込めて、レイマートに撃ち放った!
「へっ、こりゃまたでけぇのが来たな!」
正面から迫り来る何発もの黒い煙弾、横に飛ぶ事も、上に飛んで躱す事もできる。
だが躱しながら自分に向かって来る事だけはできないように、バドゥ・バックに近い程に弾幕を厚くしている。
躱す事はできる。だが近づく事はできない。
巨大な黒い煙弾を横に飛んで躱し、周囲に視線を向けた。
俺とバドゥ・バックを円状に囲んでいるのは、88匹の大蛇共だ。
こいつらは俺が躱わした黒い煙弾を浴びても、びくともしない。何事もなかったように、ただじっと俺と自分達の主人の戦いを見つめている。
「ゴールド騎士よ!いつまで逃げ回っているつもりだ!?ご自慢の闘気を見せてみろ!」
闇に染まった両の眼に浮かぶのは、自分の力への絶対の自信。
無限の闇と88匹の大蛇、そして数千の蛇達従える自分に勝てる者など誰もいない!
・・・・・おもしれぇ!
てめぇはこの鬼ごっこで、俺が逃げ疲れるのを待ってるって事か?
それとも数撃ちゃ当たるとでも?
確かにこれだけの弾数だ、容易に近づく事はできねぇ。だがてめぇが俺の姿を捉えきれていねぇのを忘れてないか?
物量だけで張った弾幕なんていずれは綻びが出るもんだ。
てめぇは俺を封じたつもりだろうが、てめぇはてめぇ自身が仕掛けた策に縛られちまったんだよ!
せいぜい雑な撃ち方をしやがれ。
一発だ。
一発分の隙間が出来れば、そこを突いてテメェの懐に入る事はできる。
その時こそ・・・
「レオンクローを味わわせてやるぜ!」
レイマートの右手に、かつてない程の闘気が漲った。
「生身で触れるわけにはいかないな」
俺に向かって撃ち出された黒い煙を横に飛んで躱す。
闘気の爪、レオンクローで消し飛ばす事はできる。だがレオンクローは闘気の消費が大きく、日に何度も使える技ではない。できる限り温存しておきたかった。
「ほらほらほらほら!」
着地した先に狙いを付けて、バドゥ・バックが黒い煙を次々と撃ち出してくる!
一発一発の大きさは人の頭程で、スピードも決して速くはない。だが次弾を撃つ際の間隙が無かった。
「チッ、体が闇でできてっから、弾は撃ち放題ってか?」
溜めがいらねぇってのがやっかいだな。
身体能力は俺がはるかに上だ。だが俺が弾を躱し、攻撃の体勢を整えようした時には、すでに次弾が撃たれている。
こいつは目で確認してから撃ってるんじゃない。撃ちながら目で追って狙いを付けているんだ。
俺の姿を完全に捉えられなくても、隙間なく黒い煙を撃つ事で自分への道を閉ざしてやがる。
普通の魔法使いは魔力を気にしながら魔法を撃つが、こいつは違う。
無限の闇をその身に宿しているからこそできる芸当だ。
「身体能力の差を、底無しの燃料で埋めてきやがる」
頭の皮を剥いで本体をさらけ出しやがった。
自分がもう人間ではないと言って、闇に染まった身体を見せてきたが、それで騙されちゃいけねぇ。
こいつは決して不死身ではない。トレバーも偽国王も殺せた。ロンズデールでは闇に染まった帝国の大臣も倒せたと聞いている。
だったらこいつも倒せるのが道理だ。
「どうした!?逃げているだけか!?ご自慢のその右手でこの私を刈り取ってみろ!」
バドゥ・バックは一層強い闇の瘴気を込めて、レイマートに撃ち放った!
「へっ、こりゃまたでけぇのが来たな!」
正面から迫り来る何発もの黒い煙弾、横に飛ぶ事も、上に飛んで躱す事もできる。
だが躱しながら自分に向かって来る事だけはできないように、バドゥ・バックに近い程に弾幕を厚くしている。
躱す事はできる。だが近づく事はできない。
巨大な黒い煙弾を横に飛んで躱し、周囲に視線を向けた。
俺とバドゥ・バックを円状に囲んでいるのは、88匹の大蛇共だ。
こいつらは俺が躱わした黒い煙弾を浴びても、びくともしない。何事もなかったように、ただじっと俺と自分達の主人の戦いを見つめている。
「ゴールド騎士よ!いつまで逃げ回っているつもりだ!?ご自慢の闘気を見せてみろ!」
闇に染まった両の眼に浮かぶのは、自分の力への絶対の自信。
無限の闇と88匹の大蛇、そして数千の蛇達従える自分に勝てる者など誰もいない!
・・・・・おもしれぇ!
てめぇはこの鬼ごっこで、俺が逃げ疲れるのを待ってるって事か?
それとも数撃ちゃ当たるとでも?
確かにこれだけの弾数だ、容易に近づく事はできねぇ。だがてめぇが俺の姿を捉えきれていねぇのを忘れてないか?
物量だけで張った弾幕なんていずれは綻びが出るもんだ。
てめぇは俺を封じたつもりだろうが、てめぇはてめぇ自身が仕掛けた策に縛られちまったんだよ!
せいぜい雑な撃ち方をしやがれ。
一発だ。
一発分の隙間が出来れば、そこを突いてテメェの懐に入る事はできる。
その時こそ・・・
「レオンクローを味わわせてやるぜ!」
レイマートの右手に、かつてない程の闘気が漲った。
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