869 / 1,253
【868 カエストゥス 対 帝国 ②】
しおりを挟む
「雷の指輪よ!」
右手の人差し指にはめた指輪が、パトリックの魔力に反応する。
魔力を吸った雷の指輪は、青く光る光線を発し、目の前の帝国兵達を一瞬にして焼き尽くした。
「なっ!?くそっ、青魔法使いは結界を張れ!」
指先から放たれた雷は、広範囲に渡ってそのエネルギーを放出する。
雷は非常に速い。訓練された帝国兵とて、肉眼で見切る事はほぼ不可能である。
瞬き程の一瞬で、正面で構えていた帝国兵数十人を、黒コゲにして始末していた。
もう一発だ!
帝国兵に動揺が見えた。パトリックはその隙をついて、もう一度右手を向けて雷を発する。
だが二発目は青魔法使いの結界に阻まれ、雷のエネルギーが散らされてしまった。
青魔法使い数人がかりでかけた青く輝く結界は、自軍の帝国兵達を広く包み込んでいた。
そう易々と破れるほど、もろいものではない。
「チッ、結界か。だがな・・・」
より強い魔力を指輪に流し込む。
魔道具とは、使う者の魔力の高さでその性能を変える物が多い。当然この雷の指輪もそうだ。
「雷の指輪はまだまだこんなものじゃない!」
右手を向けて雷を撃ち放つ!結界の上からだろうとかまう事はない!
なぜなら今度の雷は、その程度の結界を粉砕するくらいわけはないからだ!
雷の指輪は先の一発よりも、はるかに強く大きな光線を発し、帝国兵の結界を撃ち砕いた。
結界を破壊した事による爆風は大きく、パトリックのシルバーグレーの髪を、着ている青いローブを、地吹雪とともに激しく後方に煽る。
「な、なんだとー--っ!?」
まさかこれほどあっさり破られるとは思っていなかったのだろう。
結界を破壊された青魔法使い達は、動揺を隠す事ができず、乱れた精神状態では、すぐに結界を張り直す事ができなかった。
かつてブローグ砦の戦いでは、雷の指輪は結界に阻まれた事がある。
ならば今度は結界をも破壊できるように、己を鍛えておく事は当然だ。
親父なら・・・魔法兵団団長だった親父なら、そうしていたはずだ。
「この戦争、勝たせてもらう」
無防備にその身を晒している帝国兵達に右手を向けると、パトリックの雷の指輪が青く光る光線を発し、帝国兵を焼き払った。
口から吐く息は白いが、この男は寒さに震える様子を見せず、腕を組んで戦局を見つめていた。
身長は170cm程度、年の頃は15歳か16歳か、いずれにしても少年と呼ばれる年齢だ。
だがその表情には、いくつもの死線を潜り抜けて来た強さ、逞しさ、そして厳しさがあった。
黒い肌、眉も太く、その黒い瞳は闇を連想させ、じっと見ていると呑み込まれそうな気にもさせられた。
チリチリと縮れて絡まりそうな長い髪は、何本にも編み込まれて首筋から束にして垂らしていた。
深紅のローブを羽織っていて、魔法使いにしては引き締まった体付きだった。
「へぇ・・・ジョルジュが死んでガッカリさせられたけど、なかなか骨のあるヤツらがいるじゃねぇか」
その男、殺し屋ジャミール・ディーロは、軍の後方に立ち戦局を見ていた。
父を殺した男、ジョルジュ・ワーリントンとの決着をつけたかったが、指揮官デズモンデイ・ワイルダーに譲ることになり、諦めざるをえなくなっていた。
だが、ペトラ、エロール、パトリック達の戦いぶりを見て、帝国兵をまったく寄せ付けないその強さに興味を持った。
「うっとおしいデカブツは死んだ。多分、キャシーも死んでんだろうな・・・」
ジャミール・ディーロは戦局を見ていた。
数万の軍勢をいくつもの部隊に分け、各部隊長が指揮を執り奮闘しているが、情勢は明らかに劣勢だった。
その理由として、絶対的指揮官、デズモンデイ・ワイルダーを討ち取られ、動揺が広がっている事が大きい。人間離れしたあの男が、まさか一対一で戦死するなど想像だにできなかった。
最大戦力を失った事による動揺。それに伴う士気の低下。そしてカエストゥスには勢いがあった。
ワイルダーの投擲に耐え、仲間が切り開いた道を走り抜けてきたカエストゥスは、全ての兵士が戦いに対して強い覚悟を宿していた。
「・・・こいつはちょっと、まじいな」
このままいけば負ける。
ジャミールはこの時点で判断を下した。
両軍はぶつかったばかり、結論をつけるには早すぎる。後ろにはまだ皇帝、そしてその弟のアンソニーが控えている。現状では押されているが、逆転できる可能性は残っている。
だが、殺し屋として裏世界に身を置いているジャミールは、見切りが早かった。
帝国が勝つにしても、そのために自分が死んでは敗北だという考えである。
帝国のために命を懸けるという気持ちは微塵もなかった。
適当なところで抜けるか。
ジャミールが帝国に見切りをつけたその時、目の前が光った。
「うぉッ!?」
一瞬の事だった。
ジャミールがその光線を目にしたとほぼ同時に、それは全身を貫いた。
熱閃はジャミールを焼き、ジャミールは全身から白い煙を立ち昇らせて、そのまま後ろに倒れた。
「・・・強い魔力を感じたが、今倒せたのはよかったな」
立ち向かって来る帝国兵達を雷で焼き、パトリックが前に出て来た。
ジャミール・ディーロから感じた強い魔力に、この敵は早いうちに倒しておくべきだ。そう判断し、ジャミールが臨戦態勢に入る前に、ふいを突いて雷を撃ち放ったのである。
雷で焼き殺したジャミールに目を向けたのは、ただ死体を確認するためだった。
この雷で、ブローグ砦の戦いから、何人もの帝国兵を葬ってきたため、仕留めた事は手応えで分かる。
目を向けた事に深い意味はない。ただ、強い魔力を感じた相手なだけに、なんとなく目を向けた。
強いて言えばそれくらいの理由である。
だがジャミールの焼死体に目を向けて、パトリックの顔がこわばった。
「ふー・・・びびらせてくれるぜ」
雷は確かにジャミールを撃ち抜いた。まともに受ければ即死を免れない熱量である。
現にこれまで雷を受けた全ての帝国兵は、一発で消し炭にされている。
だがこの男、ジャミール・ディーロは、大きく息を吐き出すと、何事もなかったかのように体を起こして立ち上がった。
身に纏っている深紅のローブはところどころ裂けており、頬や額にも多少の裂け傷が見える。
だがどれもかすり傷程度の軽傷で、ダメージらしいダメージは見られなかった。
「お前、なかなかやるじゃねぇか?」
「貴様っ・・・!」
向き合う男との距離は、ほんの4~5メートル程度だった。
攻撃魔法を撃たれても対応できる距離だったが、この間合いは危険だと、パトリックは本能的に感じ取り、大きく後ろへ跳び下がった。
「・・・貴様・・・その顔、どこかで?」
目の前の敵は大きな魔力を持っている。そしてどういうわけか、自分の雷をまともにくらって、この程度のダメージしか通さない。一言で言えば得体の知れない男だった。
だが、それ以上に今パトリックの脳内では、この男と以前どこかで会った事がある。
その考えに捕らわれていた。
「あ?お前とは初めて会うと思うが・・・いや、俺の親父達とはどこかで会ってるのかもしれねぇな。ディーロだ。俺の名はジャミール・ディーロ、殺し屋だ」
不敵に笑う男の顔、そしてディーロという名を聞き、パトリックの脳裏に六年前のあの日・・・孤児院が襲撃された日の記憶が呼び起こされた。
浅黒い肌に、太い眉、そして特徴的なチリチリとした髪が、あの日戦った殺し屋と一致する。
「・・・そうか、お前・・・あの時の殺し屋の子供か?」
「へぇ・・・本当に親父達を知ってるみてぇだな?」
正確には、ジャミール・チャーロの父は、ジョルジュが闘技場で殺した男であり、パトリックが戦った男がジャミールの父親ではない。だが特徴のある風貌から、親子関係にあると結論付けた。
ジャミールからしても、父親とその兄弟、三人の中の誰かを知っているというだけで十分だった。
自分の父親を殺したのはジョルジュ・ワーリントンであり、その男はもう死んでいる。
父親達の誰と因縁があるかなど、もうどうでもよくなっていた。
「お?怖ぇ顔しやがって。その様子じゃ、親父達とけっこうな因縁がありそうだな?・・・いいぜ、暇してたんだよ。お前はなかなか強いみたいだし、遊んでやるよ」
殺し屋ジャミール・ディーロ。
一族の血を継ぐ最後の一人が、その高い魔力を全身から放出させた。
右手の人差し指にはめた指輪が、パトリックの魔力に反応する。
魔力を吸った雷の指輪は、青く光る光線を発し、目の前の帝国兵達を一瞬にして焼き尽くした。
「なっ!?くそっ、青魔法使いは結界を張れ!」
指先から放たれた雷は、広範囲に渡ってそのエネルギーを放出する。
雷は非常に速い。訓練された帝国兵とて、肉眼で見切る事はほぼ不可能である。
瞬き程の一瞬で、正面で構えていた帝国兵数十人を、黒コゲにして始末していた。
もう一発だ!
帝国兵に動揺が見えた。パトリックはその隙をついて、もう一度右手を向けて雷を発する。
だが二発目は青魔法使いの結界に阻まれ、雷のエネルギーが散らされてしまった。
青魔法使い数人がかりでかけた青く輝く結界は、自軍の帝国兵達を広く包み込んでいた。
そう易々と破れるほど、もろいものではない。
「チッ、結界か。だがな・・・」
より強い魔力を指輪に流し込む。
魔道具とは、使う者の魔力の高さでその性能を変える物が多い。当然この雷の指輪もそうだ。
「雷の指輪はまだまだこんなものじゃない!」
右手を向けて雷を撃ち放つ!結界の上からだろうとかまう事はない!
なぜなら今度の雷は、その程度の結界を粉砕するくらいわけはないからだ!
雷の指輪は先の一発よりも、はるかに強く大きな光線を発し、帝国兵の結界を撃ち砕いた。
結界を破壊した事による爆風は大きく、パトリックのシルバーグレーの髪を、着ている青いローブを、地吹雪とともに激しく後方に煽る。
「な、なんだとー--っ!?」
まさかこれほどあっさり破られるとは思っていなかったのだろう。
結界を破壊された青魔法使い達は、動揺を隠す事ができず、乱れた精神状態では、すぐに結界を張り直す事ができなかった。
かつてブローグ砦の戦いでは、雷の指輪は結界に阻まれた事がある。
ならば今度は結界をも破壊できるように、己を鍛えておく事は当然だ。
親父なら・・・魔法兵団団長だった親父なら、そうしていたはずだ。
「この戦争、勝たせてもらう」
無防備にその身を晒している帝国兵達に右手を向けると、パトリックの雷の指輪が青く光る光線を発し、帝国兵を焼き払った。
口から吐く息は白いが、この男は寒さに震える様子を見せず、腕を組んで戦局を見つめていた。
身長は170cm程度、年の頃は15歳か16歳か、いずれにしても少年と呼ばれる年齢だ。
だがその表情には、いくつもの死線を潜り抜けて来た強さ、逞しさ、そして厳しさがあった。
黒い肌、眉も太く、その黒い瞳は闇を連想させ、じっと見ていると呑み込まれそうな気にもさせられた。
チリチリと縮れて絡まりそうな長い髪は、何本にも編み込まれて首筋から束にして垂らしていた。
深紅のローブを羽織っていて、魔法使いにしては引き締まった体付きだった。
「へぇ・・・ジョルジュが死んでガッカリさせられたけど、なかなか骨のあるヤツらがいるじゃねぇか」
その男、殺し屋ジャミール・ディーロは、軍の後方に立ち戦局を見ていた。
父を殺した男、ジョルジュ・ワーリントンとの決着をつけたかったが、指揮官デズモンデイ・ワイルダーに譲ることになり、諦めざるをえなくなっていた。
だが、ペトラ、エロール、パトリック達の戦いぶりを見て、帝国兵をまったく寄せ付けないその強さに興味を持った。
「うっとおしいデカブツは死んだ。多分、キャシーも死んでんだろうな・・・」
ジャミール・ディーロは戦局を見ていた。
数万の軍勢をいくつもの部隊に分け、各部隊長が指揮を執り奮闘しているが、情勢は明らかに劣勢だった。
その理由として、絶対的指揮官、デズモンデイ・ワイルダーを討ち取られ、動揺が広がっている事が大きい。人間離れしたあの男が、まさか一対一で戦死するなど想像だにできなかった。
最大戦力を失った事による動揺。それに伴う士気の低下。そしてカエストゥスには勢いがあった。
ワイルダーの投擲に耐え、仲間が切り開いた道を走り抜けてきたカエストゥスは、全ての兵士が戦いに対して強い覚悟を宿していた。
「・・・こいつはちょっと、まじいな」
このままいけば負ける。
ジャミールはこの時点で判断を下した。
両軍はぶつかったばかり、結論をつけるには早すぎる。後ろにはまだ皇帝、そしてその弟のアンソニーが控えている。現状では押されているが、逆転できる可能性は残っている。
だが、殺し屋として裏世界に身を置いているジャミールは、見切りが早かった。
帝国が勝つにしても、そのために自分が死んでは敗北だという考えである。
帝国のために命を懸けるという気持ちは微塵もなかった。
適当なところで抜けるか。
ジャミールが帝国に見切りをつけたその時、目の前が光った。
「うぉッ!?」
一瞬の事だった。
ジャミールがその光線を目にしたとほぼ同時に、それは全身を貫いた。
熱閃はジャミールを焼き、ジャミールは全身から白い煙を立ち昇らせて、そのまま後ろに倒れた。
「・・・強い魔力を感じたが、今倒せたのはよかったな」
立ち向かって来る帝国兵達を雷で焼き、パトリックが前に出て来た。
ジャミール・ディーロから感じた強い魔力に、この敵は早いうちに倒しておくべきだ。そう判断し、ジャミールが臨戦態勢に入る前に、ふいを突いて雷を撃ち放ったのである。
雷で焼き殺したジャミールに目を向けたのは、ただ死体を確認するためだった。
この雷で、ブローグ砦の戦いから、何人もの帝国兵を葬ってきたため、仕留めた事は手応えで分かる。
目を向けた事に深い意味はない。ただ、強い魔力を感じた相手なだけに、なんとなく目を向けた。
強いて言えばそれくらいの理由である。
だがジャミールの焼死体に目を向けて、パトリックの顔がこわばった。
「ふー・・・びびらせてくれるぜ」
雷は確かにジャミールを撃ち抜いた。まともに受ければ即死を免れない熱量である。
現にこれまで雷を受けた全ての帝国兵は、一発で消し炭にされている。
だがこの男、ジャミール・ディーロは、大きく息を吐き出すと、何事もなかったかのように体を起こして立ち上がった。
身に纏っている深紅のローブはところどころ裂けており、頬や額にも多少の裂け傷が見える。
だがどれもかすり傷程度の軽傷で、ダメージらしいダメージは見られなかった。
「お前、なかなかやるじゃねぇか?」
「貴様っ・・・!」
向き合う男との距離は、ほんの4~5メートル程度だった。
攻撃魔法を撃たれても対応できる距離だったが、この間合いは危険だと、パトリックは本能的に感じ取り、大きく後ろへ跳び下がった。
「・・・貴様・・・その顔、どこかで?」
目の前の敵は大きな魔力を持っている。そしてどういうわけか、自分の雷をまともにくらって、この程度のダメージしか通さない。一言で言えば得体の知れない男だった。
だが、それ以上に今パトリックの脳内では、この男と以前どこかで会った事がある。
その考えに捕らわれていた。
「あ?お前とは初めて会うと思うが・・・いや、俺の親父達とはどこかで会ってるのかもしれねぇな。ディーロだ。俺の名はジャミール・ディーロ、殺し屋だ」
不敵に笑う男の顔、そしてディーロという名を聞き、パトリックの脳裏に六年前のあの日・・・孤児院が襲撃された日の記憶が呼び起こされた。
浅黒い肌に、太い眉、そして特徴的なチリチリとした髪が、あの日戦った殺し屋と一致する。
「・・・そうか、お前・・・あの時の殺し屋の子供か?」
「へぇ・・・本当に親父達を知ってるみてぇだな?」
正確には、ジャミール・チャーロの父は、ジョルジュが闘技場で殺した男であり、パトリックが戦った男がジャミールの父親ではない。だが特徴のある風貌から、親子関係にあると結論付けた。
ジャミールからしても、父親とその兄弟、三人の中の誰かを知っているというだけで十分だった。
自分の父親を殺したのはジョルジュ・ワーリントンであり、その男はもう死んでいる。
父親達の誰と因縁があるかなど、もうどうでもよくなっていた。
「お?怖ぇ顔しやがって。その様子じゃ、親父達とけっこうな因縁がありそうだな?・・・いいぜ、暇してたんだよ。お前はなかなか強いみたいだし、遊んでやるよ」
殺し屋ジャミール・ディーロ。
一族の血を継ぐ最後の一人が、その高い魔力を全身から放出させた。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
「クズスキルの偽者は必要無い!」と公爵家を追放されたので、かけがえのない仲間と共に最高の国を作ります
古河夜空
ファンタジー
「お前をルートベルク公爵家から追放する――」それはあまりにも突然の出来事だった。
一五歳の誕生日を明日に控えたレオンは、公爵家を追放されてしまう。魔を制する者“神託の御子”と期待されていた、ルートベルク公爵の息子レオンだったが、『継承』という役立たずのスキルしか得ることができず、神託の御子としての片鱗を示すことが出来なかったため追放されてしまう。
一人、逃げる様に王都を出て行くレオンだが、公爵家の汚点たる彼を亡き者にしようとする、ルートベルク公爵の魔の手が迫っていた。「絶対に生き延びてやる……ッ!」レオンは己の力を全て使い、知恵を絞り、公爵の魔の手から逃れんがために走る。生き延びるため、公爵達を見返すため、自分を信じてくれる者のため。
どれだけ窮地に立たされようとも、秘めた想いを曲げない少年の周りには、人、エルフ、ドワーフ、そして魔族、種族の垣根を越えたかけがえの無い仲間達が集い―― これは、追放された少年が最高の国を作りあげる物語。
※他サイト様でも掲載しております。
美しい姉と痩せこけた妹
サイコちゃん
ファンタジー
若き公爵は虐待を受けた姉妹を引き取ることにした。やがて訪れたのは美しい姉と痩せこけた妹だった。姉が夢中でケーキを食べる中、妹はそれがケーキだと分からない。姉がドレスのプレゼントに喜ぶ中、妹はそれがドレスだと分からない。公爵はあまりに差のある姉妹に疑念を抱いた――
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
あの、神様、普通の家庭に転生させてって言いましたよね?なんか、森にいるんですけど.......。
▽空
ファンタジー
テンプレのトラックバーンで転生したよ......
どうしようΣ( ̄□ ̄;)
とりあえず、今世を楽しんでやる~!!!!!!!!!
R指定は念のためです。
マイペースに更新していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる